私を慰め励ましてくれた曲
『花』
この曲は
森山直太朗さんが
中孝介さんに提供した曲です。
そして、この曲は、
私を慰め励ましてくれた
忘れられない
思い出の曲でもあります。
14年前、
私たち夫婦に
待望の赤ちゃんが
誕生しました。
息子が産まれ、
私たちは、
幸せいっぱいのはずでした。
しかし、日々、
家事に子育てに追われる中で、
私は、心の余裕を
無くしていきました。
ある日、
些細なことで
主人とけんかになりました。
理由は憶えていません。
ちょうどそのタイミングで
主人の仕事の電話が入り
嫌悪なムードのまま
主人は、
家を出て行ってしまいました。
私は、
幼い息子と二人、
家の中に
取り残されてしまいました。
やり場のない怒りと悲しみ
その時
ふと脳裏に
浮かんだのがこの歌でした。
頭の中で、
この曲がぐるぐると回り
気付いた時には
泣いていました。
後日
森山直太朗さんのCDを
購入しました。
そして
何度も何度も
繰り返し聴きました。
もしもあなたが、雨に濡れ
言い訳さえも できないほどに
何かに深く 傷付いたなら
せめて私は 手を結び
風に綻ぶ 花になりたい
主人とけんかしたあの日も
雨が降っていました。
雨に濡れた庭の花々が
大丈夫だよと
優しく語りかけているような
気がしました。
私の傷付いた心を
歌は優しく癒してくれました。
花のように 花のように
ただそこにあるだけで
美しくあれ
人はみな 人はみな
大地を強く踏みしめて
それぞれの花 心に宿す
あとからあとから
涙が溢れてきました。
心の中にある花
私の中にも
美しい花があるのだろうか…
心の中の花…
かみさまの一部…
わけみたま…
花のように生きていけたら
どんなに幸せだろう…
その時心からそう思いました。
例えこの身が果てるとも
戦ぐ島風願いに染まれ
花のように 花のように
ただ風に揺れるだけのこの生命
人と人 また人と人
紡ぐ時代に身を任せ
それぞれの実が撓わなればと
あの頃、私は、
子育ても、家のことも
無理をして、
背伸びをして、
頑張っていました。
良いお母さんになりたい
良い妻になりたい
そう思って
たくさんのものを
握りしめていました。
どうして分かってくれないの…
どうして私ばかりが…
私は、いつも不満でいっぱいで、
心はいつも渇いていました。
もっと楽に生きれば良かったのに…
今ではそう思います。
でも、
あの頃の私には
そういう生き方が
出来ませんでした。
あれから14年。
今では
ずいぶん生きるのが
楽になりました。
それでも、まだ、
花のように
風に身を任せて生きることは
出来なくて
あっちへ、こっちへ
自ら揺れ動いてしまいます。
もっと風を、
流れを、
信じていけたら…
そして、
たくさんの人たちと手を結び
互いに花を咲かせていけたら…
本当に幸せだろうな…
『花』
改めてステキな曲だなと思います。
みなさんも
ぜひ聴いてみてくださいね。
中孝介さんの『花』
森山直太朗さんの『花』
どちらもステキです。