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人生は選択の毎日

ゴールデンウィーク。
本当に本当に久しぶりに
家族で観光地へ出掛けました。

そこは、
主人と
結婚前に訪れた場所。

雪の回廊。

道の両脇を
高さ数メートルの
雪の壁が
山頂まで延々と続く
圧巻の景色…

私たちが見た
あの景色を
息子にも見せてあげたい…
そう思って
久しぶりに
3人で出掛けたのです。

ところが…

今年は
春の訪れが早く
雪解けも
いつになく進み…

例年
この時期に
見られるはずの
あの壮大な雪の回廊は、
山頂付近に
ほんの少し
お情け程度に
残っているだけでした。

せっかく
ここまで来たのに…

一瞬がっかりしましたが
その後すぐに、
やっぱり
来て良かったと思いました。

なぜって
なぜってね
息子が、
ずっとはしゃいでいたんです。

やば~い!
やばいよ~!

ってね。

そう。
その日は、
私たちが期待していたような
雪の回廊こそ
見られませんでしたが
目の前には
雄大な景色が広がっていて…

ここに向かう途中も
麓にいた時から
私たちは
素晴らしい景色の中に
ずっといたのです。

高速を走っていた時でさえも
遠くに見える雪山が
モンベルのロゴみたいと
言って
嬉しそう写真を撮っていた息子。


山頂では
少し雪遊びもしました。

手前の雪の塊は
誰かが作って
置いて行った雪だるま。

真ん中辺りに
小さく見えるのが
息子が作った雪だるま。

俺は攻めるよ!
とか何とか言って
急斜面の手前
ギリギリの所まで
歩いて行って
手を伸ばして
そうっと置いて。

「そんなことで
 競わなくても…」
とあきれながらも
息子のはしゃぐ姿を見て
嬉しくてたまりませんでした。

今回の旅で
ここに住みたい
と思うほど
息子は
この町が好きになったようでした。

そこは
自然を愛する息子に
ぴったりの場所でした。


さて、
この春
高校の建築科に入学した息子は
建築研究会に入部(入会)しました。

もしも
建築研究会の活動が
あまり活発でなかった場合
登山部と兼部しようとも
考えていたようでしたが
建築研究会が 
しっかり毎日活動する会
だったことから
建築研究会一本でいくことに
決めました。

ただ
土日は活動が休みなので
こうして出掛けることも出来て。

まさか
高校生になって
家族でこんな時間を
過ごせるなんて
思ってもみませんでした。

建築研究会に
入ってみての息子の感想は…

とにかく楽しい!

普段家でやっていることを
学校の部活で
毎日やれるなんて
夢のようだと。

部活動が
こんなに楽しいと
思ったことは
今までなかった…

本当にやりたいことって
これなんだ…

今までの部活動って
何だったんだろう…

心からやりたいことが
やれている今
中学校生活で
無理をしていた
自分に
改めて気付いたと言います。

少ない選択肢の中から
必ず何かを
選ばなくてはならなくて。

その選択した
テニスというスポーツに
全てを注ぐことを強いられ…

頑張れないのは
わがままだから
甘えているから
やる気がないから
心が弱いから…
そんな風に
見られるところが
少なからずあって。

息子は、
中学2年の春に
テニス部員全員が所属していた
クラブチームを辞めました。

前代未聞のことでした。

それは
自分の好きなことを
やるための決断で。
同時に
一線を退けた
ということでもあって。

他の仲間は
最後まで
部活動、
クラブチームの両方に所属し
中学校生活を
テニスに捧げました。

高校に入学し
テニス部の仲間が
選んだ道は
実に様々でした。

仲間の半数以上は
テニスを続けることを
選びませんでした。

全く違うスポーツを始めた子。
ほとんど活動のない
ゆるい部に
所属した子。

それぞれが
選んだ道。

何が正しいとかではなくて、
どんな時も
それを選んでいるのは
自分だということ。

例えば
周りから言われたり
みんなに合わせたりして
選んだことだとしても
そうすることを選んだのは
自分。

どちらも選べなかった
という時でさえも
『どちらも選ばない』
ということを
自分で選んでいて。

そうして
自分で選んだ後で
その結果を受け取るのも
自分。

その結果を
どう受け取るか
それによって
次に何を選んでいくかが
決まってくるのかもしれません。

中学で
テニスをする
と決めたのも息子。
クラブチームにも所属する
と決めたのも息子。
クラブチームを辞める
と決めたのも息子でした。

息子は
自分の選択によって苦しみ
新たな選択をして
ある意味
そこでもまた
苦しみました。
そして、
その中で
自分と向き合い
今、また
新たな選択をしました。

これから先
その結果を
受け取るのも
やっぱり息子で。

そう考えると
私たちは
常に何かを
選び取りながら
生きていて。

その結果を
受け取りながら
その時々に
自分と向き合い
本当の自分に気付き
また新たな選択をする
ということを
繰り返しているのかもしれません。

その選択が
良いか悪いかは
その時は
まだ分からなくて。

後になって
いえ、もしかしたら
人生の最期に
あの選択も
この選択も
全てが今につながるために 
必要な選択だったと
思うのかもしれません。


今年から
息子が通っていた中学校は
部活動が任意となりました。

初年度の今年は
部活動に所属しない子は
予想していたより
少なかったようですが
活動の少ない文化部に
多くの子が集中したようです。

今後
部活動を辞める子も
出てくるかもしれません。

部活動をするとか 
しないということではなくて、
何か好きなもの、
夢中になれるものが
見つかるといいなと
思います。

そして
それらを存分に出来る
環境であったり
心から応援してくれる大人が
周りにいてくれるといいな…と。


今、
記事を書き終え
タイトルを考えていたら…
ある言葉が
ふと降りてきて
はっとしました。

人生死ぬまでセンタクの毎日

これは、
息子が中学3年の時に
色紙に書いた
座右の銘、好きな言葉でした。

すっかり忘れていた
その言葉が
突然
頭に浮かんだのです。

この言葉が 
私の無意識の中に
ずっと残っていて
知らず知らずのうちに
私はこの言葉の影響を受け
こうして
この記事を
書くに至ったのかもしれない…
そう思いました。

一体この言葉は
誰の言葉なのだろう…

気になって
調べてみました。

『センタクの人生』という
スターダストレビューの歌に
辿り着きました。

去年
テレビか何かで
『木蓮の涙』を聴いてから
スターダスト☆レビューの
ファンになった息子。

私は
スターダスト☆レビューのことは
ほとんど知らなくて。

この歌も
今初めて知りました。

そしてその歌詞が
あまりにも 
息子の過去と重なって
胸がいっぱいになりました。

辛い時
苦しい時
この歌が
息子を
慰め、励ましてくれていたに
違いなくて…

スターダスト☆レビューもまた、
息子の人生を応援してくれる
大切な大人の一人なのだと
思いました。

穏やかな日々の中 突然
目の前に現れたT字路
右に行こうか 左に行こうか
運命の分かれ道

過去を振り返れば 失敗ばかり
あれも忘れたい これもなしにしよう
そんな時は思い切って洗っちゃおう
きれいサッパリと

誰でも!
人生死ぬまでセンタクの毎日
選んだり洗ったり ほらその繰り返し
しっかり選ばなきゃ その先に進めない
いつも洗ってたんじゃ 色落ちも激しい
着心地のいい明日のために
センタクの人生を楽しもうよ

スターダスト☆レビュー 『人生のセンタク』より


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