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ナレーションを極める9 事務所に入った当初のVP(ビデオパッケージ)のこと

ナレーターの熊崎友香です。テレビ東京ワールドビジネスサテライトや、NHK B S1アジアインサイトなどでナレーションを担当しながら、2歳と5歳の子供を育てています。

9年前、「テレビ番組のナレーションがしたい」「テレビ制作が好き」で、俳協という事務所に入りました。しかし、最初にマネージャーさんに言われたのは、こんなこと。「まずは、VPの仕事が来るだろうから、その仕事を一本一本きちんとこなすことだ。そうして、現場の方や、マネージャーさんの信頼を得ていけば、テレビのチャンスもやってくるだろう」と。

「先は長い、、でもやるしかない!」と話を聞きながら思ったものです。

NHKで10年間、キャスター、リポーターをしていた自分にとって、VPは全く未知の世界でした。

いただいたお仕事は、医療系が多く、歯科医師になるために勉強中の皆さんが見る教材、薬剤関係、新しい医療機器の使い方の説明ビデオ、工事現場の説明、会社のコンプライアンス研修ビデオ、観光庁の新しい制度の説明、株主総会のビデオ、、、などなど、難しい専門用語の羅列、テレビとは違う膨大な量のナレーション、原稿の形式もそれぞれ違い、時には、40ページを5本という、いつ終わるだろうか。(数日スタジオにこもりました)という台本と向き合うことも多く、10年間、NHKでやってきたという自信や自負は一体どこへ?というくらい落ち込んだこともありました。

専門用語が羅列し、意味が理解できず、アクセント辞典やネットを見ても、解決しない!こともよくありました。そんな時、事務所の尊敬する先輩のワークショップに参加し、教わったことが今も心に残っています。

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