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本屋に行くことは自分と対峙することだ。

先日、健康診断の帰りに久しぶりに本屋に立ち寄り、たくさん本を買いました。本屋で大きな手提げ袋に入れてもらうと、ちょっとうれしい気がします。このnoteの見出し画像はこのときのもの。今回はJR武蔵溝ノ口駅にある文教堂溝ノ口本店にいきました。

文教堂の本店はJR南武線沿線にある本屋で、武蔵中原に勤務していたときによく通っていました。昔は夜遅くまで営業していたので、仕事帰りに駆け込んでいた記憶があります。武蔵中原から自宅までの通勤経路にあったので、とても都合がよかったのです。

仕事帰りに本屋に駆け込むときは、きまって何か悩みがあるときでした。仕事がうまく行かないとか、データ分析で分からないことがあるとか。また、仕事だけでなく、キャリアの行く末に不安を感じたときもそうでした。

悩みを抱えているときは気持ちが落ち着かないものですが、本屋に入ると独特の静けさに包まれてホッとする気がします。まさに束の間の安息。


何らか欲しい本があって急いでいるときを除き、本屋に来たときにはなるべくウロウロするようにしています。ビジネス、IT、理工系の棚に加えて、新書や古典系の文庫の棚もぼんやり眺めます。

こうしていろいろと眺めていると、ふと目にとまるタイトルがあります。大抵はお目当ての本でないものですが、なるべく手に取るようにしています。それは往々にして自分の潜在的な関心や悩みのシグナルだからです。

今回は全部で6冊の本を買いましたが、そのうち3冊は偶然目にとまって選んだものでした。それはこのような本です。

まずひとつ目はセールスコピーに関する本。こちらはAmazonのレコメンドでも出ていたので見覚えがあったのですが、購入には至っていませんでした。コピーライティング本ではジョン・ケープルズの「ザ・コピーライティング」を持っていたので必要ないと思っていたのです。

ところが、文教堂では自然に手に取っていました。そして、立ち読みを開始して1分後には手放せなくなって購入に至ったのです。そもそもこの本が目にとまったのは本業の立ち上げでモヤモヤしているからに他なりません。

偶然の2冊目は放送大学の教科書です。
内容は基本的な統計解析に関するもので、自分の本棚にある本があれば事足りる本ではありました。しかし、なんとなく気になって手に取ったのです。

この本が気に入ったポイントは、読んでいてわかりやすいことと、基本的な解析手法の説明が丁寧になされていることでした。スモールデータを使った例示が中心で回帰モデルまで。とてもシンプルです。読んでいてとても心地よく感じました。

この本を手に取った事自体が、自分の根本的な関心を表しているような気がしました。なので、それを大切にするために購入しました。

3冊目は7つの習慣で著名なスティーブン・R・コヴィーの「クレッシェンド」。こちらはビジネス書のコーナーで偶然見つけたものです。

コヴィーは2012年に事故で亡くなっていたので、新作ということで驚きました。未完成の原稿を娘さんが完成させて出版したのだそうです。素敵な話ですね。

この本で気になったのは「中年期の苦悩」という章。中年の危機に関するトピックスです。これは私自身が今直面していることそのもので、直視すべき問題です。

難しいテーマですが、前向きに柔らかく捉えている点で学ぶべきことが多く、今回の探索で最も大きな収穫となりました。おそらくAmazonでレコメンドされても買うことはなかったでしょう。


今回は本屋に立ち寄って偶然見つけた3冊について取り上げたのですが、別の日に立ち寄っていたら全くべつの本を買っていたことでしょう。

私にとって本屋は安息の地であると同時に、自分自身と対峙する場でもあります。そこで何か解決できるわけではないのですが、気づきを得られることは確かです。

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