句具「作句ノート」の細かなこだわり
こんにちは。
句具の後藤麻衣子です。
今日は、句具の「作句ノート」の一部だけ、ちょっとお話させてください。
きっかけは「俳句専用ノートが欲しい!」
このノートは、句具を立ち上げる時から「欲しい!」と思っていたものでした。理由は、俳句を書きたいと思える「心踊るノートがない」から。
私は、俳句は縦書きでつくりたい派なので、まず縦書きの良いサイズのものがなかなかない。
句帳として売られているものもあるけれど、なんだか古臭いデザインだったり、自分が使いたい罫線じゃなかったりで、使ってみても馴染めませんでした。
この作句ノートは、「俳句をつくる」「整える」ときに使って欲しい、そんなノートになったんじゃないかなと、思っています。
吟行に連れて行きたくなるサイズに
私は、いつもカバンの中に「作句セット」が入っています。
・ノート
・文庫サイズの歳時記
・電子手帳
この3点セットです。(あとはペン)
句具の作句ノートは、吟行などにも連れて行って欲しいなあと思い、持ち運びもできるサイズ感や軽さにもこだわりました。
文庫とほぼ同じくらいのサイズ感ながら、幅は広めの120×150mm。
これは、縦書きの俳句が少しでもたくさん収まるように、このかたちにしました。
ページ数も、一般的な大学ノートにもよくある、全80ページです。
でも、たっぷり書きたいがために、厚く重くなってしまうと連れて歩くのがめんどくさくなっちゃうので。
薄くて、書き心地が良くて、でも裏写りしにくい、軽くてしなやかな紙を、探しに探して、とても質感の良い手帳用紙にたどり着きました。
サクサクとたっぷり書けるページ数なのに、重さ50g、厚み3.5mmと、ちょっとカバンに忍ばせたくなるミニマルなサイズ感に仕上げました。
春/夏/秋/冬/新年/をイメージした5色の表紙
ノートの表紙カラーは、春夏秋冬に新年をプラスしてイメージした、全5色展開です。
春をイメージした、こちらのカラー。
臙脂色より少し優しい、今様色のような明るいカラーと、優しい桃色のツートーン。
つぎに、夏をイメージしたこちらのカラー。
鶯色にほど近い爽やかなオリーブと、透明感のある若葉色との組み合わせです。
続いて、秋をイメージしたのはこちらのカラー。
落ち着いた山吹色と、もやのかかったような薄黄色です。
そして、冬をイメージしたのはこちらのカラー。
質感のある鈍色に、ほんの少しの光沢を感じる薄い鈍色を合わせた、シックなツートーン。
最後に、新年をイメージしたのはこちらのカラー。
亜麻色のような雰囲気のある白に、少し光沢感のある白をさらに重ねて、さりげない白同士の組み合わせに。
ちなみに、当初は「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」をイメージした色にしようかなあと思っていたのですが、この紙にもともとある色との相性や、季節のイメージなどをいろいろ考えた結果、今のこの5色展開になりました。
でも季節はあくまでイメージなので、季節を分けて使うほかにも、用途を分けて使ったり、好みの色を指名買いしたり使ったり、使い方は人それぞれ、いろんな使い方を見つけてもらえたらなと思ってます。
※現在、色名を決めるアンケートをTwitterで実施中です!
風合いのある紙を表紙に、糸ミシン綴じに
風合いのある質感が特徴の表紙は、少しだけ厚みをもたせて、外で手に持ってても書ける(だけどしなやかで、重くない)というのを目標に、厳選してこの紙を選びました。
ベースは、クラフト紙。どこか使い込んだような色と質感です。
色とりどりのこの表紙に、白で句具のロゴをさりげなくあしらいました。
この表紙に刷った白インクも、一回刷りではなかなかこの質感がうまく出ず、同じ位置に二回重ね刷りをすることで、表紙のツートーンや、ロゴがパッと映え、動きのあるノートデザインになりました。
そして、(個人的に)一番こだわったのが、この糸ミシン綴じ…!
作句ノートは中綴じ製本なので、ホチキスをパチンと止めるいわゆる普通の綴じ方もあるのですが、ここはあえてミシン綴じに。
見た目もかわいく、糸の風合いもとても良い感じになりました。
ホチキス止めに比べると強度が高いのも特長のひとつです。
一番こだわった、中面についてはまた後日…
「で、肝心の、ノート部分はどうなってるの?」と言われそうですが、中面のデザインについては、内容は既に決定していますが、今本番印刷中です。
中の罫線は、シンプルながら、めちゃくちゃ考えて考えて機能を入れつつ削ぎ落として、行きついたものです。
私たちが「いいな」と思うものを、誰かが「いいね!」と言ってもらえたら嬉しいなあと…妄想しながら、お見せできる日を私たちも楽しみに待ちたいと思います。
このnoteでも更新していきますので、またお付き合いいただけたら嬉しいです。
ちょっと…と言いながら、言いたいことが多すぎて長くなってしまいました。
10/16には、公式Webを公開し、この作句ノート以外のアイテムも発表します。
無事発売開始できるように、がんばります。
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