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【写真表現】自分の軸を探し出すことについて

目的

2024年の抱負の中で「自分の軸を探し出す」ということを書きました。

SNS写真界隈でよく言われる「世界観を構築する」ことに繋げていくことが目的なのですが、まだ自分は色々なことにチャレンジして、気づきを増やし、腕を磨いていく段階と思っており、自分でその可能性を狭めてしまうようなことはしたくありません。かといって客観的に見てブレブレで何をしたいかわからない状態からは、卒業したいとも考えています。なので、それを両立できるような中心軸を設けたいと思ったのが理由です。

自己表現から入り、たまたまその手段が写真だった人は、こんなことに迷うことがないのかもしれません。私は順序が逆で、撮る行為や制作工程に興味を持った方が先です。

気づき

他者の写真を見たときに、はっきり好き嫌いはあり、また、好きなイメージに近い写真が撮れた時には満足感はありますが、これから説明する気づきに及ぶまでは、その正体が何なのかを言語化することは困難でした。

あるとき気づきましたが、私が好きで撮りたいと思うのは、例えば夏場の蒸し暑さとか、山の夜の森の匂いが感じ取れるような写真とか、人に近づいたときの独特の緊張感とか、あるいは懐かしい家の匂いを連想するとか、そういう非言語的かつ視覚以外の感覚が伝わる写真です。(もちろん色合いなどの視覚的な好みもあり、これだけではないのは確かですが、これらは写真の文脈では、青いとか鮮やかとか、言語化は比較的容易かと思います。)

そもそも、音や匂いといった感覚は言語化困難です。だから難しかったのかと思います。

自分の軸にするもの

「感覚に訴える写真」を軸にしたいと思います。

抱負から1ヶ月目で、早くも軸を見つけ出したような気になっていますが、PDCAのまだPの段階です。これを一年続けて、年末には自分の写真がどう変わったかを振り返りたいと思います。

次に、これをどう実践すれば良いでしょうか。写真には視覚情報しか写らないので、目に見えるものに置き換えるしかありません。例えば、長い影と枯れ木が写っていれば、寒そうな冬を連想すると思います。こういうものが写せているかを、自問自答する。これで行きたいと思います。

因みにポートレートの場合でも、屋外撮影では必ずそういった要素はありますし、その人自身の雰囲気もあります。その人が陽気とか物静かとかそういった要素もあります。スタジオも寂しい感じとか開放的とか、元々持っている雰囲気があります。敏感になりたいと思います。

感覚を伝えることの難しさ

ここからはトピック的な話題となります。
以下の写真を見て欲しいです。

静寂の時刻

流行りの生成AIに写真のタイトル付けを考えてもらうと、このバスの写真に「静寂の時刻」というタイトルを提案しました。確かに写真を見ると静かで、かつ時間が止まっているような印象がある。おそらく、人のいない木陰のような場所で、そのような場所は静かな場所との刷り込みがあるから。

実際は子供のはしゃぐ元気な声が聞こえてたので、静かさを表現するような意図はなく、むしろ騒々しいくらいでしたので、撮影時は意識しませんでした。

写真は視覚情報しか伝わらないから、その点を意識した客観性がいるのだと、AIに気付かされました。

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