ジェームスとボンドがいた日
ある日、私が勤めている施設の裏庭に、突如として2匹の子やぎがあらわれた。
体のサイズはとても小さく「メェ〜」と鳴く姿は大変愛らしかった。
田舎の老人保健施設では、心が躍るようなビッグイベントや目が覚めるようなハプニングが起こることは大変少なく、非常に牧歌的な毎日を職員も利用者さんも過ごしている。
東京から来ている非常勤療法士に「ここはガラパゴス(諸島)みたいだね。」と(おそらく半分バカにされながら)言われたこともあるくらいだ。
そこで彗星の如く現れたこの2匹の子やぎたちの