九鬼祭の洞川食探訪

谷川俊太郎presents 九鬼祭(くかみまつり)関連企画 奈良県天川村洞川(どろがわ…

九鬼祭の洞川食探訪

谷川俊太郎presents 九鬼祭(くかみまつり)関連企画 奈良県天川村洞川(どろがわ)の食や食文化を、九鬼祭の参加アーティストと洞川の方たちがリレー形式で毎週紹介します。 洞川温泉郷の芸術祭 九鬼祭:https://www.kukamimatsuri.com

最近の記事

洞川食探訪vol.12(書き手:覚 和歌子)「洞川ちゃいべつ」

11月になりました。 ブログのvol.12は、「洞川ちゃいべつ」のご紹介をしたいと思います。 洞川ちゃいべつ 「ちゃいべつ」とはキャベツのことです。洞川言葉の響きの可愛らしさは語尾に「にゃあ」が付くことや”オーマイガッ”を意味する「どないどない」など枚挙にいとまがありませんが、「ちゃいべつ」も思わず小首を傾げ、頬に人差し指を立てて口ずさんでみたくなるキュートな響きです。 初めて食べたのはごろごろショップオーナーの増谷さんちのお食事にお招ばれした時でした。「洞川のちゃいべ

    • 洞川食探訪 vol.11(書き手:国本泰英)「いこいのかじか」

      こんにちは。第11回目の洞川食探訪は「九鬼祭」参加アーティストの国本泰英がお届けします。 他の記事等でも触れていますが、「九鬼祭」は2021年に開催された「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」が発端となっています。その年も、各地から9人のアーティスト(現・鬼?)が洞川に集って滞在し、様々な作品を制作しました。 かくいう私も約2週間ほど洞川で作品づくりに励んだ1人です。九州に暮らす私は門司港からフェリーでひと晩かけて瀬戸内海を渡り、翌朝大阪に着岸。そのまま車で移動

      • 洞川食探訪vol.10(書き手:林敬庸)「3.9mmの黒丸●」

        3.9mmの黒丸● 洞川食探訪、今回で記念すべき10回目。 九鬼祭参加アーティストの大工林敬庸です。 いままで洞川の美味しそうなたくさんの食が紹介されました。 洞川には、地酒「大峰山」もあります。 食べすぎた、飲みすぎた、そんな時にはこれ。 MindTrail2020の視察ではじめて訪れた天川村洞川地区。 こんな山奥にって場所に広がる提灯がたくさんで雰囲気のよい温泉街。 そこにちらほら見える陀羅尼助(だらにすけ)の看板。 陀羅尼助は1300年前からある和漢胃腸薬です。

        • 洞川食探訪vol.9(書き手:覚 和歌子)「芋にじり」

           手作りのアートフェス『九鬼祭2023』参加アーティストの覚 和歌子です。作詞家、詩人と名乗っています。代表作は映画「千と千尋の神隠し」主題歌『いつも何度でも』。私の名前は知らなくても♫呼んでいる~で始まるあのワルツを聴いたことがある人は多いのでは。洞川の美味しいものをリレー形式で書くブログ、今回は私の番。「芋にじり」をご紹介します。  芋にじり 子どもの頃からひどい偏食だった。動物性たんぱく質はかつおぶし以外、誇張なしに吐き気がして食べられなかった。心配する母親がそれとわ

        洞川食探訪vol.12(書き手:覚 和歌子)「洞川ちゃいべつ」

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        • 九鬼祭 作品ページ
          9本

        記事

          洞川食探訪vol.8(書き手:天川村の裏)「奈良県民鹿を食う」

          こんにちは、初めまして。 X(旧Twitter)で「天川村の裏」を運営している者です。 行政や公式的な組織とは全く関係なく趣味で天川村について発信している裏アカウントですが、お陰様でフォロワー2000人超えました。 今では天川村関係のアカウントで一番の影響力を持ってる裏の有名人です。 ある日ベンチに座り日課の「これからの天川の未来」について考えていた所。 九鬼祭メンバーと出会いなんやかんやでこの食ブログを書くこととなりました。 洞川の〝食〟について何を書こうか悩んでいる時フ

          洞川食探訪vol.8(書き手:天川村の裏)「奈良県民鹿を食う」

          洞川食探訪 vol.7(書き手:木村充伯)「朝食(あさしょく)」

          こんにちは。九鬼祭参加アーティストの木村充伯です。「MIND TRAIL 2021」の天川エリアにも参加させてもらってました(他のアーティストも)。 当時、天川村立資料館の駐車場で制作していた時には、阪口商店にはよく通い、いちごパフェを食べたり、色々な蜂蜜を試食させてもらったり、瓶に入った蜂蜜に囲まれて、蜂蜜いいなあと思っていました。 不動明王さん九鬼祭の色々な面でお世話になっている、不動明王こと、ごろごろショップの増谷英樹さん。 彼のエネルギーはどこから来ているのか?僕が

          洞川食探訪 vol.7(書き手:木村充伯)「朝食(あさしょく)」

          洞川食探訪 vol.6(書き手:菊池宏子)「美登里ちゃん特製・鹹豆漿(シェントウジャン)」

          「みんな、疲れてると思うからこれ持ってって飲んでもらって~」 「毎晩ご飯大丈夫なん?」 「お風呂もつかってええんよ」 「せっかくのオープニングなんやから、龍泉寺の池きれーにするで~」 「困ったら何時でもいいけん、連絡しーてきー」 「ひろちゃん、昨夜道路で転んでたって聞いたで~大丈夫なん?」 なんだろう、ここ後鬼の里・洞川には、「人の優しさに甘えてもいいよ」っという言葉を耳元でささやく魔人(鬼?!)たちがたくさんいるような気がする。ポロッと発した声を拾ってくれたり、さりげない

          洞川食探訪 vol.6(書き手:菊池宏子)「美登里ちゃん特製・鹹豆漿(シェントウジャン)」

          洞川食探訪 vol.5(書き手:菅野麻依子)「かきもち」

          こんにちは。 九鬼祭2023参加アーティストの菅野麻依子です。 天川村洞川区には、二軒の「かきもち」屋があります。あたらしやと柳屋です。どのようにこのかきもちに出会ったのかというと、2021年のマインドトレイルに参加した際、あたらしやに宿泊させてもらい、お部屋に出されていたお茶菓子の「かきもち」を口にして以来、すっかりかきもちファンになってしまったという経緯があります。今回は制作場所をお借りしている翠嶺舘の若旦那まーくんらから柳屋でもかきもちを作っていることを聞き、あたらし

          洞川食探訪 vol.5(書き手:菅野麻依子)「かきもち」

          洞川食探訪vol.4(書き手:上野千蔵)「洞川の山の味の話」

          九鬼祭参加アーティストで普段は映像作家をしている上野千蔵といいます。 2年前のMIND TRAILという洞川で開催された芸術祭の製作中に、彫刻家の木村くんが、「土日しかやってない、パフェを出す蜂蜜屋があるから行かない?」と誘ってくれました。「阪口商店 獣美恵堂奈良」という不思議な名前のお店でした。 正直に言うと40才目前のおっさんの僕は、パフェと聞いてもあまり乗り気にはなれませんでした。しかし行ってみると僕がパフェという言葉から連想するゴージャスなものとは違い、底からコーン

          洞川食探訪vol.4(書き手:上野千蔵)「洞川の山の味の話」

          洞川食探訪vol.3(書き手:赤井正人)「洞川の芋おかいさん」

          九鬼祭の地域相談役+地域アーティストとしてお手伝い参加させて頂いております。洞川在住の赤井と申します。民宿、山荘経営者、またある時はアーティスト活動もしております。宜しくお願いします。 洞川での定番料理といえば川魚の塩焼き、ジビエ料理、お野菜山菜など色々とありますが、今回は、洞川の人が昔から好んで食べられている郷土料理をご紹介したいと思います。 奈良の茶粥文化通称「おかいさん」 奈良の茶粥文化は古く1200年ほど前に弘法大師空海さんが唐から茶の種を持ち帰り茶粥に繋がっ

          洞川食探訪vol.3(書き手:赤井正人)「洞川の芋おかいさん」

          洞川食探訪 vol.2(書き手:金子未弥)「お土産話」

          お土産話 ずっと疑問に思っていることの一つに、(私の出身地である)横浜が誇る崎陽軒のシウマイというものがあります。鉄道発祥の地にふさわしい、長時間移動にぴったりな冷めてても美味しいシウマイ弁当。もちろん私も移動の時になんとなく買ってしまうのだけれども、いつも「なぜシウマイなのか」という疑問が長いこと頭の片隅に居座り続けているのです。おそらく、横浜はそれじゃなくても食べ物の選択肢は多いし、特段シウマイにこだわる理由もない気がするのに、なぜいつもシウマイなんだろう。そんなことをず

          洞川食探訪 vol.2(書き手:金子未弥)「お土産話」

          洞川食探訪 vol.1(書き手:山田悠)「はじめまして/嫁ヶ茶屋のはなし」

          こんにちは、はじめまして。 「九鬼祭」(くかみまつり)に参加するアーティストの山田悠です。 このnoteの初めての投稿となる「洞川食探訪 vol.1」では、まず「洞川食探訪」とは何かという説明と、実際の食探訪について書きたいと思います。 「洞川食探訪」と「九鬼祭」について「洞川食探訪」とは、奈良県の洞川(どろがわ)の食や食文化について、九鬼祭に参加するアーティストや洞川の方たちがリレー形式で紹介していくブログです。 読み方は「どろがわしょくたんぼう」です。 「九鬼祭」(

          洞川食探訪 vol.1(書き手:山田悠)「はじめまして/嫁ヶ茶屋のはなし」