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モラハラ男と付き合って振られて病んだお話。自分の意志を大切にすること。

今まで付き合った人たちには恵まれて、別れたあとも「いい人だったなぁ」と思う。付き合った人の数は多くなく、それぞれ5年とか長い付き合いで、いい人ばかりだった。ただ一人だけ、別れたあとに壮大に精神的に病んだ相手がいる。

彼とどうこうなり始めたとき、私はその前に付き合っていた人とうまくいっていなくて、その他職場その他いろんな外的要因があってあれこれ悩んでいた。私の優柔不断だったのがほんとうにいけないのだが、付き合おうと言われてとにかく迷って、でも決めきれなくて、でもアプローチされ、半ばグダグタの中、前の人と別れて付き合い始めた。

新しい人は気は合って一緒にいて楽しかったが、すごく怒りっぽく、ランチの店で話す声が大きいとか、健康食品に金を使うなとか、些細なことまたは理不尽なことで怒った。わかりやすく言えばモラハラだった。あまりにも変なことで怒るので、「こんなシチュエーションで君は怒った」と打線を組んで(※野球の打順に例えて1番から9番まで並べること。さらに投手の先発、中継ぎ、クローザーまで追加した)彼に発表したこともある。朝起き抜けに夢の話をするなと怒ったとか強いエピソードがあり、なかなか手強い打線が組めた。

付き合っている間は一切心休まる関係ではなかった。喧嘩を繰り返しつつなんだかんだ二年付き合ったが、その間彼は私の周りの人々のことも悪くいい私と周りとの関係も悪化させ、なんだか私の運勢も落としだいぶ不幸にさせた挙げ句に、最後はある日突然一方的に振られた。そのくせ「結婚してあげられないから、結婚したい君のために早めに別れてあげる。そもそも君みたいな性格の女は本来好みじゃない」みたいな感じで押し付けがましくかつ最低であった。まあ、クズだった。自分の見る目のなさに心底呆れて、でもその頃はまだ好きで、精神的にすごく参ってしまった。

毎日毎日「私のあれがいけなかったんだ」と自分を責め、「運命の人だったのに私が壊した」とか架空の設定を嘆き、何やらおもむろにネットで占い師を調べ、運命や前世の関係を占ってもらったりした。ソウルメイトとかスピリチュアル的なことについて色々調べてはきっとこれだと一喜一憂した。とにかく喪失感と自責感が強くて、一人ぼっちになった感覚が強かった。

その後心を入れ替えて、仕事に打ち込んだりジムに行ったり趣味を増やしたりなど努力して立ち直りとても幸せになり、新しい恋愛をしたりそうこうしてるうちに完全に目が覚め、彼がただのモラハラクズだったことに気づき、感謝をした上で、今後彼のような人とは二度と関わらないこと、とにかく自分を向上させることを固く誓った。

今思うと、とにかく受け身の恋愛だったのが、別れたあと病んだ原因だった。付き合い始めも。付き合ってるときも。別れるときも。その人がそもそもモラハラの気があり相手に気を遣わせる性格だったのもあり、彼との関係は最初から最後まで主導権を握れなかった。言いなりで振り回されて、気を遣って、いつも尊重されなかった。当時はとにかく仕事もきつくてうまくいっていなくて、自信がなくて、何かを決めるエネルギーもなかった。「相手の押しで」付き合い始めたから、最後も、「相手から一方的に」捨てられる羽目になってしまった。

大きなことはもちろん、小さなことも。自分が納得するように、自分で決めていくこと。「人に言われたからやる/やった」をなくしていくこと。「自分で選んだ」を増やしていくこと。もはや言い古された言葉だが、あのときの私は全くできていなかった。当たり前のことができていなかったから、当たり前の幸せさえ受け取ることができなかった。自分を尊重する大切さを、身を持って知ったのだった。

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