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春アニメ「クマーバ」:1人から始まったプロジェクトが5年かけてテレビアニメになる話をします

株式会社Kumarba代表の樋渡(ひわたし)です。
いよいよ、2024年4月6日(土)あさ7時からテレビアニメ「クマーバ」がスタートします。

ここまでくるのに約5年。
スタート当初はまさかアニメ化するなんて本当に本当に本当に思ってもみませんでした。

田舎からYouTubeの配信スタート

2019年5月1日。
「令和を代表するキッズキャラクターになるように」と願いを込めて、令和の初日にYouTubeに初めて動画を投稿しました。

GWだったので僕は家族と帰省していて、実家から初投稿を行いました。

実家の長崎県佐世保市名切町(2019年5月1日)
投稿した瞬間の実家(左から妹、当時1歳の長男、親父)

↓こちらが初めて投稿した動画です。
ギリギリまで自分で編集していましたが、Unityの使い方だったり当時の自分ではどうしようもないことが多すぎてこのクオリティがMAXでした…

初投稿時にメンバーに共有したslack

1人から始まったプロジェクト

ちょっと戻って2018年11月。
当時、今の親会社のアカツキの新規事業のプロデューサーだった僕は、それまでやっていたリアルイベントの新規事業がうまく行かなかったので、新しい事業を構想していました。

スケールしなかったリアルイベント事業の打ち合わせ風景(2018年11月)

リサーチを重ねてたどり着いた新しい事業が「YouTubeを用いたキッズ向けキャラクター事業」、つまり今の「クマーバチャンネル」です。
↓成り立ちはこちらのnoteに書いてます!

仲間集め

2019年1月。
テストマーケの反応が想像以上に良かったので、会社の承認が降りて事業化が決定。新規事業だったので僕1人が所属するプロジェクトとしてスタートしました。

企画から一緒に考えてくれた滝渕(現・アカツキ デジタルサポート事業部長)が何でも屋として、キャラクターの世界観やストーリー構築は水野(現・アカツキゲームス シナリオ職種(ROOTS)リーダー)が本業のプロジェクトがありながらジョインしてくれました。

左から滝渕と水野(2019年)

クマーバをVTuberとしてモーションキャプチャで動かす予定でしたが、当時全社的に知見がありませんでした。
モーションキャプチャの構築をゲーム事業部の駒井さん、Unityのエンジニアリングを大嶋さんが担当してくれました。

キャラクターの3Dモデルのデザイン部分はゲーム事業部のデザイナーさん、ダンスの振り付けは当時アカツキの子会社でフード事業部のダンサー椨さんが担ってくれました。

仲間集めは写真撮影スタイル

集まってくれたメンバーは本業の仕事があり、新規事業の成果は会社の評価に1ミリも関係しないのに担当してくれて本当に感謝しかないです…!!!

↓「クマーバ」をどうやって作ったか?はこちらに書いてます!

↓VTuberの作り方、運用方法はこちらにまとめています!

運用開始

2019年5月1日に初回配信がスタートし、いよいよ運用が始まります。
正直5月1日に最初の動画を間に合わせるためにだけやっていたので、メンバーと試行錯誤して運用フォーマットを作っていきました。

本番で声優さんが実演する前モーションキャプチャをテスト
会社のスタジオで連日試行錯誤
歌唱レコーディング(BANZAI STUDIO)

めちゃくちゃ頑張って、5月中旬から週2配信を開始。
週次でYouTubeに配信した動画を振り返り、より再生される動画の制作に磨きを上げていきました。

KPI資料
動画の振り返り資料(2019年当時)

↓ちなみに再生される動画の作り方はこちらにまとめています!

大ヒットきた!

2019年6月、「パプリカ」のカバーソングが大ヒット!
今では約5000万再生を記録しています。

このおかげもあり、一般的に毎日投稿しても半年かかると言われているYouTubeの収益化を1ヶ月半で達成!

「クマーバチャンネル」配信開始から1ヶ月半の再生数グラフ

さらにそのあと、VTuber週間再生数ランキング5週連続1位になり一気に認知度が上がりました。

YouTube総合情報メディア「かむなび」調べ(2019年8月28日~9月3日)

初めてのイベント

2019年10月。
初めてのイベントを、当時アカツキの子会社が運営する横浜「アソビル」で開催。なんと100名のお客様に来ていただきました!

この時初めて知ったことが「0歳児のお子さんが多い!」
クマーバチャンネルは歌コンテンツが中心なので、より小さいお子さんに人気なんだと気づきました。リアルイベントの大事さを実感。

初回イベント(2019年10月20日)

初めてのグッズ

2019年12月。
超特急で作ってもらったぬいぐるみが完成し、開設したネットショップで販売スタート!

年末ギリギリだったので倉庫からの配送オペレーションはできず、自分たちで梱包して郵送するスタイルでなんとか年内にお客様にお届けしました。

会社から郵送

YouTubeの再生単価激減

2020年1月。
YouTubeから「子どものプライバシー保護強化」についてお知らせが出ました。
YouTubeが子どもの情報をとらないということで、子どもが見ているであろう動画に「ターゲティング広告を出さない」という措置をとるということでした。

「クマーバチャンネル」もYouTubeのその他のチャンネル同様に広告から収益を得ているのですが、「子ども向け動画」になるとターゲティング広告が出なくなるので広告単価が下がるということです。

ターゲティング広告とは、顧客の興味・関心を推測して、ターゲットを絞り込んで広告配信する手法。
※ほとんどの広告がターゲティング広告です

この対応により「クマーバチャンネル」の場合は、広告収入が1/3にまでなりました….
プロジェクト収益が激減し、一気に赤字プロジェクトに…

一方、2回目のイベントでは前回の2倍の200名も来ていただき、プロジェクトの成長に手応えを感じていました。

2回目のイベント(2020年1月12日)

おうち時間で再生数爆上がり

2020年4月。
1回目の緊急事態宣言が出された2020年4月7日から「クマーバチャンネル」の再生数が伸び始め、5月に入り爆発的に伸びます!
チャンネル登録者も10万人を突破し、トップYouTuberの仲間入りをはたします。

月間再生数の推移
2020年5月1週目の日本の全YouTubeの再生数ランキング
フジテレビ「めざましテレビ」でも紹介されました

子会社化

2020年9月。
「クマーバチャンネル」が当初の想定よりも順調に伸びていったので、スピード感持って事業を進めるために、2020年9月にアカツキの子会社としてKumarba社が誕生しました。

登記日にメンバーと新宿・花園神社にて商売繁盛のご祈祷(2020年9月16日)
現在のメンバーとオフィスで

YouTubeを軸として順調すぎる成長

おうち時間の増加とともに子どもがYouTubeで動画を見ることが一般化。
YouTubeの躍進と同時に、「クマーバチャンネル」も成長していきました。

  • ユニバーサル ミュージックからメジャーデビュー

  • 伊藤忠商事から商品化

  • 日本キャラクター大賞2021「新人賞」受賞

  • 有料コンサートに2300人のファンが来場

  • テレビアニメ化決定!

プロジェクトスタートして5年間の歩み
神奈川・埼玉・大阪でコンサート開催:2300人来場(2023年)

日本ではおそらく初の、YouTubeを原作としたキッズ向けIPプロジェクト「クマーバチャンネル」は、この5年で最強のパートナー企業を迎えて大きくなっています。

パートナー企業

クマーバの認知度

YouTubeを軸に展開してきたIP「クマーバ」の認知度ですが、
未就学児(0〜6歳)の親の認知度43.4%です!(2024年3月時点)

めっちゃすごいですよね!
未就学児のお子さんがいらっしゃる方だと、かなりの確率でクマーバを知ってるということです。
まだYouTubeしかやってないので、これからテレビに出ていくことを考えればこれからかなり期待できるなと思っています!

認知度とチャンネル登録者の推移

テレビアニメ「クマーバ」

いよいよ2024年4月6日(土)あさ7時からテレビアニメ「クマーバ」がスタートします!
テレビアニメになるのも、ここまで「クマーバチャンネル」が順調に成長してきたので実現しました。

放送枠はテレビ東京さんで放送中の、キッズ向けショートアニメがつまっている「イニミニマニモ」で「クマーバ」も放送されます。

2024年4月から放送のアニメ

テレビアニメの裏側についてはこちらの記事に書いたので、興味ある方は参考にどうぞ!

第1話「ゲームの世界へレッツゴー!」
アニメのエンドクレジット

テレビアニメも多くの人に関わっていただき本当に感謝しております!!

まとめ

小さな新規事業で始めたプロジェクトがここまで多くの人たちを巻き込み、映像を通して多くの子どもたちに楽しんでもらえていて本当に幸せだなと思います!

これから新しくテレビメディアに出てきますが、どんどん成長していくクマーバたちを温かく見守ってもらえたらと思います。
これからも応援よろしくお願いします!!

Kumarba代表
樋渡昇一郎


「Kumarba社と何か面白いことをやりたい!」など、お気軽に会社のお問合せフォームや樋渡のXよりお願いします!

株式会社Kumarba:HP
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