小さな幸せは、けれど誰が為に

8月2日（水）雑記。

orbe / BEAU PAYSAGE【haruka nakamura】

本日のオススメの1曲。
きっと皆さんご存知のharuka nakamuraさんより
【orbe / BEAU PAYSAGE】です。

夏の休日、お出掛けをする時は、
まず1曲目はこちらと決めています。
イントロのピアノとギターの旋律を聞く度に
照り付ける日差しの強さとぬるい風を
感じるようで、ぜひこの季節に一度
聞いていただきたい1曲です。

小さな幸せは、けれど誰が為に

蝉のつんざくような鳴き声が「早く、早く」と
生き急ぐかのように聞こえた朝でした。

思えばあの子たちは、土の中で約10年という
長い時を過ごして、それでたった1週間だけ
地上で活動して果てて行くのですもの、
生き急ぐべきして頑張っているんですよね。

約3.650日の地中生活と、約7日間の地上生活。

7 / 3650

割合にすれば約0.2％にも満たない一瞬の青空。
あの子たちの目にはどう映るのでしょう。
人間の時間感覚からすれば瞬きよりも一瞬の、
夢より儚い刹那です。

それまでの99.8％を土の中で過ごして、
本当の最期の最期に羽を手に入れて、
空の青さをその目で見て、
雨の冷たさをその身に受け、

……けれど、そんな一生を、
あぁ美しい、なんて思ってしまうのは、
人間のエゴに他ならないのでしょうね。

毎日変わり映えのしない日々を、
無味乾燥な日常を、心の起伏も少なく
漫然と過ごしておりますが、そんな私でも、
最期の0.2％でも良いから、まったく違う
新しい世界に飛び込んで、終われたら、
それはどんなに素敵なことだろう、

なんて。
考えてしまうのでした。

それはそれは儚い、小さく幸せな夢ですが、
ふと、私の幸せとは何だったか、と
漠然と思う日が近頃は多くなりました。

現実に戻り、SNSを横目に見れば、
派手なお金の使い方を楽しむYouTuberの方の
記事のすぐあとに、節制しながらも美味しい
ミネストローネが出来たと喜ぶ友人の投稿が
同じ横並びの画面上に並ぶのが当たり前の時代です。

あぁ、幸せってなんだったかな。

幸せというか、喜びというか。

個人的な心の道標として、
「幸せの（喜びの）ものさしは極力短く」
ありたいと考えています。

大きな幸せばかりを求めていたら、
きっといつか自分は小さな幸せを
喜べない人間になってしまう、なんてよく言います。
これを「僻み」とは捉えたくないのです。
「そう考えなくちゃ」ではなくって。
一度心をリセットして、深呼吸して。
本当に本当に、嬉しくて、幸せなこと。


朝食が美味しかった。
綺麗な雲を見つけた。
今日も海が綺麗だった。
パン屋さんでお目当てのベーグルを買えた。
そんな小さな幸せ。
もっともっと小さくても良い。
朝、気持ちよく起きられた、とか。
お腹が空くだけでも幸せ。
だって、何を食べよう、と悩む時間は、
誰にとっても平等に、幸せな時間で
あるはずですから。

そうであってほしい。
そうありたいものです。
誰の為でもない、自分の為に。

おしまいに

noteを始めて1週間ほどですが、
こうして気持ちを文字に起こして綴ることは
ぐしゃった気持ちをトントンと整えるかのようで
これは習慣にしなくちゃな、と思う反面、
やはり気持ちを整えることにも
それなりに、それなりの時間が掛かる、
という当たり前の事実を実感しています。

ぱぱっと書き上げて、ぽーんと1日を
割り切れるくらいになれればなぁ…

まぁ、そんなに心を簡単に整理できれば
人間もっと気楽なのでしょうけれどね。
（ポジティブシンキング。ほんと大事）

2023.8.2