春はあげもの。

欧州ではwithコロナを見越してか段階的に規制を緩めていくようですね。日本は本当にGWで諸々解除できるのでしょうか？引き続き皆さんの心が穏やかであるよう祈っております。

さてインポーターさんたちとのコラボ企画のテイスティング第二弾。大阪は温かくなってきて泡モノが恋しい季節の到来です。本来ならお花見やBBQ等、ワイワイとみんなでシェアしたいところですがもう少しだけ我慢してみましょう。またみんなで笑顔で乾杯できる日を想って書きました。よろしくど～ぞ。

何故このテイスティングをすることにしたかはコチラをご覧ください。
https://note.com/kttassy/n/n6337fc1b2556

※今回から一般の方にもご紹介したワインをお買い求めいただきやすくするために2つのワインショップが手を挙げてくれました。取り急ぎ連絡先を最後にお知らせしますのでこちらに連絡・発注ください。同業の皆さんは営業担当者へ直接問い合わせをお願いします。

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中程度からやや濃い色調。うっすら濁りが見られるクラウディな外観。ほんのりオレンジ色を帯びたイエロー。粘りは中程度で細やかで継続的な発泡が見られる。全体にフレッシュで穏やかな印象。

香りの広がりは非常に豊かで開いている。外観の濁りからイメージさせるネガティヴさは感じない。やや還元的。熟れた洋梨とグレープフルーツ、ジャスミンの花。複雑さはなくシンプルに美味しそうな香り。充実した果実のニュアンスとフローラルさが極めて好印象。スワリングすると香りのボリュームが増し、よりフルーツのニュアンスが支配的になる。

アタックは緻密で心地よいバブルのタッチと過度でない酸の出迎え。パキっとしたクリスピーな触感とその酸のバランスが好印象。香りで顕著だった果実や花のニュアンスは影を潜め、極めてタイトかつシビアな味わい。その原因となるのはパレットからフィニッシュにかけての特徴的な苦味だろう。特徴をひとことでいうなら旨みの乗った苦味。余韻は残るが良い意味で控えめ。

ペアリングの視点で考えるとこれほどやりがいのあるワインもそうないだろう(笑)。ボリュームのある果実や花のニュアンスの香りから考えると暖かさをイメージさせ、前回同様東南アジアの国々の料理が相応しいようにも思える。しかし味わいのタイトさや苦味のニュアンス、そしてクリスピーな触感や泡のタッチを最大限に活かそうとするならばそちらでは無いようにも思える(もちろん合わないという話ではない)。

というわけで提案させていただくペアリングのアイデアはふたつ。ちなみにどちらも絶対美味しいです(笑)。⇦誤解なきよう。毎回ちゃんと自信あります。食いしん坊かつ飲ん兵衛なんで。

まずはクリスピーな触感と苦味を活かすペアリング。これはもうズバリ山菜(特にフキノトウやコシアブラ)や貝類の天麩羅でしょう。「春はあげもの」はタッシー納言が放った名言の中でも１、２を争う出来栄えだと自負しております。果実や花の香りをアペリティフのように楽しみ、いざ天麩羅を頬張った後にこのワインを口に含むともう！苦味と旨みの玉手箱ですよ奥さん！ちなみにベストは天麩羅をはじめとする揚がった状態ですが(クリスピーさ、ね)、ご家庭で揚げ物はしたくない方(僕もそうです)は山菜をお浸しにして油揚げと合わせるのも楽しいです。必要なのはクリスピーさもだけどメインは油脂なんで。このあたりはまた回を追うごとに説明できれば。ちゃんと読んでね。蛇足ですが個人的に天麩羅はシャンパーニュより今回のようなペットナットの方がうまくいくように思っています。これもちょっと長くなるのでまた機会があれば。ヒントとしてはかき揚げならシャンパーニュも悪くない。以上。

ふたつめのペアリングはちょっとクラシック寄り。どちらかというと古典的フレンチがお好きな皆さんに試してほしい。フレンチでこの季節と言えば・・・そう、ホワイトアスパラです。ホワイトアスパラはその性質上、ブランシール(茹でて調理)が一番美味しいのは皆さんご存じのとおり。ホクホクと仕上がりながらも繊維質の触感が残り、シャキシャキとした口当たりにアスパラ特有の土とスッキリした青みのある香り。ワインの香りを活かすために味付け・ソースに工夫をお願いしたい。オランデーズが圧倒的によく合うのは周知の事実だが、かつて一緒に仕事をしたシェフはレモンの代わりにグレープフルーツを使ってさらに奥行きを演出していた。今回のワインにもその技法が合うように思う。ご家庭で難しい場合はアスパラを茹でた後、バターで軽く和えるように火入れしながらグレープフルーツのジュースを少し落としてみて下さい。

非常に汎用性の高いこのワイン、春はもちろん初夏から盛夏にかけてもいろいろ提案できそうだ。一般の方は是非ご家庭で、同業の皆さんはご自身の店の料理との組み合わせをお楽しみください。ペットナットながらもしっかりした泡なのでグラスワインとしても充分使えると思います。良い組み合わせが見つかれば教えてください！

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ワイン名：ビリッキーノ　マルヴァジーア・ビアンカ・ペット・ナット2017
生産地：アメリカ合衆国　カリフォルニア・モントレー
ブドウ品種：マルヴァジーア・ビアンカ、ミュスカ・カネッリ
小売価格：4,400円　⇦この季節の泡はこれでOK。となると相当良いはず。
輸入元：富士インダストリーズ

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※一般の方(特に大阪の方)の購入は下記からお願いします。

・ワインショップ・フジマル
　06-6616-9343  /   wineshopfujimaru@gmail.com

・ワインショップ・トムギャルソン
　06-6562-6778  /   wine.tom.garcon@gmail.com

※現状は電話かメールでの問い合わせですがこの状況が長引くであろう現実を見据え、WEB販売やeコマース等、スムーズに購入できるようにしていきたいと考えてます。乞うご期待。