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【REPORT】ことほぎのことばの森に棲むひかり

1月5日(金)から11日(木)まで、岐阜県岐阜市の「みんなの森 ぎふメディアコスモス」で、俳句インスタレーション&俳句ワークショップ「ことほぎのことばの森に棲むひかり」を開催しました。

この展示イベントは、句具と岐阜市、そして「みんなの森 ぎふメディアコスモス」(通称:メディコス)による新年企画の一環で開催しました。

作品に潜る、俳句インスタレーション

2024年1月5日から11日までの7日間、メディコスの「ドキドキテラス」に、新年の俳句作品と作品評を、「俳句インスタレーション」として展示しました。

展示したのは、新年の俳句10句。
新年の句具ネプリ のために募集した188句から、投票で人気を集めた10句を厳選して、句評を集めました。

高さ4.2mの巨大な紙に、大きく俳句を印刷。
その近くには、たくさんの方から寄せられた句評を一部編集して、「この句の鑑賞いろいろ」としてご紹介しました。

会場は、きれいな光が入る気持ちの良い空間。
朝と昼、夜でまた全然違う顔を見せてくれる、とても明るいところで、贅沢に展示させてもらいました。

みなさんが寄せていただいた温かい評のおかげで、こうして展示ができました。ありがとうございます。

「俳句をこんなふうに読むのは初めて」という方も多く、俳句と共に鑑賞文を読み深めていただいたことで、俳句作品の輪郭を掴んで楽しんでもらえたのではないかなと思います。

ありがとうございました。

1月5日には、俳句を体験するワークショップを開催しました。
俳句のイロハについて軽くお話してから、季語と、季語と関係のない12音のパズルを楽しんでもらいました。

投句に参加していただいた188名すべての作品も展示させていただきました。
近くにはネプリも展示しました!

本当に、期間中たくさんの方にお越しいただきました。
在館中にもたくさんの方とお話しできてとても嬉しかったです。

展示した全作品・句評はこちら

展示した作品と評を、あらためて写真でご紹介します!(敬称略)

田作りは左ばかりを向いており いその松茸


あぶらげに甘き角あり初筑波 五月ふみ


精米のほのあたたかき淑気かな 塚本櫻𩵋


獅子舞に教へてもらふ最寄駅 たろりずむ


初晴や競艇場のメンチカツ 千野千佳


浮世絵は影なき世界三が日 隣安


親指に畳の跡や歌留多取り 紀宣


初夢をこぼさぬやうに目を閉ぢぬ げばげば


配膳車へトレー差し込む年初かな 土佐藩俳句百姓豊哲


洗濯機ふたりでえらぶ四日かな 平林檸檬

来場者のみなさんに書いていただいた短冊

会場には、ワークショップで完成した穴埋め俳句や、展示してある作品について感想を書き込むことができる短冊をご用意しました。

来場いただいた方にも、こうしてご参加いただけたこと、嬉しく思います。
ありがとうございました。

むすびに

今回、メディアコスモスの企画課の方にお話をいただいて、新年の俳句を展示しました。

図書館という公共の場での展示ということもあり、「はじめて俳句に触れる人でも、俳句のおもしろさを体験できるものにしたい」というのが企画の発端でした。

そこで、ただ俳句作品を展示するだけではなく、第三者からの句評を一緒に展示することで、その鑑賞文から俳句を紐解いていくような体験ができるかたちを目指してつくりました。

つくりました、と偉そうなことを言っていますが、私たちだけでは到底成し得ることのできない展示で、
たくさんの方に投句や投票、句評などにご協力いただけたおかげで、こうして無事展示が開催できたこと、そして来場した皆さんにとても喜んでいただけたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
そしてメディアコスモスの皆さんも、いろいろ無理やわがままを聞いていただき、たくさんの手を貸していただき、本当にありがとうございました。

今回の展示で、私たち句具も得るものが多くありました。
またぜひ、たくさんの人の力を借りながら、こうした活動も続けていきたいと思います!

本当にありがとうございました。

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