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海を見ない旅だったはず。なのに。

2010年の夏の終わりに、つまりちょうど14年前の今くらいの季節に、ボクはヨーロッパへ行っている。

ピーナッツ号(My自転車)をバラバラにして飛行機にのせて、フランスのパリ、シャルル・ド・ゴール国際空港に着いた。

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ずっとスキューバダイビングの仕事をしてきた後だったので、海は見なくていいやと思った。“見たくない”だったかもしれない。

だからフランス〜スペインの街や山や荒野を、海以外を、ピーナッツ号で走りまくった。

この話はまた時間をかけて書こうと思う。

◆◆◆◆◆◆

海以外を自転車で旅をして一ヶ月ほどたったある日。

さあ、そろそろニッポンへ帰らないといけない。
ここはスペインだ。最後にどこへ行こう、と考えた時に、無性に海が見たくなった。

あれだけ“海はもうええ”と思ってたのに、海が見たくなって、海がある方角へピーナッツ号で走り出していた。

海に行くには、丸一日か、二日はかかった(すまん忘れた)。

目の前には大西洋が広がっていた。

いつもの日本海や瀬戸内海や太平洋ではなく、大西洋だった。

どこかの町
オイラと今でも健在で現役のピーナッツ号
どこまでも続く荒野のような道
たどり着いた大西洋 青いねぇ〜

海は見るだけでもよかった。海岸では海のにおいがあって、そして海の音がした。
もぐるわけではなかったけれど、海を見て、においがあって、音を聞く。それだけでとてもいい気分になった。

海はすごかった。海ってすげぇと思った。

見るだけで、においや音を感じるだけでいいんだ、なんなら海に向かってる時から楽しかった。

やっぱ海、すげぇぜ。

◆◆◆◆◆◆

海なんて見たくないと思ってたのに見たくなった。
そんで見たら元気になった。

しばらくボーッとしてただけ。

海はミネラルや生命力で溢れてる。溢れすぎている。生命そのものだ。

海🟰元気

やっぱ海ってすげぇのだ。


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