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酪農家が数年で一割減った件2023/経営の視点

酪農家が数年で一割減った

今夜(2023年2月2日)
「酪農家が数年で一割減ったから大変だ」
とNHKラジオで特集が組まれていた。

こんな記事もある

酪農家の窮地を国は救え!

 放置すれば4割廃業の危機 血の通った財政出動を

しかし、これは間違った考えだ。
元々酪農家は国からの補助金漬けである。
それこそが問題だったのだ。

絡農家が減って牛乳が減り、
乳製品価格が高くなった分に買う時だけお金を出す方が
酪農家への国からの補助金の名目で消費税を上げられて
ごっそり税金を取られる
よりははるかに安上がりだ。

私は、2021年12月26日
今酪農家が乳余りで大変な件/経営の視点

という記事で日本の酪農家とそれを取り巻く環境、消費者の問題点を指摘していた。
それは後先考えずに、過剰投資をして、
消費量を上回る過剰生産をした結果だったのだが・・・・

今回の酪農家減少は、
そのツケが回った酪農家が中心かもしれない
1割ほどが限界に達したり限界を感じて
経営を断念しているらしい。

構造問題が最大の理由


直撃したのは円安と、ウクライナ危機、などによる
輸入に頼っていた餌である飼料穀物の高騰である

と多くの関係者はいうが、
それは単なるきっかけで、
そこに横たわる構造問題が最大の理由だ。

元々、輸入穀物に頼り切っているというリスク管理の甘さと
大規模な投資などで借金を積み上げてきた金利負担
などが問題なのだが・・・

また今回のニュースでも、
酪農家も頑張るので
消費者も応援して欲しい。

というような予定調和で番組は終わった。

NHKもきちんとした議論でなく、
御涙頂戴にすればウケる。

とでも思っているのか知らないが、
無責任な番組の作り方である。

環境に配慮した持続可能な理念のある酪農家

私は、
「低品質の牛乳を大量生産することに
酪農家は頑張ラナイで、
酪農経営に向かない人は早く見切りをつけて、
新しい人生に向かう方がいい。」
と思うし
「消費者が応援すべきなのは
健全な経営で、健全な牛乳を作る
環境に配慮した持続可能な
しっかりした理念のある酪農家」
だろうと思う。

数十年前、私の知り合いの酪農家は、
「水道水より安い牛乳を頑張って作ってる」
から国民は理解してくれと言っていた。

私は「水道水より安い牛乳」なんか作るなよ!

と心の中では思っていたが、
お節介は言わなかった。

日本国内で飼料をほぼ自給できない酪農

私は元々、「日本国内で飼料をほぼ自給できない酪農は
やるべきではない産業だ」と半世紀前から思っている。

農水省の酪農関連器械メーカーや工事業者との
利権で結びついた補助金で
酪農家は借金漬けだった。

その奴隷制度から解き放たれる
早めに酪農に見切りをつける酪農家は
幸せになるだろう
と私は思うが皆さんはいかがだろうか?

国民の1/3が貧困だというこの国の構造を変え、
女性が産みたいだけの子供を産む社会に変えない限り、
岸田政権のように
「異次元の少子化対策」
とコピーライトだけで理念も具体策もない状態では、
乳製品の消費が一番期待される年代が激減するから、
酪農家の最善の生き残り策は
「少子化を防ぐ酪農家の取り組み」ということになるのかもしれない。




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