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メルカリで見つけたもの、それは今まで見つけられなかった価値

ミニマリストになりたいと、断捨離を試みる。
思ったより捨てる作業は楽しくて、どんどん物が減っていく。身の回りにあるもので、価値を失ったものは案外たくさんあるのだと気づかされる。買うまでは欲しくてたまらなかった物が、光を失ったかのように捨てる物ゾーンに置かれていく。

物を捨てる気持ち良さの裏で、後ろめたさも浮かんでくる。
資源を無駄にしている感覚だ。価値を感じて使い続ける物よりも、買った瞬間から価値が減っていくように感じる物の方が多いかもしれない。使えるかどうかと、自分にとって価値があるかどうかは違うようだ。


後ろめたさを解消するために、宣伝で見かけたメルカリをやってみることにした。
”こんなもの誰もいらないだろう” という予想と、”もしかしたら売れるかもしれない” という期待が浮かんでくる。当然、売れなかったらゴミ箱行きだ。
しばらくすると、全く期待していなかったものが、あさっさり売れてしまった。こんなものをなんで買う人がいるのだろうかと思った。

その後も色々な物を出品してみると、同じように売れていった。
次第に、不要になったものは基本的に出品してみるという流れが定着していった。小さいお店を開いたかのようで、これが案外楽しい。少ない小遣いの足しにして、また何かを買うことも出来る。
運がいいのか、出品したものでゴミ箱行きになったものは、今の所ない。


不要な物に対する感覚も変わってきた。
何の躊躇もなくゴミ箱に運んでいた自分の手が、品物を持った瞬間にじんわりと、見えない価値のようなものを感じるようになってきたのだ。それは自分にとっての価値ではなく、誰かの手に渡った後の価値だ。

いらない物をメルカリで販売するという習慣を通して、今まで見つけられなかった価値を、なんとなく感じられるようになったのだと思う。



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