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孤独を楽しむ

私はかつて、人生を諦めかけていました。その原因は、両親の介護と実家の借金問題、そして自分自身の発達障害の特性にありました。これらの問題に直面し、「どう頑張っても自分の人生は好転しない」と感じ、人生から手を引くことを決めました。この決断が、私を孤独という新たな世界へと導いたのです。

この孤独は当初、恐ろしいものでした。

しかし、時間が経つにつれ、孤独が私にとって意外なほど心地よいものになり、自分自身を深く理解するきっかけを与えてくれました。この記事では、孤独が私の人生にどのような変化をもたらしたのかをお話しします。

自己発見の旅

ひきこもりを通じて、私は孤独と対峙しました。このパートでは、孤独との再会がいかに私の自己発見の旅に影響を与えたかをご紹介します。人間関係の喪失がもたらした孤立感が、思いがけず私に自己理解と心の癒しをもたらした過程を紐解いていきます。

孤独との対峙は、私に深い気づきの機会をもたらしました。

学校生活や社会人時代を振り返ると、私の困難は常に人間関係に起因していました。子供の頃から一人でいることに心地良さを感じていた私ですが、周囲の期待や「友人がいることが幸せ」という社会的な価値観に追われるうちに、自分自身を見失っていました。

ひきこもりとなり、徐々に多くの人間関係が消え去ったとき、私は完全に孤立したと感じました。しかし、この孤立が私にとって意外なほど心地良いものであり、本当に自分自身と向き合う時間を持つことができたのです。

私は自分自身の価値観、感情、そして人生の目的について深く考える時間を持ちました。

また、この孤立は、妻との関係においても重要な意味を持ちました。彼女は私を献身的に支え続け、それが私にとっての大きな安心感となりました。この期間中に得た「妻にさえ見放されなければ、他の全ての人から嫌われても大丈夫」という思いは、私に新たな自信と自由を与えました。これまでの人間関係に縛られず、自分自身の価値を見いだすことができたのです。

この自己発見の旅は、孤独という環境がもたらしてくれました。そして「自分らしい生き方」を見つける足掛かりとなっていくのです。

自分らしい生き方の追求

孤独を通じて得た自己理解は、私に新たな生き方を模索する勇気を与えました。

私は自分にとって最適な職場を探しましたが、なかなか見つからない現実に直面しました。そこで、私は自分で「最適な職場」を作る決意をしました。これは私にとって大きな転機であり、自分自身の価値観に基づいて仕事を選ぶ自由を手に入れることを意味していました。

起業の初めは、在宅でできるWEBライティングの仕事から始めました。この仕事は、私にとって自己完結できる理想的な職業でした。それから時間が経ち、私は庭の管理やデザインなど、より多様な分野に手を広げました。

これらの仕事はすべて、私のスキルや興味に合わせて選ばれたもので、人間関係のストレスから解放されていました。

孤独を楽しむ生き方

この旅を通じて、私は孤独は「恐れるものではない」ことを深く理解しました。孤独は、初めは恐怖の対象でしたが、やがて自己発見と自由の源泉へと変わりました。孤独の中で、私は自分自身の本当の価値と、自分らしい生き方を見つけ出すことができました。

私の「孤独を楽しむ」という価値観は、論語の一節

「子曰く、徳は孤ならず、必ず鄰あり」

に大きく影響を受けています。この言葉は、徳を行い自信に満ち溢れ、たとえ一人でも楽しく生きていれば、自ずと人は集まってくるという意味を持ちます。この考えは、孤独が決して否定的なものではなく、むしろ積極的に楽しむべきものであることを示しています。

一人でいる時間は、自分自身と向き合い、内面の平和と調和を見つける貴重な機会となりました。孤独は、他者からの干渉を受けずに、自分自身を深く理解し、自分の人生を豊かにするための道具となり得るのです。

この記事を通じて、私が伝えたいのは、孤独がもたらすポジティブな側面です。孤独を受け入れ、それを力に変えることで、私たちはより充実した人生を送ることができます。

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