雰囲気とサービスが悪いと、すべておしまい。

僕はいつも、買い物、飲み食べ、美容院、など同じところばっかり。
それに加えて休みの日や仕事が終わってからの過ごし方もほぼ同じ、ここ数年単位で変わっていない。考えることが面倒くさすぎて同じことばかりやっていた。
しかし、ずっとこんな日々ばかりの人生が続くのか、と思うと急に怖くなり、できる範囲で変化していかないといけないと感じるようになった。

まずは新しい飯屋の開拓。友人やパートナーがいればしやすいが、華のない男が一人で開拓はなかなか勇気がいるため、やってこなかったが、ついに勇気を振り絞る時がきた。

前々から気になっているいた近くのホルモン屋さんに行くことした。
店舗規模はそこまで大きすぎず、リーズナブルで一人で行くのはハードルが絶妙に低く行きやすかった。注文したのは、看板メニューンのホルモン焼き定食。
煙がモクモクで鼓膜を刺激する焼き音を鳴らし、ホルモン焼き定食が登場。
見た目は文句なし。食べてみるとホルモンもプリプリのプリプリで最高。

普段の晩飯はインスタント蕎麦ばかりなので、白ごはんと味噌汁のコンボに幸せを感じさせる。料金も880円でクオリティに対しては申し分ない。
これは新しい行きつけになりそう。また是非、来たい!…となるはずだったが、そうはならず、もうこないと思う。なぜかというと…

料理を台無しにするぐらい、実は雰囲気とサービスが悪かった。

そこのお店は40歳後半ぐらいの夫婦がやっているお店。めちゃくちゃ肥満で身だしなみに手抜いてるタイプ。僕が行った時は、3名1組のお客さん達がいた。扉を開けて、店内を見渡してみると、奥さんみたいな人が「いらっしゃいませ」と言ってくれるのかなぁと思っていたが、言ってくれず「一人ですか?」と案内された。感じが悪い言い方ではないが、「いらっしゃいませ」の挨拶ぐらいは欲しかった。

メニューを見て気になることがあったので、いくつか質問してみたが、その言い方も感じ悪いわけではないが、業務的であんまり接客になっていなかった。
ホルモン定食と伝えるとカウンター内で、旦那さんっぽい人が黙々と料理を初めて、一方奥さんっぽい人は3名1組のお客さん達と知り合いみたいで、爆笑トークを繰りひろげている。カウンターにはおしぼり、グラス、皿が大量に集められており、片付けるようなこともしていなかった。

こういう雰囲気やサービスを目の当たりにすると、もう来たくなくなる。
飯屋は料理がうまければいいというわけではない。雰囲気とサービスが悪いと、うまい料理や、料理を作った体力、食材や準備にかけた手間がすべて台無しになってしまう。改めてサービス業のシビアさを感じた。

例えば、アパレルで売場での接客やサービスがよくないとバイヤーさんデザイナーさんなどの仕事の成果も台無しにしてしまう。
自分で言えば、マネジメント能力やマーケティング能力があったとしても、雰囲気やサービスがよくないと、これまで経験で培ってきた能力も台無しなる。

実は自分の仕事には、これまで携わった誰かの責任、思い、技術が任されていることを考えさせられた。気を引き締めて仕事しないといけないな。

これに懲りず、また新しい飯屋を開拓し続けないと。
だけど、ホルモン定食はめちゃくちゃうまかった。
また来たいけど、もう来ない。いや、こうなるよ。

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