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出張教室「かんたん絵本をつくろう」in北広島町:おはなしを書くこと9

ひさびさの投稿ですね。

2022年6月11日に、広島県の芸北地方、山県郡北広島町で絵本教室をやってきました(トップ画像は北広島町をGoogle earthで)。

自分でも講義中に作ってみた絵本のラフを読みきかせしようとしてるところ

北広島町に去年オープンした、北広島町まちづくりセンターに招聘していただきました。なにやら、9月4日にフェスタがあってその一環で子どもたちと絵本を作ろうというコーナーがあるようです。そのスタッフさん向けの講義でした。
 ふだんから絵本の読み聞かせなど子どもに関わることをしていらっしゃるそうでしたので、絵本の歴史とかそのへんはすっ飛ばして中身づくりの講義にいきました。
 ふだん数ヶ月かけてやることを、1回の講義でやったのでちょっと駆け足気味でしたが、参加者の方々の力作ができあがってきましたよ。

絵本教室と言っても、絵の描きかたを教えるのではなくて、絵本の構造について話すんですね。絵本を絵本っぽくしているものは何なのか。それを守ると、絵の上手い下手関係なく絵本っぽくなるんです。
 プロになるため、ではなく、愉しんで楽しく作る講義でした。

ホワイトボードは講義内容で、いちおう消しておきますが、まあ基本です。
 絵本の通常のページ数(場面数)、お話の構造、絵本だからできること・やらないほうがいいこと、技術2つ。+α。
 言い出すといくらでもあるんですけど、3時間で守ってほしいなと思うことをやりました。

1時間講義して、そのあとは実作してもらいました。質問はそれぞれ聴きにきてもらったり、作ってる途中を見せてもらったり。

作品を見せてもらってるところ

人それぞれにアイデアがあり、1行アイデアから広げていった人、がっつりお話を書いてきてくれた人(あ、事前に考えてきてもらってたんです)。その場で新しく思いついた人もいました。
 お話をつくるのに文章力ではなくて、絵本の構造と画面の構図の力を借りて、より良い形にしていくことができるので、それがまた楽しいんですよね。
 絵は自分で描いてもいいし、誰かに描いてもらってもいいし。

広島県教育委員会のページにも今回の講義が載りました。

(c)広島県教育委員会

というわけで、とても楽しい時間でした。みなさん、ありがとうございました。

他の地域でもお声をかけていただければうかがいます。3時間+αで、基本料金2万円と交通費、日帰りできない地域は+1万円。
 準備してもらうのはコピー用紙1束(といか白紙)とスティックのり、筆記用具と描画用具。

ご興味あったらお願いします。


講義前に、北広島町は初めて行ったので、ちょっとうろつきました。
 新しいところにいくとだいたい川を見に行きます。今回雨が降ってたので神社にご挨拶はできませんでしたが、川に行きました。
 会場の近くで、中国地方有数の河川、江の川(ごうのかわ)に注ぎ込んでいく支流の志路原川と冠川が合流するところがありました。
 講座のなかでみなさんに実作してもらってるとき、こちらもなにかしようかなと絵本原案(童話)をひとつ書いて、7場面くらいまでは絵を入れていったんですが、そのお話の元はこの川の合流点。
 けっこう好きな話が書けたのでストックができました。
 ちょい旅でも、出かけるとなにかの発見がありますね。

まちづくりセンターには図書館があって、地域図書館としては普通サイズでしたが、郷土史・民俗誌と芸北ならではの製鉄関連の本が大量にありました。もう、自分にとってはお宝の山でした。
 お話する時間はなかったのですが、館長さんが地方史と民俗についてかなり詳しい方で、自分が取材したいことを熟知してらっしゃるらしいので、また勉強にうかがうかと思います。

サポートしてくださると、今後の創作活動の励みになります。よろしくおねがいします。