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飛ぶ鳥後を濁さずではなく、後は野となれ山となれ的なお別れを選ぶ皆さんのお話

今日は7月29日の金曜日。週休2日の人にとって今日が今月最後の出勤日です。そして今日もまた優秀な2人のスタッフが弊社を後にしました。

お昼に彼女たちと一緒に食事をして、今までの感謝を述べてお別れです。今までは会社のシステム(企業微信)を使って連絡していましたが、離職に伴い使えなくなりますので、微信を交換しました。

とりあえず2人とも同じ市内で暮らすそうですので、今後も連絡を取り合い近況を語り合えるのではと思います。

さて今までも何人ものスタッフを見送ってきましたが、いつもあまりにも唐突なので心の準備ができません。中国って有給というシステムがないのか、みんなある日突然やめます宣言をしていなくなってしまいます。

今回のように前もって伝えてくれる人ばかりではありません。上層部も通達を出すこともないのでちょいと寂しさを感じます。ただ今まで中国人離職者の様子や、弊社カナダ人、アメリカ人、欧米人離職者の様子を見ていて、お別れすることに手数を掛けたりするのは日本人的な発想なのではと思い出しました。

飛ぶ鳥後を濁さずな日本人

飛ぶ鳥跡を濁さずとは、立ち去る者は、自分のいた場所を汚れたままにせず、きれいにしてから行くものだといういましめ。また、引き際はきれいであるべきということ。

http://kotowaza-allguide.com/to/tobutoriatowonigosazu.html

確かに、去り際が大事という感覚を日本人は持っているような気がします。今では退職代行業なんてありますが、それまでは筋を通すことが求められていたと思います。

そして送り出す方も、送別会をしたりして気持ちよくサヨナラするのが流儀のように思えます。

ですから、突然仕事を辞めるなんてもってのほかです。もう2度と会うかどうかわからないにも関わらず、きちんとするというのは、随分と損な性分だなと思います。

後は野となれ山となれな皆さん

日本人とは違い、中国人もわたしが知り合った欧米人の皆さんも、あっけなくサヨナラを決定し、去って行きます。

後がどうなろうがさほど気にもしていないようです。担当している学生がいようが気にしない。他の人のスケジュールがどうなろうが気にしない。なんなら交通事故に遭って死んだと思ってねくらいの気持ちでサヨウナラします。

最初は、そんなので良いのかよと思っていましたが、7年も中国で暮らすうちに、むしろ「後は野となれ山となれ」精神の方が、お互いに気持ちよくお別れできるような気もしてきました。

彼らは決して無責任なわけではなく、自分にできないことや、本当は責任を感じるべきではないことに力を使わないだけなのです。

そして、引き継ぎがなかったとしても、意外になんとか何てしまうという現実もあります。面白いことに、あっさりお別れになれている彼らは、自分が残される側になった時も、去る人に対して「頑張れよ〜」「またな〜」「アディオス!」って感じでお別れするだけです。そして一生懸命働きます。文句を言ったりもしません。

それを見てると、さっぱりお別れするのも意外と悪くないと思えてきます。

大抵は気持ちの問題

恐らく、別れに伴う様々な処理は気持ちの問題なのでしょう。

引き継ぎがあってもなくても苦労します。引き継ぐ人はいずれにしても大変です。もし完璧に引き継ぎを済ましている人がいたとすれば、それはシステムのもんだいではなくて、その人個人の才能もしくは気質の問題でしょう。

だったら無駄な手間をかけない「野となれ山となれ」システムを採用する方が、ストレスを省く事ができるような気がします。

ここまで書いてきて、わたくし、またひとつ日本人的な常識を失ったような気がしますが、後悔はありません。コスモポリタンとして成長するのみです。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。