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マーケティングコンサル会社が自社のBtoBマーケティングに取り組んだ

私はBtoBマーケティングのコンサルティング会社に勤めています。本社はボストンにあるので外資系ということになります。

事業体としてはコアとなる①テレマーケティング(インサイドセールスアウトソース)、②MAを中心としたデジタルマーケティング、③マーケティング戦略の作成などのコンサルティングが主なドメインです。私は②と③の責任者をしています。

「責任」の範囲ですが、部門のレベニュー・人事と連携した採用・育成・評価・リソースマネジメント・案件(SOW)承認・コンサル案件のプロジェクトデリバリー責任などなど、だいたい一般的な部門長くらいの権限を有しています。

ここに昨年から④自社のマーケティング が領域に加わりました。

マーケティング会社ではありつつも、あまり案件に困っていなかったこともありマーケティングは実施していなかったのですが、2021年に自社で初めて本格的にマーケティングに取り組みました。

コンサルティングという業務上、守秘義務であまりクライアントの事例が出せないのですが、自社事例であれば怒られない範囲でいいだろうということで書いてみます。

なぜ取り組んだか

上記のように案件としてはあまり困っていない、というか案件が多すぎてもコンサルティングというサービス業の性格上、人で案件をさばくためリソースがすぐにパンパンになってしまうという実情があります。

そのなかでマーケティングというと案件獲得の意味合いが強いと思われるので、あまり機能としての優先順位は高くなかったと思います。

一方で、モノ売り・コト売りという言葉がありますが、自社は典型的な「コト売り」であるため、属人性が高くなりうります。

その際に、「自社のメソドロジーや考え」にあたる部分をもう少し言語化していかないと、今後のスケールを考えた場合に重要であるということ。加えて、コンサルティングは企業の中で変革の機運が高まったタイミングで依頼が来ることも多いため、プレーヤーとして想起されて問い合わせ来ることも重要です。

自社視点で見ると創業当初から外資系のクライアントが多く、担当者の転職も多いため、「転職先で発注」のようなケースも多く、自然と口コミで広まっていきました。そのため外資系の特にITのマーケティング従事者からの認知度は比較的高いと言えます。

ただし、外資系企業は本国で決まったGTM(Go to market = 市場戦略)の実行の意味合いが強いため、イニシアチブが明確で、コンサルよりも、特にテレマのエグゼキューションがメイン側面があります。

一方で、日系企業で特に俗に言う"JTC"と言われる会社の場合、「マーケティング」と言われる部門がなかったり、これから頑張っていくというフェーズにある会社が多いようです。このあたりの事情を研究したい方は日本企業のマーケティング力という本を読んでいただけるとわかりやすいと思います。

そのような状況では、取り組みの最初の一歩としてコンサルの需要も高まってくる。コンサルとして実績がありつつも高まりつつある機運への対応と市場のプレイヤーとしての認知をあげていかないといけない。またこれまでのように「転職先認知」みたいな芋づる式の案件獲得もあまり見込めないため本格的に取り組む必要が出てきたわけです。

そのため短期的な成果と言うよりも、中長期的な事業ドメインを考えるとマーケティング的な取り組みが必要だろう。くらいな感じで力を入れ始めたわけです。(そこで白羽の矢が立つのは、器用貧乏、なんでも屋さんの私、となるわけです)

これらの対外的な理由に加えて、社内的にもメリットがあります。自部門へのメリットも多大にあるものですから、既存の責任スコープ外ですが積極的に受け入れた背景があります。

それはコンサルという特性上、世界中のケーススタディとベストプラクティスを保有していますが、自社でやるわけではない(そのためコンサルvs事業会社という対立軸が生まれる)のが実情です。そのため、これまでの知見に加えて、自社実践でR&Dをした上でクライアントサービスに反映させることができます。

またトレーニングという面でも重宝しています。いきなり新人をクライアントに出すのは難しい面があるため、自社で「遊んで」経験を積んでからクライアント業務に組み込むOJTプロセスも作れます。実際に、入社までにMA触ったことない人でも最初数か月で配信を自分で設定できるようにしています。

マーケティングアプローチと体制

これらをまとめると、自社の考えを言語化する (Value Proposition等)ことと、市場認知を増やしていくことがミッションと言えます。

その中で最適だろうと選択したのがいわゆる「コンテンツマーケティング」でした。特に既存のアセットを活用したクイックウィンとしてブログの配信をメインとしています。

加えて、ホワイトペーパーという形でフォームDLと引き換えに資料提供をしています。ホワイトペーパーに関しては、読み物として外注して作っても良かったのですが、そのまま営業資料に使ってもらいたかったので、(パワポ土方の自分が)パワーポイントで作成しています。

これらのアプローチを進める上での体制ですが、そもそもコンサルとして全部提供しており、ケイパビリティ上は保有しております。そのためほぼすべてを自社・自部門内で完結しています。

具体的に言うとマーケティング戦略・プロジェクトマネジメント・コンテンツ作成・CMS更新・MAでのコンテンツ配信・広告運用・SNS運用などそのあたりになります。(いわゆるインサイドセールス的な機能は営業内に有しています)

なおシステム面でいうと、MAがコアなので自社でいくつかMAの環境(テストユース込み)をグローバルでもっています。結果、Oracle Eloquaを使っています(Marketoも使おうと思えば使えると思う)。

Web DeveloperもいるしMAに関してはみんなそこそこ使えるのと、インプリできるTechのメンバーがいる(私もOracle Certified)ので、特に問題なくコーディングから配信までできます。

ただし大きな問題があり、本業がクライアントサービスなので、専任が誰もおらず全員片手間でやっています

そのためやりたいことは多分にあるけれど、リソースが足りないしもともと用意していないです。私もかけられる工数が自分のカラダの1/10くらいという実情です。

片手間業務でマネジメント視点で苦労するのが、正式に部門ミッションとしてもっていない(コミットできないので持てない)ので、「どのように貢献を評価するか」です。

コンサルティング業界ではメンバーは「稼働率」で評価の大部分が決まります。結果的に、私がチーム内の評価を自由にいじれるため、マーケティングを実施する1時間も、クライアントにチャージする1時間と同じ評価に入れることにしました。つまり、マーケの稼働をクライアントの稼働と同様の評価軸に組み込んだということになります。

一方で社内だからとダラダラやると、他のクライアント業務のみやっているメンバーから見ると不公平に写ります。そのため、クライアント業務と同じくらいの時間密度を求めます(なのでやってる方は結構詰められて大変だと思います…)

(私はマネジメントで稼働率は関係ないので、評価の対象になりませんが、まぁマネジメントなんて会社貢献してナンボなので自分でいかに経営にPRするかが重要だったりします)

マーケティング責任者としての二枚舌

さて、主としてメッセージを届けたいJTCの企業群がマーケティングを進める上では構造上の課題が多く、リードジェンやればいい、みたいな単純なイシューでない場合が多いです。

主な領域において、上位のマーケ戦略の立案(中期経営計画くらい)、システム導入(MA/SFA)、キャンペーン戦略~実行、インサイドセールスの設立、アカウントプランの作成のような、マーケと言いつつ営業領域奥深くまで入り込むことも多いです。

むしろだいたいの場合、マーケといいつつ、営業イシューの場合が多いので「Theマーケ」の領域だけやってても課題解決できないというのがあります。

するとマーケティングの領域がどんどん広くなっていき、「正直めんどくさい」ところまで広がります。手を付けないといけない一方で構造上の対応となると時間も有しますが、そこから入り込むBtoBマーケというのがあまりないし、正直泥臭いので「見栄えが良くない」というのが実情です。

そんなわけで、市場認知というか、「構造的な問題解決するにはマーケだけ頑張っても仕方ないよ」という啓蒙を通じた市場創造にも近い要素があります。何が言いたいのかというと、自社のマーケの取り組みに目に見えて成果が出るには、そこそこ時間がかかる中長期的なものになるということです。

そこで二枚舌の一枚目として、経営・営業含めて、対外的に「営業支援的な短期的なマーケ機能は追い求めない=営業リード出す気は一切ないから期待しないでほしい」ということを宣言しました。

BtoBマーケといえばリード出してナンボみたいなところがありますが、そこをいきなり放棄するという大胆なアプローチです。中長期的な取り組みであることに加え、コンテンツマーケティングも短期で成果が出にくい特性があるため期待値調整は重要です。

一方で、二枚舌の二枚目として、自社がリード獲得のサポートをすることももちろんあり、自社のR&Dとしてそれに取り組まないわけにはいかない。そこで、リード獲得のキャンペーンも年間に盛り込み、チーム内に対してはリード獲得に対するKPI改善をしてもらっています

施策上、なかなかリード獲得できない場合に、LPや広告のクリエイティブを2-3回書き直したりとかでインサイトを見ながらPDCAを回していました。

まとめると二枚舌の意味としては「対外的にはリード獲得はしないと言いつつ、対内的にはリード獲得に本気で取り組む」ことです。

期待値を下げる一方で、キャンペーンから案件獲得もあったので成果としては大きく見せることができるわけです。また中長期を見すえると短期的なモチベーションを維持しずらいですが、短期的なリード獲得も合わせることでやりがいが出てくるということもあります。(やっぱり理想的な企業からリード取れると営業もマーケもみんな嬉しい)

一方で難点としては、中のPDCAの模様を対外的に見せていないため、どんなチャレンジがあったか・どう乗り越えたかのプロセスに関しては、頑張ってアピールしないと外から評価をしてもらえないという点です。

年間のマーケティングアクティビティ

マーケティングの取り組みがまだ2021年単年の出来事であるのと、ある意味教科書通りに戦略→仕組み作り→実行という順番で進めていたので、時系列的に見ていくとわかりやすいかなと思い、そのように章立てしています。

これからマーケティング立ち上げます!みたいなフェーズは最近だとあまりないと思うので、参考になるかなと思いつつ…。

1. マーケティングイニシアチブの発足 (2-3月)

まずはマーケティングの目標を決めました。上の章で、「こんな背景があるので、マーケティングにはこんな施策が求められている」という内容を長々と記載しましたが、最初から明確になっていたわけではありませんでした。

むしろ「インバウンド取りたいな」くらいのレベルで、なぜやる?何をやる?どのようにやる?は明確ではありませんでした。

そのため、まずは社長・各幹部・営業トップとインタビューをして、「自社に必要なマーケティングとは何か」をヒアリングしました。ちなみに自分もマーケティングのトップに当たるので、自分で自分にインタビューできないため、自分の上長とディスカッション形式で会話して、マーケのメンバーに議事録書いてもらうみたいな感じにしました。

その結果、2-30枚くらいのパワポ資料にまとめて経営陣に説明しました。言える範囲の大枠の内容がここまでで記載している内容になります。なお資料の中には自社の構造的な課題とか泥臭いことにも踏み込んでいます。

その結果、全社コンセンサスが(おおむね)取れ、マーケティングに正式に取り組むことになり、戦略とともにマーケティングの役割の発足ということになり、予算も付きました。(あくまで役割であり部門ではない。そのため専任もつけていない)

インタビュー・戦略作る・コンセンサス取る、でだいたい3-4週間ですかね。ちなみに一般的なコンサルプロジェクトだとだいたい2-3か月はかかるかなぁという感じ(特にコンセンサスとるのに時間かかる)なので、割と早いと思います。これは自分が自社課題にも、顧客状況もある程度わかっているというのが要因として大きかったと思います。

チーム発足とロジ周りの整備 (4-5月)

上記の全体方針に従い、関わるメンバー集めてブリーフィングして、自分のチームの中でもマーケやる人をふんわか決めました。(全員やっているわけではない)

一番最初は本当にロジですが、例えば予算管理どうするかだとか、どれくらい稼働するかみたいなことを決めました。というのも、マーケやればやるほど、クライアントチャージできる時間が持って行かれるので、売り上げとトレードオフになるため、年間の稼働時間の決定と、その管理の仕方を決めました。

キャンペーンカレンダーのテンプレ作ったり、メール配信とかちゃんとする上で、配信の企画書、配信テンプレートの整備(レスポンシブ)、MA配信の際のQAチェックシートとかも並行して作りました。

加えて、グローバルのマーケティング部隊ともちゃんと連携した方がよかろうと、イギリスにいる責任者捕まえて会話をして、グローバルの規定と日本独自でどこまでやっていいか(Eloquaもグローバルインスタンスなので)みたいな確認と合意を取りました。結論、かなり自由度があるというところを勝ち取りました。

ここで一番重要だったのは「営業との目線合わせ」ということで2回くらい営業とワークショップを実施し、営業の理想的なターゲティングとペルソナのレベルセットをしました。両部門のICPとペルソナの認識合わせを真っ先にしたので、施策やっててもその後ズレが出ていません。ICP?ペルソナ?なんぞやという方は記事にしたので読んでみてください。

認識のズレはあるのですが、施策の結果のズレはもちろんあり、広告とかでまくと、ターゲット企業を絞っていても、それ以外のインバウンドも来るので、こちら(マーケ)側から営業に対して「あ~あんまいいリードじゃなくてすみません(自分はあくまでわかってますよ)」と先制パンチで免罪符を自分でつくっとくこともできます。

コンテンツ作成・配信開始 (6-8月)

6月に最初のコンテンツということでブログを配信し、そこから週1回のペースで記事を書いています。書いた記事は、MAを使ってメール配信しています。

またWeb周りに関しては、Google Analyticsが入っていたものの管理者がわからないという荒野のような状態だったので改めてセットアップしました。Google Consoleとかも設定し、BtoB企業だとよくあるどこどこjp(企業IPで自社サイトにアクセスした会社がわかる)を契約したりと、分析のための設定もチームで頑張ってくれました。(やればすぐできるが、クライアントプロジェクト優先だと全然すすまない…)

加えて「BtoBといえばContents Syndicationでしょ!」という短絡的な思考で、昔自分で作ったホワイトペーパー掲載しました。

ちなみにContents Syndication (コンテンツシンジケーション)とは、外部媒体に資料掲載、外部のDBのコンタクトに配信してもらってリード取ってきてもらう施策です。(日経BPやIT Mediaなどよく見ると思います)

「あーもうちょいこういうセグメントの切り方すればよかった」的な学びも多かったです。

定常業務化 (9-10月)

本業がコンサルなので当たり前ですが、プロジェクトで毎週何十枚もスライドを作り、他の人が作ったスライドをレビューするのがメインなので、正直記事書くのが時間を取るのがとてもつらい。しかし、毎週配信していて原稿を落とせない(配信の半分以上記事を自分で書いてる)という緊張感があります。(特にミッションもないが、義務感で毎週配信してる)

また、自分が書くものに関しては、「てにをは」くらいしかメンバーがレビューできないので、ファクトチェックとか構成考える上で編集者つけないといけないな、ということでフリーランスのライター・編集者さんに業務委託で依頼を始めました。

ちなみにこうなることがわかっていたので、一番最初の段階からマーケ予算の中で外部委託用の予算も取っていました。

たまに余裕ない時は、箇条書きレベルで執筆お願いしたり、イベントの解説記事書いてもらったり…と大活躍いただいております。

他では「MAくらいちゃんと使えるようになっとけ」ということで出来ているプロセスをもとに、HTML/CSSある程度できる前提(入社時にオンラインコース受けてもらう)で、配信周り自走できるメンバー増やしています。

リード獲得キャンペーンとSNS運用 (11-12月)

端的に言うととこれまで、「ブログコンテンツを作成して配信する」ことがメインだったのですが、そろそろリード獲得を進めるか、ということで開始しました。

一般的なホワイトペーパーダウンロードなのですが、一番の障壁が「ホワイトペーパーを作っている時間がない」ということでした。

プロジェクトの合間にチョロチョロと進めて、二週間ほどで完成しました。時間がないと言いつつ、やる気がなかっただけだなと自戒しました。

テーマは①市場視点でニーズがありそうなもの、かつ②自社のメッセージ体系化とオファリングにズレがないもののいいとこ取りを目指しました。

コンテンツのディストリビューションに関しては、自社のハウスリストに加えて、ちょうど前職で広告運用やっていた人が夏に入社したので、入社直後に「この要件がいいんだけど、お金渡すからいい感じな広告施策考えて」という丸投げをして、プロジェクトマネジメント含めてやってもらいました。

ざっくり総括としては以下な感じでした。

まぁそこそこリードは出たのですが、ターゲティングに対する精度で考えるともうちょいかな、という感じでした。

なお、上記で述べたR&Dという目的に対して、裏側で試しました。

FacebookとLinkedInはプラットフォーム内の埋め込みフォームを使用しました。一方、リードの連携マニュアルでやるのは面倒なので、Integration Appsを活用して、APIで自動連携し、MA内にリードデータが入ってきたらブラインドフォームを活用して関連メンバーに通知メールを送りつつデータマッピングするみたいなワークフローになっています。MAのオートメーション感ありますね。

これもメンバーでワークフロー定義して実装まで動いてもらい「自動化よろ〜」の要件だけで、こんなにキレイに実装されていたのはさすが、の一言でした。

また、せっかくホワイトペーパー書いたので二次利用しようと、パワポでパーッと上記の編集の方にブリーフィングして、記事に仕立ててもらうみたいな一石二鳥なこともしました。この記事です。

LinkedInに関しては海外本社はアカウントがあったのですが、日本独自で存在せずこの機会に新設しました。せっかくなのでと自分で更新したりしています(が、なかなかフォロワー増えないですね…)。ちなみにアカウントはこちらなのでフォローお願いします!

総括と課題

全体でいうと、

戦略作る→全社のコンセンサス取る→営業とターゲットの目線合わせする→ターゲットにあうようなコンテンツ作る→配信するためのロジ整える→オペレーション化する→リージェンする

というまぁ基本どおりのプロセスを一年かけてやった感じです。専属がいない中でよく頑張ったなという感じでは自分では評価していますし、そういう評価になるように経営層にも根回ししています。

進みとしては、かけた時間の割には割と早いと思いますが、自社で内製化出来るリソースを最初からもっているという特殊事情がありますが、それに加えて自社のビジネスモデルと顧客に精通していたというのがあります。

自社のビジネスモデルという点でいえば、経営会議で話している議論もつかんでいますし、それをもとにした、自部門・営業部門の課題やイニシアチブがわかっていたというのが大きいです。

マーケ=顧客理解という話がよく出ますが、クライアントプロジェクトをやっていると、そもそも自社に対する理解がすっ飛んでいるケースをよく見ます。業界構造やビジネスモデルは当たり前ですが、経営レベルで何を課題にしているか、営業部門の課題とかをわからずにマーケ施策は組めないと思っています。毎週経営層と会議していて、前提の理解があるのが時間を巻けた要因です。(小さい会社の利点ですね)

また顧客理解という点では、取った案件を最終的に自分でまわすので、自分のクライアントを例にして、顧客の経営層から担当者までがどんな課題を感じているかを熟知している点は大きかったと思います。それをもとにコンテンツも内製できたのでこのあたりは良かったかなと思います。

と、こういうのを書くと美化して見えますが、課題は山積みです。

まぁリードの質が~量が~みたいなのは、上で書いた通り、そもそもマーケがなくても短〜中期的には会社の事業が回るのでぶっちゃけどうでも良いと思っています。

一方で、あくまで自分の中ではマーケは一つの手段なので、中〜長期的な構造的な会社や部門の課題を解決するには、いろんな部門と連携しながら、絡み合ういくつもの要素に対応していかないと行けない。など課題の一つ一つが深い感じです。

目に見えているところでいうと、専任でないので(あと個人的にも今後専任を置く気はない)リソースの問題は常にあります。また、上でふんわり書いたのですが、このような状態からマーケの体制も曖昧なので、Role and Responsibilityが明確ではないため、メンバー間での「タスクの見送り」も結構あったりします。そのような全体的な構造から手を付けないといけないので、このあたりも重いなぁと思っています。(メンバーのフラストレーションも高くなる)

コンサルというプロフィットセンターの部門が、マーケというある種のコストセンターを抱えると、利益率的には悪く見えるので、やみくもにリソース増やせないしなぁ的な葛藤もあります。(そんな突っ込まれていないけど勝手に思ってるだけ)

そして一番が、毎週コンテンツ書いてる私が結構つらいというのがあります。しかし、ここを落とすと何も回らなくなるので完全なボトルネックです。プロジェクト繁忙期は全く手がつけられなかったりするので安定供給する仕組みというのもチャレンジです。ウェビナーとかも手をつけてみたいけど、「工数取られるしなぁ」と企画すらできないのが実情だったり。

というゆるふわマーケティングですが、そもそも「マーケティング」の領域自体曖昧なので「マーケティングかくあるべき」は会社によって異なるので、自社状況や課題次第だとこんな取り組みのケースもあるよ~くらいで見てもらえるといいかと思います!

ここまで見て楽しそう!と思っていただいた方は絶賛採用募集中なのでご連絡くださいまし〜。(お決まりの締め)

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