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【双子生活】自宅に「ふたごじてんしゃ」があるということ。

遂に、工藤家に「ふたごじてんしゃ」が舞い降りました。開発中というニュースを見て、友人の伝手を頼りに、尼崎にあるふたごじてんしゃ社の中原さんにお時間いただきに伺ったのがずっと昔のことのようです。

双子家庭に限らず、年子のいる家庭も同じかもしれませんが、「移動」と「移動手段」はリスクと隣り合わせです。リスクとは身体的に危ないだけではなく、精神的なものも含みます。

具体的には、双子バギーで電車に乗ると、乗り換えごとにエレベーターを使うことになります。必ずしも便利な場所にあるというわけでもなく、一家庭でエレベーターを一回使わなければならないときは、どなたかが乗られていると乗れなかったり、ご迷惑になるので見送ったりします。

それは時間的にも大きなロスになりますし、今夏のように暑いと子どもたちも、そして僕ら夫婦も疲弊してきます。しかし、周囲にご迷惑をかけないように配慮しながらなので心身ともに疲弊をしていく。そうすると移動する意思決定にも影響が出ます。

近場の公園、車やタクシーを使う、といった選択はもちろん取れますが、バスや電車に乗りたいという気持ちは、どの子どもたちにも湧き上がるもので、それをかなえてあげたいという親の気持ちも出てきます。

工藤家は夫婦に長男(7)、次男(5)、三男四男の双子(2)という構成なので、どこかにお出かけする、全員で出かけるのはまだまだ一大イベントになります。

本当に近所の公園は、子どもたちと手をつないだり、双子だけ手をつないで長男次男は歩いたり、キックボードという選択ができます。これはひとり(ワンオペ)でも可能と言えば可能です。

しかし、ボトルネックは中距離移動です。ダブルバギーや歩きは500mを越えるとかなり厳しいです。僕であればパワーと体力で乗り切れるところも、妻ひとりだときついです。何か危ない、危なそうなシチュエーションがあったとき、パワーでなんとかできると思えるか、そうでないかだけでも移動範囲に大きな影響を与えます。



一般的な電動アシスト付き自転車(前と後ろに子ども用シート)と、ふたごじてんしゃでは何が異なるのでしょうか。ふたごじてんしゃが工藤家に来てから、だいぶ、活用経験も増えましたので、その違いを書いてみたいと思います。

・荷物が置けるということ

ふたごじてんしゃのベネフィットを一つだけあげろ、と言われたら迷うことなく「荷物が置けること」を選びます。ふたごじてんしゃは子ども二人を後方に座らせることで、前かご設置を実現しています。

遊びに行くときであれば、双子二人分のおむつやおしりふきシート、着替えにおやつなど、結構な量をバッグに詰めています。これを背中に抱えなくても自転車をこぐことができるのは、安全面も大きく、身体的な負担が小さくなります。

そして、何より有用なのは買い物シーンです。スーパーで買い物をすると、場合によっては結構な量の買い物をします。大きな袋二つとか、それを越えることもあります。自分と双子がいて、買い物をしなければならないとき、買い物袋を入れるところがありません。巨大なバッグを使って、そこに荷物を入れて背負うか、仕方がないのでハンドル部分に引っ掛けるか、あまり安全な方法がありません。

しかも、前に10-20kg、後ろに10-20kg、さらに買い物袋となると自転車にかかる総重量は相当なものになります。ちょっとふらついてしまったとき、この重量を身体で支えるには、相当の強さを必要とします。転んでしまったら大けがでは済まないかもしれません。

それくらい荷物が置けるというのは楽である以上に、安心であり、そして安全です。ふたごじてんしゃが実現したのは、僕らに安全と安心、それに伴る生活範囲の拡張とリスクの低減をもたらしたことです。

・自分が最前線になれること

自転車の前と後ろに子どもが分散したとき、子どもへの意識が前後に分散します。そしてどちらの子どもも話しかけてきます。話しかけてくれたら返したい。前と話せば後ろがむくれ、後ろと話せば前がせがみます。

僕の場合は、比較的前方の子どもに集中します。理由は、交差点や曲がり角など、自分より前にいる子どもから死角に出てしまうからです。後ろに注意を向けているとき、何かあるとすれば自分ではなく、前に座っている子どもです。

ふたごじてんしゃは子どもたちが後方に座っているので、最前線は自分になります。自分の安全を確認できれば、基本的に後方はそこを通過するだけなので、前にいることに比べたら格段に走りやすいです。

これはふたごじてんしゃに乗ってから気が付きました。とにかく、自分より前に、死角に飛び込む子どもがいないというのは、強い安心感を持って移動することができます。

・双子が喜んで乗ってくれること

もともと自転車に乗ることを嫌がるわけでもないですが、疲れていたり、試し行動をするとき、二人をそれぞれ自転車に乗せるために大きな時間をかけなければいけないことも多くありました。

また、どちらも前または後ろに乗りたいと主張したとき、主張が通らなかったとき、やはり時間がかかります。本当に前または後ろに乗りたいのであればいいんですが、「あいつが前なら、やっぱり俺も前」という後出しじゃんけん、謎のメカニズムが動き出すこともあり、ため息をつくしかないことも。



しかし、工藤家では「ふたごじてんしゃは双子ちゃんのもの」ということで、三男にとっても、四男にとっても、「俺たちのチャリ」という、これまた謎の誇りにつながっています。後方の椅子も前後があるのですが、これまでほどどっちがどっちと奪い合うようなことは起こってません。

若干、面倒なのは長男や次男もちょっと乗ってみたいのですが、それを双子が絶妙のコンビネーションと癇癪でディフェンスするので、部分最適は起こっても、全体最適につながらないことがごくたまにあります。

ざっとふたごじてんしゃが我が家に来て、僕が感じたことをベネフィットの側面から三点あげてみました。

ただ、これから購入を検討される方にとって、いいところばかりを伝えるのもよくないので、いくつかの難点も書き出します(不平や不満ではないです)。

・重い

ふたごじてんしゃには電動アシストがついておらず、本体の重量も結構あります。そのため、電アシに慣れている方は特に重く感じるはずです。そのため急な坂道などは相当頑張らないといけないため、「重さ」については考慮すべきでしょう。

ただ、ギアがありますので、軽くすればゆっくりになりますが上り坂でも前進できますよ。

・慣れるのに時間がかかる

ふたごじてんしゃは「三輪」のため、一般的な二輪の自転車とはそもそもの構造が違います。曲がるときも内輪差が発生するので、通常の自転車感覚で曲がろうとすると(右折であれば)右後輪がブロックに引っかかるなど、ちょっと危なく感じることがあります。

これは慣れでかなり解決できますが、そもそも僕は三輪車を運転した経験が人生でほとんどないため、慣れはするけれど意識をしていないと曲がるとき引っかかる、というのはいまも継続しています。

・スピードが出ない

もともとスピードを出すための自転車ではありますが、全力で男子がこいでもスピードがあがりません。そのため、信号が変わりかけるときスピードアップして渡り切ってしまおうとするタイプの方には向いていないかもしれません。その分、安全とも言えますが、この信号は、この踏切は、というとき「あぁ・・・」となることはあります。

それ以外にも、駐輪場によってはうまく停めることができなかったり、「あれれなに~」と指をさされたり、写真撮られたりすることもありますが、移動の制約や安全面への気配りが少なくなるというのは、本当に自由を獲得したといっても過言ではありません。

その意味で、中原さん、ふたごじてんしゃさん、OGKさんには男児四人、双子を持つ父親として感謝の気持ちでいっぱいです。

ぜひ、自治体の皆様には、双子や年子の生まれた家庭には、ふたごじてんしゃを期間限定でも無償貸与とかしてほしいですし、レンタルサービスの企業さんやクラウドファンディングのプラットフォームの皆様には、ふたごじてんしゃに注目していただけると嬉しいです。


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