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久賀池知明
2024年7月24日 09:21
道端にカラスが脚を天に向けて倒れている。確かめずともそれが死んでいる事が分かり、よく見れば黒い虫が集って目をほじくっている。頭上には無数のカラスが渦を作り、死を悼む様に鳴き声をあげている。「うわぁすげぇや」すぐ脇に建つアパートの2階から笑いながら男が顔を出し、空を見上げて言った。次の瞬間、その男目掛けて黒い竜巻が根を下ろした。