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007 ノータイム ノーダイ

 娘(20代)と映画の話になり、どの映画音楽がもっとも人気でいちばん印象深いか、意見を戦わせた。彼女の推しは「ハリーポッター」で、私はもちろん「007のテーマ」。
「だって7作も映画作られてんで。全部ヒットしたし」
「あんたが生まれる前から007映画は作られててんで。今のボンド役で5人目や」。うううぅ負けた、と娘。

 そう、私はダニエル・クレイグのボンドが好きだ。
15年前その金髪碧眼、胸毛なしのボンドに賛否両論あったそうだが、ピアーズ・ブロズナンよりsexyでクールで、ときどきお茶目でチャーミングな五十男は彼以外に考えられない。その最後のボンドに会いに行った。

ーーここから本編ーー
五年後。愛するひとの裏切りに傷つき、もう誰も信じない、と引退暮らしのジェームス。しかし旧友や仇敵がほっといてくれるはずがなく、そのうえ凄腕の後輩(ダブル0)まで現れ、MI6に戻るべきか、このままひとり余生を過ごすか心が揺れる。その沈黙と熟考するさまがいい。静かに思考をめぐらせるあたり、アクションや女を口説くのに血気さかんだった「カジノ・ロワイヤル」時代とは変わり、奥行きを醸しだしている。

ひとことで言うと、大人になったんだね。

これから観る方のために、ネタバレはやめておく。
しかし、冒頭の過去を焼き払う祝祭で登場するヴェスパーの存在は、その後のジェームスの人生に暗い影を落としているため、知っておいた方がいいだろう。エヴァ・グリーンの瞳に惹かれない男性なんていないだろうから。
ダニエル・クレイグ版007の恋愛遍歴ボンドガール総ざらい
パーティに乗込むときのタキシードとカクテルドレス、酒を注ぐグラスの妙も毎回楽しみだった。

そして、カジノ・ロワイヤルからノー・タイム ・トゥ・ダイまでに登場する周辺人物はおさらいしておくことをおすすめ。Mr.ホワイトやCIAのフィリックスなど。

かなしい。ダニエルの言葉少なめだが軽口・イギリス英語が好きだったのに...。一作目・二作目になかったジェームスの”やさしさと愛”がほとばしるストーリーだった。レミ・マリックは敵役としてはまぁまぁかね。

NO TIME TO DIE
監督:ジョージ・キャリー・フクナガ
出演:ダニエル・クレイグ、ラミ・マレック、レア・セドゥ、ラシャーナ・リンチ、アナ・デ・アルマス
ウェブサイトはシンプル、一方ストアや別頁が充実していた、イマ時やね。

見終わったひとはMr.Wonderlustさんのnoteも参考にどうぞ。うんうん、とうなずける日記です。何度も公開延期がなされて、私も待ちどおしかった。

#ダニエル・クレイグ #007 #映画レビュー #最後のボンド見た   


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