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学校は絶対?

 いろんな捉え方があるとは思いますが、私の結論はNOです。

 「教育」は絶対です。必要です。学校はその中の選択肢であるべきだし、わがままや怠けでなく子どもが正当に行きたくないなら行かなくていいと思います。それは「行く・行かない」の二択ではなく、「休む」という選択肢も含めて自由であるべきだと思うのです。

 学校は、多くの場合大人になってからの糧になる、第二の土台となる重要な学びの場です。

 ですが、同調圧力や閉塞感、現代の教育や家庭のあり方の多様化に伴い、高いリスクを孕んでいる場でもあります。

 子どもを持って、その子が学校に通うようになったら、子どもには選ぶ自由があることを理解してもらうことを考えていました。

 学校という世界は特殊で、子どもにとっては世界の全てになることも多いです。例えば、いじめられていて学校に行きたくないのに親が「学校には行くものだ」「不登校になったらどうしよう」とか、学校に行く事が当然で、行かない事は悪のように振る舞っていると、子どもは必要な時に学校から避難できなくなります。

 我が子は学校が好きです。とても楽しく通っています。ワクチンを健康な時に打つように、学校に楽しく通っている今が、学校は選択肢にすぎないことを教えるチャンスだと思いました。

 学校が世界の全てではないという当たり前の前提を子どもに植えつけるために私がした事。それは「ずる休み」です。

 「明日天気がすごくいいみたいだから、動物園に行かない?」

 子どもは驚いていました。

「え、明日学校だよ!?」

「知ってるよ。給食なに?絶対食べたいやつ?」

 給食を確認する子ども。

「好きだけど動物園行きたい。でも...いいの...?」

「なんでダメなの?天気いいのに。」

「だって学校行かなきゃならないよね」

「なんで?」

「なんでって...」

「動物園、みんなが学校の時に行けば空いてるよ。学校行きたいなら行ってもいいし、どっちでもいいよ。」

「じゃあ動物園行く!」

 動物園への道中も、子どもは初めての経験に少し興奮気味でした。

「なんでお母さんなのに天気いいからって動物園行こうって言うの」

「学校も楽しいけど、学校は毎日行ってるんだからたまには休んでもいいと思って。土日に天気が良いとも限らないし、天気よければ混んでるし」

「学校って絶対行かなきゃならないんじゃないの?」

「ちょっと難しい話をすると、日本の法律では、大人が子どもに教育をうけさせることは絶対しなきゃならないんだ。それは大人がさせなきゃならないことで、子どもが教育を受けるのは権利といって、当たりくじを持っている人が景品と交換できるようなものなんだよ。景品は必ず貰わなきゃならないんじゃなくて、いらなかったら交換しないこともできるでしょう。国語や算数なんかの勉強は学校に行くのが手っ取り早いし、友だちとの関係とかも学べるのが学校の良いところだと思う。でも、絶対に行かなきゃならないというわけではなくて、学校で習う内容を学校以外で勉強している子もいるんだよ。大体の子は学校に行っているけど、元気なら毎日必ず行かないと悪いっていうわけじゃないんだよ。」と話しました。

 細かい言葉の意味など少し質問を受けましたが、概ね理解したようでした。

 「学校≠絶対」

 「学校=選択肢」

への第一歩でした。

 


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