地方医療の格差と限界。地方に住む私が医療について思うこと

私は県庁所在地がある場所に住んでいます。田畑ばかりの地域から見れば大型ショッピングモールがあるなどやや都会気味ですが、完全な地方です。

その時に感じたことを書きます。


専門医や診断のための設備がそもそも少ない

病院やクリニック自体は乱立していますが、専門医がとにかく少ないです。

内科と一緒に他の科も診ていることが多く、専門性に欠ける医師や、診断のための設備がない場合もあります。

実際、診断のための設備がなく触診や目視のみでの診察をすることもあり、医師の専門性以前の問題もあります。

そのため珍しい病気や怪我でなくても誤診が多く、重症化した状態で紹介状を受け取り総合病院に行き再検査になることがほとんどです。


専門性があり設備が揃っている病院は待ち時間が長い

その中でも専門性があり設備が整っている病院は患者数がとても多く、医師の人柄もよいと待ち時間はさらに長くなります。

予約自体を受けていないところは平日でも1〜3時間待ちます。午前の診察開始時に受付をしても患者数が多ければ病院のお昼休憩を挟んで午後からの診察になる場合もあります。予約ができる病院でも1時間待ちは度々起きます。

具合が悪い中、待ち続けることは心身ともに削られていく感じが半端なく、また病院に行くとなると1日がかりになるため、仕事が休めない人などは病院に行きたくても行けない状態です。


負のスパイラルがある

生活全体に言えることでもありますが、都会との情報の遅さや検査格差があります。

情報が入ってくることが遅い→専門医が少ない→診断する機材や知識などはないが→新しく入ってきた情報のみで診断→誤診→治療が合わずに紹介状を持って転院する→紹介状で誤診が新しい医師に引き継がれる。

と言う負のスパイラルがあるような気がしてなりません。

紹介状の中身は患者が見ることができず医師同士のみのやり取りであるため、一旦どこかで誤診されてしまうと誤診が続くことになります。

医師の言葉をひたすら鵜呑みにしたら、本来軽度の状態で改善できる病気や怪我が重症化し心身を壊して、生活の質が下がったり、仕事を辞めたり、最悪死ぬかもしれない。と言う不安が出てくることがあります。


昭和の価値観を引きずったまま

言いづらいのですが、医師というより『医師様』や『先生様』と感じる人が多いです。

医師は偉くて正しいのだから患者は意見してはいけない。患者は何があっても医師に従うべき。症状もほぼ聞かず、決めつけも激しいです。特に50歳以上のベテラン医師に多い傾向を感じます。

若手医師は比較的モラルがある方が多く、言動を選んで患者と接しているなと感じます。時代の影響もあるかもしれません。


最後に、

こんな記事を書くと、「文句を言わず都会に出てくればいいのに」と単純明快な言葉をかけられるかもしれませんが、転勤や、仕事、家族の都合で地方に行かざるを得ない場合も多々あります

大きな病気や大きな怪我さえしなければ問題ないのかもしれません。難しいことは十分承知していますが、やはり医療はいつかどこかでかかることになるので地方格差なく医師や設備の質はある程度一定の基準が欲しいところです。

以上、地方からクマガイがお届けしましたʕ•ᴥ•ʔ

頂いたサポートは活動費に当てさせていただきますʕ•ᴥ•ʔ