相模原・ハウミューレ|ライ麦100%の本格ドイツパンに学ぶ
閑静な住宅街にお店を構える、ドイツパンのお店・Haumuhle(ハウミューレ)。ライ麦を使った食事パンを中心に展開しており、素朴だけど味わい深いラインアップ。どっしりボリュームのあるドイツパンは、薄くスライスして好みの具材と組み合わせても存在感を放つ香りと旨みが特徴です。
Haumuhle(ハウミューレ)
ハウミューレの店主は、ドイツにてパン職人の国家資格を取得し、ドイツパン専門のパン屋・ハウミューレをオープンしました。
ドアをあけて一歩・二歩進むと、陳列棚の目の前にくるほどの広さです。来店客が動けるスペースは1畳ほど。ショーケースではなくオープンに陳列されており、パン名を伝えて店員さんにとってもらうスタイルです。
駐車場はお店の数メートル先に2台分あります。店名が書かれた小さな立て看板が目印です。Googleマップのストリートビューでも確認できますよ。
ドイツパンといえばライ麦パン&プレッツェル
本場のレシピをもとにつくられたシナモンロールに胸を打たれたのがきっかけで、国の特色が色濃く表れるパンにひかれるようになりました。
ハウミューレはドイツパンのお店なので、ライ麦パンは欠かせません。地球の北に位置するドイツでは、土壌の弱さと寒さにより小麦の生産がむずかしく、ライ麦のパンがよくつくられるとのことです。
オリーブパンは大・中・小の3サイズあり、中サイズにあたるスティックを選びました。長さ約25cmあり、中サイズでもなかなかの大きさです。
パリ・サクのクラスト、ふわ・もちなクラム。生地が糸を引くようにもっちりしていて、練りこまれたオリーブにあたると、豆のような風味を感じます。オリーブのアクセントと小麦の旨み、ほんのり感じる塩気があいまって、素朴ながらも味わい深いパン。ワインが飲みたくなる味です。
ピザにのったオリーブや漬けたオリーブしか食べたことがないので、ほくっと豆感のある食感と風味が新鮮でした。
プレッツェルもドイツの代表的なパンです。ポテトチップス感覚で食べるスナックのようなアメリカ式プレッツェルとは異なり、ドイツのプレッツェルはきちんとパンの装いをしています。
太い部分をかじってみると、弾力があり噛みごたえがあります。まぶしてある岩塩がわたし的にちょっとしょっぱい気もしますが、シンプルな生地だからこそ、これくらいきかせていいのかもしれません。
ねじられた細い部分はカリッとしていて香ばしく、太いところはサクッとした歯ざわりからふわ・もちになりパンらしい食感です。
ハウミューレに訪れた理由でもあるライ麦パンは、ライ麦の配合比率50%・80%・100%の3つから選べます。本格的なライ麦パンは初めてなので怖気づいて80%にしようかなと思っていましたが、パンを目の前にすると強気な気持ちが奮い立ち100%を選んでいました。
クープから露出するパンの凹凸といい、こんがりと焼けたブラウンの色味といい、シンプルだからこそのビジュアルが最高です。
スライサーの刃にぴったりと沿う感覚から、密度の高さが伝わります。ザックリとして硬めのクラストが心地よく、ライ麦の香ばしさとほんのりとした酸味が掠めていきます。想像よりも酸味は控えめで食べやすさにびっくり。だんだんと黒糖のような芳醇な甘さとコク、ライ麦の旨みが広がり奥行のある味わいです。
じっくり味わうためになにもつけずに食べてみると、水分量が多くてみっちりしているからなのか、次第にべちゃつく食感になり後味がイマイチ…… 薄くスライスしてもどうしてもねっちょりとしてしまい、風味豊かでどストライクの味なだけに食感が残念です。
どうにかしておいしく食べたい! ということで、いろんな組み合わせを試してみました。バター&はちみつとの相性は、食べられないわけではないけど今ひとつな結果に。思い切ってからしバターをぬり、たまごペーストやサラミをのせたオープンサンドにしたら、初めの印象を覆す後味のよさ! 噛み応えがある分、たっぷりトッピングしても最後までライ麦パンの存在感を失いません。
ライ麦の大地のような風味、旨みと酸味が引き立ち、主役として輝いています。気になっていた食感は、組み合わせた素材とうまくマッチしたことで違和感なく飲みこめるように。油分のある素材との相性がいいのかもしれませんね。
現地の食べ方にならうとよし
リーン系のパンをなにもつけずにそのまま食べるのが好きなので、同じようにライ麦パンも食べてみましたが、野菜やお肉などを組み合わせるのがベストなパンもあるんだなと学びました。
ライ麦パンの本場ドイツでもサンドイッチやオープンサンドにして食べるのが主流とのこと。深みのある香りと旨み、さわやかな酸味をもつライ麦パンだからこそ、主張の強い素材に負けず存在感を放つのかもしれません。
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