見出し画像

【やすなの食探検🔍】昔ながらの木桶仕込で2年熟成のお醤油づくりと発酵談義~大門醸造(奈良・桜井)

Hello みなさんこんにちは!
よしむらやすなです。

2024年5月から、【やすなの食探検🔍】と題し、
誰もが大好きな食から日本を再発見!新発見!をコンセプトに、生産者と消費者をつなぎ、日本の食文化への理解や普段の食事について改めて考えていただくきっかけをつくり、さらには自分が昔滞在していたニューヨークとトロントの方にも日本の食を知っていただけるよう情報発信。世界中に最高の食体験をお届けすべく奔走中です💨
みなさんの食卓が華やぐ情報発信をしていますので、ぜひフォローしてくださいね!

🔸SNS
・instagram
 https://www.instagram.com/yasuna.japanfoodadv/
・Stand fm

🔸手作業&木桶づくり2年熟成のお醤油をたずねて~大門醸造(桜井)

2024年5月、やすなの食探検🔍2つ目の訪問は奈良県桜井市にある大門醸造さんです。1907年(明治40年)創業で100年以上、地域で木桶仕込み・長期熟成の醤油を作り続けておられます。


醤油蔵までの一枚


奈良県醤油工業協働組合には16軒のお醤油屋さんが加盟されており、全国的にも珍しいそうですが、昔ながらの木桶づくりが受け継がれている非常に稀な地域なのだそうです。
現在、大門醸造さんは女性社長であるマキさんが家業であるお醤油蔵を守っておられます。奈良という土地柄、女性がバリバリと活躍しているシーンを目の当たりにすることは少ないので、とても刺激を受けました。100年以上受け継がれる醤油蔵さんでありながら、醤油をベースにした調味料も積極的につくられています。全て味見させていただいたのですが、それぞれ味がしっかりと違っていて、複数種類を買って帰りました。中でも、”木桶仕込山椒しょうゆ”はスパイシーな味が好きな私にはぴったりの味で、ぜひみなさんにも楽しんでいただきたい商品の一つです。農薬不使用の原材料(大豆・小麦)を使用されている点も、みなさんにおすすめしたい要素のひとつです。

📍大門醸造 / 奈良県桜井市大福646-1
🏢醤油の製造・各種調味料の製造・各種たれ類の製造
https://daimonshouyu.com/index.html

魅力的なお醤油ラインナップ

それでは参りましょう!やすなの食探検🔍✨

🔸まずは奈良県桜井市について
奈良県桜井市
私が生まれ育った奈良県橿原市の隣町に位置する街で、人口5万4500人ほど。日本の歴史と文化の宝庫であり、古墳・歴史LOVERのみなさんは一度は訪れてみたいと思われる、ロマン溢れる憧れの場所ではないでしょうか。
たとえば、日本最古の神社といわれる大神神社(おおみわじんじゃ)、大化の改新の密談が行われたと言われる談山神社(だんざんじんじゃ)があります。それに、古墳はそこらじゅうにあるので、googleで航空写真をみてもとてもとても面白いです。古墳!古墳!古墳の嵐で、地元民にとっては、古墳も歴史的建造物も当たり前のように身近なものなので、特に有り難みもなく…というか日常の風景として存在しています。
食のシーンといえば、奈良は3大そうめんのひとつ三輪そうめん、酒造りは三輪の地が発祥であるといわれており、酒造りの聖地でもあります。造り酒屋の玄関先に飾られる”ボンボン”。杉玉と言いますが、この三輪の地から全国の酒屋さんへとおくられていることをご存知でしょうか。またお酒造りの話はいつか….

奈良県桜井市


🔸大門醸造さんのお醤油の特徴


一つ目
女性がつくられているという点は外せません
実は、わたくし事前のリサーチ不足でお訪ねした際女性が作っておられるということを知らなかったんです。このダイバーシティや女性活躍が騒がれる時代にすみません、訪問して一番の衝撃を受けました。そして、AirBnbもされたり、お庭を開放してマルシェやランチ会もされていたり、奈良の人には珍しく様々な活動をされている方ということがわかり、とてもワクワクしました。

二つ目
木桶の長期熟成という点はもちろん、赤ちゃんからご年配の方まで、日々の食卓で安心して口にできる信頼のしょうゆを届けたいという想いから、農薬不使用の原材料を使用されているという点が消費者にとっては非常に嬉しいポイントです。お醤油の味はというと非常に濃いです。厚みがあると言えばいいのでしょうか。丸みもあります。塩の角がない感じ。熟成期間が長くうま味の量が多くなるほど塩カドは感じにくくなるようです。うまく表現できないのですが、冷奴にかけて食べると、大手食品メーカーんお醤油との違いがよくわかります!

奈良にお住まいの方は、ぜひぜひ地域にどんな食品が眠っているのか、食べ比べてみてください。

🔸お醤油作りの現場

醤油は、大豆・小麦・塩を主原料に作られています。
塩は最古の調味料といわれていて、その昔、若狭湾はじめ日本海側で塩がつくられ朝廷に運ばれていた歴史があります。(先日福井県で学んだ)長期保存技術や発酵を語る上でも、雑菌を防いでくれる塩はなくてはならない材料でした。

この大豆と小麦の割合によって、濃口醤油や薄口醤油というように味の違いが出てくるのです。下記の図が非常にさんこうになるので、職人醤油さんからお借りしました。非常に奥深いです。
簡単に説明をすると…

一般的な薄口醤油と濃口醤油の違い。

大きな違いは塩分濃度と熟成期間です。濃口醤油よりも、薄口醤油の方が塩分濃度が2%ほど高いのも特徴です。関西は、お出汁文化、そして食材の色を際立たせるため薄口を用いることが非常に多いです。

・薄口醤油:大豆と小麦は1:1。熟成期間が半年〜1年と短期間。
・濃口醤油:大豆と小麦は同じく1:1。熟成期間は薄口よりも長い。

https://www.s-shoyu.com/knowledge/0321

🔸話は戻って醤油作り
醤油は、大豆・小麦・塩を主原料に作られています。
大豆は蒸して使用し(豆知識ですが、やはり醤油選びの際には丸大豆と書かれているものを選ぶことをお勧めします。大豆油の処理に手間がかかるという理由から脱脂加工大豆を使用してつくる醤油も多いですが、ここはぜひ丸大豆を)、小麦は炒ったものを使用します。
多くの蔵には、麹をつくる室もお持ちで、麹作りも蔵人の仕事の一つです。
大豆・小麦・麹・そして食塩水を混ぜ、発酵熟成をさせて諸味を作ります。
蔵人は、木の棒で諸味を撹拌し、発酵を促します。大門醸造さんでは2年熟成させ、いざ諸味を圧搾。
これ以上の発酵を止めるため火入れをして、商品として店頭に並びます。ちなみに火入れをしない醤油は生醤油(きじょうゆ)と呼ばれます。

麹菌の酵素の力によって、大豆のたんぱく質はアミノ酸に、小麦のでんぷんがぶどう糖に変化し、醤油のうま味や香りの成分としての味わいを深めていきます。
たまに、裏の表示を見たら”アルコール”が添加されているものがあるのですが、これは”保存・菌繁殖防止”のため予防策的に添加されるとのことでした。

蔵の入り口。
木桶がたくさんねむっているのかと思うと、いつもワクワクします。


醤油の原料:大豆、小麦、塩


無農薬の小麦。小麦は生ではなく炒ったものを使用する


吉野杉を使用した現役の木桶。
木桶の外側のバンド部分を箍(たが)といって、竹でつくられています。醤油作りは塩をつかうので、金属製は不向き。
この大きな釜で大豆を蒸します。


小さい木桶。背伸びをすると中が見えるくらいの高さ。
今はこの大きさの木桶で作られることがほとんどみたい。

醤油のとになる『もろみ』これを絞ると醤油になる。
定番の木桶仕込みの醤油(右)私のイチオシ、山椒入りの醤油(左)

🔸裏話

ご挨拶もそうそうに、なんとハーブを摘みに。
自家製カモミール
カモミールティにしていただく
代表のマキさんと外でハーブティを飲みながら…
私はSNSとかはいいの、とおっしゃってたのでお顔が見えないようにと…
モザイクにするのも忍びないからね。

なんと、話にお花が咲きすぎて初対面だというのに気づけば4時間もお話していました。

どんなことをお話したかというと…
・なぜやすなの食探検🔍をやることになった経緯
・NYやトロントでの、日本食に対する期待値の高さ、逆に日本人としてショックを感じた話
・自社製品の試食から、発酵談義になりベトナムの発酵調味料まで味見させていただく。
・東京から奈良に帰ってきての気づき、奈良で女性が活躍するということについて
・引き寄せやスピリチュアル的な?話まで….

やすなの食探検🔍をすることで、大好きな食に出会えて食体験が豊かになることはもちろんなのですが、これをきっかけに人との出会いも広がり、とても充実しています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そんなわけで、現在は地元奈良を中心に、作り手さんを訪ねていますので、
ぜひ、取材をさせていただける場所などございましたらご連絡お待ちしております!

これを読んでくださっているみなさんに、最高の食体験が届きますように🎁✨

やすなの食探検🔍
🔸instagram
 https://www.instagram.com/yasuna.japanfoodadv/
📻Stand fm
『やすなの食探検』で検索を!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?