Cosmic Integrity ~ 宇宙の完全無欠性
7月30日、待望のシナジェティクス・ワークショップが東京で開催された。講師はバックミンスター・フラーの共同研究者で、フラーの遺作『コズモグラフィー ~ シナジェティクス原論』の訳者でもあるシナジェティクス研究所の梶川泰司氏。
梶川氏が今回のような対面ワークを東京で行うのは、実に38年ぶりのことだという驚きの事実が、当日会場で明らかにされた。それだけの期間を意識的に待ち続けた上で、満を持して行われた今回のワーク。その意味を理解した参加者は、その場に居合わせられた幸運をかみ締めつつ、自らの直感と行動力を讃えたに違いない。
私自身、2年前に初めて開催された遠隔ワークに参加したことや、28年前に江本勝氏に手紙を書いたことが機縁となって、今回の記念碑的なイベントがI.H.M.の主催で実施される運びとなったことに、何とも言えない喜びを感じている。
未だコロナ禍(という政府方針)が続く酷暑の中、参加予定の25名が一人も欠席せず、全員90分以内に30本の圧縮材からなる共鳴型テンセグリティモデルを組み立てられたのも、希望しても叶わないような破断実験に立ち会えたのも、梶川氏でなければ語りえない貴重なエピソードの数々を聞くことが出来たのも、振り返ってみるといちいち奇跡的なことであった。
しかし、私はその日の朝から既に非常にインパクトのある体験をしていたのである。それは、当日が『13の月の暦』で磁気の月5日、KIN73(8・空歩く者)だったことに因んで、以下のようなツイートをしていた事と関係がある。
そして、このツイートをした直後に、ふと気になって『コズモグラフィー ~ シナジェティクス原論』を手にすると、フラーによる本文最後の文章(以下の部分)が目に飛び込んで来た。
現在の世界情勢を憂慮する人々にとって、フラーからの激励とも取れるこの文章に触れれば、それだけで勇気付けられるような気持ちになると思うが、この日のキーワードに「インテグリティ( Integrity)」が含まれているのを確認し、これからモデル(model)を作るワークショップに向かうタイミングでこの一文を目にした私には、より深く響くものがあった。
それは、結構分厚くて重たいこの本をワークショップ会場に持って行く事を私に決意させる力があった。会場や日程の調整を経て最終的に決まった開催日の正確さには、梶川氏との対談記事が掲載された『共鳴磁場』が手元に届いた時と同じような宇宙的必然性を感じずにはいられなかった。
ところで、『コズモグラフィー』の巻末には、補遺として梶川氏が発見しフラーが初見で認めたという幾何学論文が掲載されている。頭の中でイメージするしかなかった正十二面体状の正20頂点体から正4頂点体への収縮展開プロセスを、ワークショップの中で動くモデルとして見せて頂けたのは、私にとって贈り物のような体験であった。
多様で活発な質疑応答を経て、ワークは予備的に設けられていた時間枠より1時間余り早めに終了。しかし、十分過ぎるほど密度の濃い体験をした参加者は、自分で組み立てたモデルをわが子のように愛でながら、満ち足りた表情で会場を後にしていた。この体験、ぜひより多くの方に味わって頂きたいと思う。
既製品の組み合わせだけで、これだけ心身に響く体験ができるこのテンセグリティモデル。素材、長さ、ノットの大きさや溝の深さが絶妙で、実際に何度も作った人でなければ気づけない工夫に満ちていることが、今回、深く実感できた。フラーの魂を受け継ぎつつも、更にその先へと発展させ続けている梶川氏の生き様を見る思いであった。
こちらは『コズモグラフィー』を会場に持参したお陰で頂けたサイン。「Cosmic Integrity(宇宙の完全無欠性)」はこの本を貫いているエッセンスのようなものだと思うが、朝の体験があった上で目にすると更にグッと来るものがあった。感謝である。(D)
磁気の月8日 11・戦士(KIN76)
《13の月の暦ワークショップ》
・8/14(日)13の月の暦 入門
・8/28(日)神楽坂 13の月の暦ワークショップ
★「13の月の暦とマヤ暦の違い」 初心者必読!
《天真体道瞑想クラス》
・8/3(水)18:00~19:00 上野毛
・8/12(金)21:00~21:45 ZOOM 満月
・8/22(月) 10:00~11:00 二子玉川
・8/25(木)18:00~19:00 上野毛
《note限定お宝資料》
・ドリームスペル(13の月の暦)で見る日本と皇室
・「パカルの特別な13日」の由来と真の意味
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