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ポエムービー【春の心臓】

針葉樹林を見送る、汽車の煙が忙しく
瞼を閉じた屋根の上

世界貢献の大陸まで

落ち着かない髪の毛と汽笛と

幼い心臓

紫と金の影を食べる街灯と月明かり

ネクタイの結び方、知らなくたって
透きとおった湖のような瞳が凛とする

コウモリが隠れてる森の中
「狐と狸の化かし合い」

残り1個のクロワッサン
行き当たり「サクッと」弾んだ、帰り道
ばったり春時雨

傘を借りた日から、ずっと甘くて
もう、トルコアイスかってくらいの
運命に片想いしてる

「わたし、馬鹿ですね。」

その扉の先に降り注ぐ幾千の木漏れ日

鉄橋を渡れば、内なる鉄琴も
ティンティン、カタカタ踊り出す
珈琲カップ

「みんな、これじゃん!!」と指差した少年

崖に当たって、舞い散る夢、水色の飛沫

ペパーミント・ファンタジー・フラッシュで

目覚め天空の城の門叩く


理想との距離感は、泥に埋もれた
それか、空き巣に入られて

「宝物一点を盗られてしまった?」

木の下まで滑り落ちた、願い事
笹の葉の隣で、吊るされた男

僕のベイビー運ぶトロッコ
不愉快な黒い煙

目に入れても痛くないのさ
展示会に出してゲラゲラ

「笑ってやるさ」

隣のおばさん育ててる白菜
もらって、煮込んだ鍋から

ネズミが4匹出てきた
リンダリンダのビートのワンダー
純文学で表現できたら、「乾杯だ!」

セプテンバッタと一緒に
聖なる洞窟のピンクサファイア
ピアノサウルスの鍵盤
月の恐竜の化石
探すんだ

夜の隙間から誘ってる、グリフォン
自由気ままに「連れ出してくれ」

一生、溶けないツンドラと黄金郷と妄想
描き混ぜて完成した南国のアイランド

静かな窓辺に揺れる七千の木漏れ日


ボクは心に飼ってる借金鳥を
黙らせる為に「読書するんだ」

ヤツの胃袋をとっても愉快な空想で
いっぱいにして飛んだら、「極楽鳥」

タイガの闇と寒波が朝まで
可愛がってくれた
目と鼻が赤くなって
まつ毛刺さって
涙が出た

石榴かルビーかもしれない君の心臓
取り出して
油絵描いたら、「絶対面白い。」

お姫様呼んで遊びたい城が
歪んで藪の中

壁の色なんて、ぐっちゃケチャ
今から見る夢に決めてもらうか…

僕のイカダにラジオ代わりの相棒
ティンカーベル・ハニーを乗っけてさ
青に羽ばたく波を連れ沿って行こう

眠る大陸を渡る汽車はまるで
黒いベイビーカー

金銀、飛び交う街まで
ガタガタ泣く、春の心臓、運ぶトロッコ

真夜中に開く扉の向こうで瞬く

満天の木漏れ日…



完。






内なるゴールデンレトリバーのエサ代、読みたい書籍の購入、音楽などの表現活動に使わせてもらいます。