とっさに口をついて出た小さな嘘が、とんでもない大ごとに発展してしまった彼の「嘘のあと始末」
オーストラリア記は今書いています。遅筆御免
【今日の残念な出来事】
オーストラリアに出発した8月26日から9月末日まで自宅には5泊だけ。家がビジホになっていて、さすがに私も疲れていました。
そもそも出かけるのが苦手というのが嘘に聞こえると思いますが、近しい人は皆一様に
「今生の仕事はあなたの引きこもり癖からの修行よね」と言います。たしかに半径1メートルあれば、本を読んで刺繍をして料理をしていられて最高の人生だったと言って死ねると思うので(しらんけど)、友人のコメントは正しいのだと思います。よって今生は修行。
さて、今日の事件のお話です。
私は、先週9月14日㈭の最終便で3日間滞在した北海道から帰ってきました。北海道地方の選挙の仕事と雪国の投票率の研究が課題で、良い勉強をさせて頂いてきました。さて、帰宅後は翌朝の仕事が早かったので、洗濯だけして一杯飲んで(3杯くらいだったかも)その夜は寝ました。そして翌朝、出かける支度の時に気づいたのです。
私は、気に入っている名刺入れにクレジットカードなどを入れて持ち歩いています。軽くて小さくて不便がないからなのですが、この3年ほど財布は持ち歩いていません。割り勘もペイペイでできるし、困ることはほぼないのですが、地方でのタクシーや、特別なお寿司屋さんなど、念のため、現金はほんの数枚を封筒に入れてバッグに忍ばせてあります。めったに使うこともありませんけれど。
さて、そのカードケースが見当たりません。鞄をひっくり返しても、スーツケースを逆さにしても、あの小さな赤いカードケースが・・・。
クレジットカード、免許証、保険証も、身分証明関連が全部入っているのに、それを忘れてきたのです。クレジットカードは紛失したときのためのセカンドカードがあるのでアウトではないのですが、万が一、紛失となったら、これがもう面倒くさいどころの騒ぎではなくなります。
携帯を手にレンタカー会社に電話しました。だって、2日後の17日㈰には沖縄出張。しかもレンタカーで移動することになっています。
免許証がないと運転がああああああああ。
しかし、これが今どきなのでしょうか。何度かけてもレンタカー屋さんに電話がつながりません。「案内にしたがって番号をプッシュしてください」と言われ、1~5まで何度もプッシュしたけど全て留守電。会社のスタッフにも頼んで30回くらいかけて、やっと折り返しの電話がつながったのが2時間後。
私のうっかりミスが原因です
その担当の方に事情をお話しし、重要なものが沢山入っているバッグであること、特にその中の免許証がないと2日後の出張で困ることをお伝えしました。そこで私はA輸送業会社さんを指定して着払いで送って頂けるようお願いしました。その日のうちに発送して頂ければ、台風でも来ない限り(東京ー北海道間で台風が影響することはほぼありません)確実に受け取ることができます。A輸送業会社さんとは三十年来のお付き合いでもあり、私は1ミリの不安もありませんでした。
伝票番号をお知らせ頂き、私はその日から何度もA社のホームページから追跡番号を入力しては記録を探していました。でも1日経った今朝になってもその記録が「ありません」としか出てきません。
不安になりエリア担当の所長さんにご連絡してみましたら、すぐに調べてくださり「まだ発送されていないのではないでしょうか」とのことでした。
そこから、今日の私の戦いが始まりました。
はい。私をご存じの方は「あー、クミ長、怒っちゃった」と思っていらっしゃることと存じますが、はい、そのとおりでございます。
その予定なかったのに、怒りがわいてきて
そしてその直後、A社からもう一度電話がありました。「そのお荷物、たった今、弊社の担当営業所が受け付けたという記録が入りました。詳細についてはこちらで確認してまた折り返しましょうか」
私は恐縮しながらもお願いしました。そして、その電話を切ったその手で、どうなっているのか、そのレンタカーの会社に電話をしました。
しかし、再び、つながりません。全部留守電になります。
この際お話ししますが、別に怪しい会社ではありません。一流メーカーの車を扱っている名の通ったレンタカー会社です。それが、電話が、全くつながらないのです。それで「事故などの場合は」というところに電話を掛け続け、1時間くらいしてやっとつながりました。
「今日は出社していないので」とのことでしたが、折り返してくださるとのこと。電話を待つこと更に1時間。
私は、ノートを控え、録音をしながら電話を受けました。大げさだと思われるかもしれませんが、クレジットカードや免許証を忘れてきたのは私です。悪用された場合には私に責任がありますから、そこは慎重に記録を残そうと思いました。
小さな嘘
電話をかけてきてくれたのは、昨日の朝に対応してくださった方でした。私は昨日のお礼を伝え、荷物はどうなっているかと尋ねました。
電話口の私の声から判断されたのでしょうか、横柄で高飛車な言い方。(どうせおばちゃんの忘れもの程度に思っているんでしょ?)
私の中に要らぬ怒りが芽吹いてきました。
とにかく荷物の中に重要なものが入っているので、A社さんに荷物が現在どうなっているのかを確認して電話くださいとお願いし、冷静になるために電話を切りました。
そう思うとムッとします。しかし、大切なのは、明日からの出張に間に合うように免許証を受け取ること。(落ち着け
そのとき、A社のこちら側の営業所長さんから電話が入りました。
私は、そもそも怒るつもりはありませんでした。だって、忘れた私が悪いんですから。お手数をおかけして、お仕事を増やしてしまって、申し訳ないと思ってお電話しましたから。
でも、レンタカー会社の担当の方と話せば話すほど、方向がねじれてくるのです。そのポイントはこんな言葉でした。
怒りは思わぬところからやってくる
私は、議員秘書の研修もしますけど、企業研修の講師もします。特に最近は民間企業の社員研修がとても増えています。私の場合は新入社員の研修より、中間管理職やトップオブトップ社員の研修が多いのが特徴で、内容も「身だしなみ」とか「印象upの~」というのではなく「叱られ方でハートわしづかみ」「怒られたときが最高のチャンス」という、ピンチをチャンスに変える、人生を半周した方の再構築です。
ですので、今回のこのやりとりは、頭の隅で「研修のネタ来た」と思いながら記録していました。(癖
企業研修モード全開
A社さんから荷物の顛末を全て確認させて頂いた後、数時間が過ぎた21時頃、待っていた電話が来ました。
また、かけなおってきました。
免許証他一式が手元に戻る可能性が高くなったのは嬉しいことでした。でも、その方はどこで対応を変えられたのでしょう。何とか間に合わせよう、と思われ、方々手を尽くして届く方法を探してくださったのだと思いました。
でも、私には引っかかる棘がのこっていました。
私はこの時、既にわかっていました。
この方は、A社さんに電話をしなければ集荷に来てもらえないことを知っていながら、そこを失念するか何かして(サボったかもしれないしね)、今回のこんな大問題に発展してしまっている、ということです。
荷物は間に合って届きそうだし、私も他の仕事の合間にこのやり取りをしていたので、もういい加減、やめたかったのですが、ここで研修スパルタ講師の血が騒いでもぞもぞしてしまいました。
講師風はこのくらいに
何が事を大きくしてしまったかというと、彼は私と最初に電話のやり取りをしている間に「ハッ」と気づいたはずなんです。その時に全てを認めて詫び、最善策を考えて誠意を尽くす姿勢を見せさえすれば、こんなに尾を引くようなことにはならなかったはず。
よく言われることですが、雨が降ったことですら自分が悪かったと改善策を検討して提示することで、トラブルの芽はどんどん小さくなっていくのですから。
講師癖も、おあとがよろしいようで。
というわけで、今日の私は、書かなければならない原稿を4本抱えたまま、このNOTEも書きたくなってしまった出来事に遭遇した、というか、私が忘れたモノをした顛末のお話でした。
さて、3時間後には起床して、6時間後には飛行機に乗りますので、おっとその間にアレを受け取らなきゃですが(^▽^;)
私の失敗と、先方の小さな嘘の顛末のお話しでした。御免。
(沖縄の離島にて投稿)
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