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息子のことがわからない・・・
「息子のことが、わからない」
初めてそう感じたのは、いつだったんだろう。
たぶん、息子が年少さんの12月。
それまで、
幼稚園のプレスクールや参観のときに
「ほかの子と反応が違うな~」とは思っていた。
手遊びや歌や集団活動に積極的に参加しなかったり、
参観のときにみんなと同じことをしないで
床にゴロゴロ寝そべったり、
「ママ~~~」とひたすら呼び掛けてきたり。
お友達と遊ぶことも少なくて、
たいてい一人で園庭を駆け回っているような子だった。
年少さんの1学期が終わるころ。
担任の先生との面談があった。
先生から園での様子を聞いたり、
家での過ごし方を伝えたり。
育児で困っていることはないかと聞かれたけど、
特段話すようなこともなかった。
・・・はずなのに、、、
先生から「療育に行ってみては?」と
提案されたのだ。
「療育」という言葉も初めて聞いたし、
先生がなぜそんな提案をされたかも
よく理解できなかった。
けれど、
先生の目には、息子は発達に心配なところがあり、
早期の介入が必要だと映っていたようだ。
とはいえ、
息子の発達が遅れているように見えるのは、
早生まれのせいなんだと思っていた。
あまりおしゃべりしないのも、
一人遊びが多いのも、
園での活動になかなか入っていかないのも、
どれも一人っ子の早生まれだからだと。
保育のプロである先生の意見を
思いっきり、ないがしろにしていた。
そんな私の甘い考えをひっくり返したのが、
年少さんの12月。
保護者参観で、子どもたちが寸劇をしたときのこと。
保育室に入った瞬間、
息子の様子がおかしかったのだ。
副担任の先生の膝に乗って
「ガタンゴトン、ガタンゴトン」と
唱え続けている息子。
私の姿を見るや立ち上がって
「ママ!」と叫び、
なぜか頭に載せたお面を引きちぎってみたり。
劇が始まってからも
「ガタンゴトン」の合間に
「ママ~」と話しかけてきたり。
ほかのお友だちとは全く違う、
劇も先生もお友だちもいない
自分だけの世界にいる息子がいた。
それを見て、
それまで「早生まれだから」と
誤魔化してきた自分を悟った。
この子は、集団活動になじめないんだと。
そして、なじもうとするつもりもないのだと。
学校教育の真っただ中で
折り合いをつけまくって生きてきた私には
理解できなかった。
ほかの子と同じようにできないだけじゃなくて、
ほかの子と同じようにするつもりがない。
そんな息子は、
この先どうやって社会に出ていったらいいんだろう。
大げさだけれど、
目先の幼稚園や小学校だけじゃなくて、
大人になって自立させるために
「社会や集団と折り合いをつける」スキルが
必要なんじゃないか。
そのために必要なら、
行くだけ行ってみよう。
そうやって療育への第一歩を踏み出したのでした。
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