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【短編小説】墜栗花雨

恋人の帰り道
驟雨に見舞われ二人で走った

パーカーのフードを押さえながら走る恋人
私が濡れていることを笑いながら

恋人の家のソファにもたれ掛かり
私を跨いで濡れた髪を拭いてくれる

恋人は目が無くなるくらいに屈託なく笑う
仄かに香る柔軟剤の薫り


いつまでも変わらないで欲しい
恋人も薫りも このままでいて

KUMM

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