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幸せは与えられるものではなくて、自分でつくるもの

なぜか、いつも思い浮かぶ風景があった。
子どものころに、両親に連れられていった
針やいと(鍼灸)への行く道のりの桜並木だ。
行ってみようと思ったけれど、
どこなのかがわからないので、
母に頼んで、一緒に連れて行ってもらった。

知らなかったけれど、母は毎月一人で
宇治の針やいとに行っていたらしい。
頭痛とか膀胱炎になりやすくて、
行ったらよくなったからだという。

一人で行って、いつも甘いものを食べて帰ってきた
と母が言った。

知らなかった。
そっか。
母の息抜きの時間だったんだ。

農家の嫁で、朝早くから父と畑に行き、
帰ってきて家事もして、
子育てもして、夜は家族の最後にお風呂に入る。

子どものころ、母はいったいいつ寝ているのかなと
思っていた。

友だちもいなくて、母が行くところと言えば、
祖母の家か、母の妹の家だった。

そんな母に、ほっと息がつける時間があったのだと
嬉しくなった。
しかも、郊外にあった針やいとの帰り道に
そんな甘いものを食べるところもなさそうな場所なのに
うまいこと見つけて、
楽しみを見出していたのだと思う。

どんなつらい状況でも、自分で自分の楽しみをつくって、
自分を幸せにしてあげる。

それが、幸せな人生なのかなと思う。

幸せのかたちは人れぞれだから、
自分が幸せを感じることを大切にしよう。

そんな幸せについて書いた記事が
天狼院書店の記事になっている。



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