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たまに短歌 タイムマシーン

様々に思い巡らす二年を
暑中見舞いが辿りたる跡

さまざまに おもいめぐらす ふたとせを
しょちゅうみまいが たどりたるあと

風呂釜の交換が無事に終わり、昨日から家風呂が復活した。ほっとして、ふと気になったのは先月届いた暑中見舞いのことだ。中古カメラやレンズを購入した先なのだが、差し出しの日付が「令和四年盛夏」とある。この店で初めて買い物をしたのは令和五年二月なので、令和四年には互いを知らない。ひょっとしたら、その店に予知能力がある人がいて、半年後に私がそこで買い物をすることを見越して暑中見舞いを投函したのかもしれない。ハガキの方が気を遣って郵便局の片隅とか運搬車両のどこかに身を潜めていて、買い物の金額とか回数が一定の水準を超えたところで姿を現し、我が家の郵便受けに収まったのではないかと推定している。

それにしても、今年は倒れて救急搬送されたり、近所で水道管が破裂して生まれて初めて給水車のお世話になったり、風呂釜が壊れて十数年ぶりに銭湯に通うことになったり、駅前の燕の巣で例年よりもはるかに遅く今頃になって雛が孵ったり、ちょっと変わったことが立て続けに起こっている。もっと大きな「変わったこと」の前兆なのか、なんでもない日常の一部なのか。ま、どっちでも構わないのだが。

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