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共通言語は中国語。そして話しが通じないのがデフォルトの関係の中で気をつけたいと思っていること

仕事柄、様々な言語的背景を持つ人とコミュニケーションをとる必要があります。

その時に気をつけているのは「通じない」と思って話すこと。そして自分は相手の言ってることを基本的に誤解することを認めること。さらに勘違いが生じた時に、不機嫌にならないことです。

通じないと思うことが大事な理由

以前にも書きましたが、母語の影響を受けてて理解の仕方に違いがあることが良くあります。

例えば「わたしたち」という言葉が指す範囲が言語によって違ったりするってことです。こういうことはしょっちゅう生じます。

ですから例え共通言語を正しく使えていたとしても、お互いの理解に差が生じることがあります。それで相手にあわせて言葉使いを変更したり、単語を選んだりします。

言葉に気をつけていても、また相手が理解してくれているように見えても、正しく受け止められていないこともありますし、完全に勘違いされていることもあります。

しかし、言葉使いは一種の気遣いです。普段から言葉使いに気をつけていると、万が一誤解が生じても、相手の反応は穏やかになることがほとんどです。またトラブったときに話し合うのも容易になります。

通じない。だからこそ諦めずにコミュニケーションの方法を探し続けることが大事だと思います。

自分も誤解しがちであることを認める

中国語に丁寧な表現も、敬語も、婉曲表現も当然あります。

しかし、日本人のわたしが中国語を受けとるとき、日本語に比べて率直だなと感じることがほとんどです。褒め言葉も率直ですが、消極的な情報も率直に伝えられてきます。

中国人とコミュニケーションしていると「どういう意味」とか「意味わからん」とと良くいわれます。

わたしが日本語で「どういう意味ですか」と言うとき、相手の言っていることがわからないわけではありません。多くの場合、相手の言っている内容が非常識だと思っていることを示す婉曲表現です。

しかし彼らの言う「意味わからん」は本当に意味がわからないので聞いてることがほとんどです。つまりちょっとした言葉使いでも誤解が生じがちです。

さらに日本人にとって中国語は要注意です。漢字が醸し出す雰囲気を誤解しがちだからです。それで、相手の言葉を受け止める際、モヤッとしたら「誤解してるかも」とまず思うようにします。すると感情がモヤモヤモードにはいるのを阻止できる可能性があります。

アメリカ人・イタリア人・オランダ人・フランス人・韓国人・香港人・台湾人など様々な人が中国語でバンバン意見を言いだします。

すると、相手の話すないように腹が立ったり、日本人的な意味で「意味わからん」と言いたくなります。しかし、ここも20%くらいしかそもそも理解できないし、多くの場合、自分の勘違いだと思うようにしています。

そうでもしてないと、穏やかな心が保てません。そして穏やかさを失うと、良いことなんかひとつもありません。

不機嫌にならないようにする

穏やかでいられない。つまり不機嫌になってしまうこと。この原因がコミュニケーションの場合、気をつける必要があります。

不機嫌って伝染します。またこの人と話すと不機嫌になったという記憶は、自分にトラウマまではいかなくても、苦手意識を植え付けます。それで、なるべく不機嫌にならないように努力してます。

わたしの生来の気質は気にしすぎですし、短気です。ですから注意していないと、嫌な奴になります。気をつけていても時々嫌な奴ですが・・・

通じない・理解できない・理解されないというないない尽くしの環境の中で、相手も自分も諦めずに意思疎通しようとしてるのですから、不機嫌になる理由はないと言い聞かせるようにしています。

そんなことを続けていると、いろいろな背景の人が、気兼ねなく個人的な事も話してくれるようになり、また自分も自己開示しやすくなったように思います。

結果、自分は社交的ひきこもりという気質を作り出せたのではと思ってます。

◇◇◇

努力していても生じるのがコミュニケーションギャップです。わたしはこれをかけ算で考えるようにしています。

わたしたちの中に完璧にコミュニケーションを取れる人はいません。では完璧を1とすれば、わたしたちのコミュニケーション能力はは0.8とか、0.7とかになります。

0.8と0.7の人がコミュニケーションすると、お互いの意図が混じり合います。すると0.8×0.7となり、結果は0.56です。つまり自分では0.8だと思っても、お互いに理解できるのは能力以下にしかならないってことです。

そんなものだと思っていると、わからない・わかってもらえないことを気にしすぎることもなくなりますし、過度の期待ももたなくなります。

とはいえ、コミュニケーション能力は「言語能力」で補えるのも事実です。

それで、実際にできることと言えば、語彙を増やしたり、発音を磨いたりすること。勉強する時間が無いのなら、普段からゆっくり話すとか、声量を増やすとか、そういう努力が必要かなって思ってます。

さて、来週も異文化と多言語の環境に飛び込みます。頑張ろう。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

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