映画鑑賞記録 -2020年10月編-

秋も深まってまいりました。寒いです。大学が始まったこともあり、月を経るにつれて映画を観る本数が減っています。これは由々しき事態ではありますが許してください。10月編もスタート。

『ようこそ映画音響の世界へ』(2020)

タイトルの通り、映画音響の歴史・映画音響の実態を描いたドキュメンタリー映画となっています。イヤー、本当に素晴らしかった!!!

上映時間の6割以上は映画の歴史を音響に特化した視点で振り返っていくのですが、とにかく名作名シーンが盛りだくさん。これだけでとにかくテンションが上がりに上がってしまいます。それでいて『地獄の黙示録』『スター・ウォーズ』『トイ・ストーリー』などなど名作の音響を支えた「名音響マン」が実際にインタビューを受けています。さらにはクリストファー・ノーラン、ジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグなどなど名だたる名監督も登場。なんだこれは。とにかく素晴らしいドキュメンタリー。「実際の所映画音響ってどういうことをしてるの?」という疑問もしっかり解消してくれます。より一層「音」が楽しくなる一本でした。

『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』(2020)

ずっと観たかったやつ!僕が大好きな『レディ・バード』含め、自分らしく生きていくぜ!的なジュブナイル映画大好きなんですけれども、この作品はとにかくドストライク。てか主人公のコンビの1人であるビーニー・フェルドスタインとか『レディ・バード』の親友役だし。そのまま。正直言うと少しハードル上がりすぎて(みんな最高最高って言いすぎ)思ったより絶賛!とならなかったまでも、普通に最高のジュブナイル。こういう青春送れたらなあ・・・

何がいいってアメリカ映画にありがちな若干ぶっ飛んでる描写がハチャメチャ感を上手く演出してくれていて楽しい。そしてよかったのがやっぱりとてもLGBT・マイノリティーの表現がものすごく自然なこと。主人公がレズビアンだったりするし、当然のようにトランスジェンダーっぽい男の子も出てきたりして。あとびっくりしたのはトイレが男女兼用とか。それによって、物語が「ほら!マイノリティー出してるよ!」と言っているかのような目配せを感じることがなく、自然な学園ドラマを生み出すのにしっかり作用しているという点で素晴らしかった。とりあえずみんな見てくれー

それにしてもぶっ飛びガール役の女の子がキャリー・フィッシャーの娘だったとは・・・

『ルパン三世 THE FIRST』(2019)

そもそも何がファーストなのかはよくわかんないんですけども・・・・うーん。つまらなくはないけど大して面白くもない、なんかこう、総じて微妙な作品。CGは流石山崎貴って感じでけっこう見応えがあるんですけど、ルパンに合うかと言われるとまあ、わざわざルパンでやらなくてもっていう。

そもそもオチの部分が結構SFっぽくなってしまうのが本当に残念。ルパンっぽさがないんですよね・・・悪くもないけど総じて微妙。そんな作品。

『search/サーチ』(2018)

前にお勧め洋画10選の記事でも紹介したので深くは書きませんが、この手の映画は2回観るとまた新たな発見があっていいですね。やっぱりめちゃくちゃ面白いです。詳しくは僕のラジオ番組でもしゃべっているのでよろしければぜひ。

『シャッターアイランド』(2009)

気になってはいたものの観ていなかった作品。ディカプリオ×スコセッシという黄金コンビですね。なんか、「どんでん返し映画のおすすめ」にはよく出てくるのでどういう感じの話なのかなと結構期待して観始めてしまったのですが、中盤くらいまではめちゃくちゃ面白かったですね。謎が謎を呼ぶ感じとか、どこかジメっと暗い画のつくりとか。「これは好きなやつや!」と思ってたんですが、真相に近づいていくうちに「あれ?これってこういうことでは?」と気付いてしまいました・・・もちろん全容はわからなくともッて感じですね。なので予想がついてしまう、という意味では絶賛まではいきませんでしたが好きな作品でした。ちなみに相棒役のマーク・ラファロでテンションが上がりました。(アベンジャーズのハルクなので)

『レディ・バード』(2017)

これ前にも書いたので詳しくは書きませんが、2回目で気づいたこととして「大好きだけど若干抑揚には欠ける」「やっぱおかあちゃんが微妙?」ってことですかね。そういう意味では前述の『ブックスマート』のほうが好きって人もいるかも。でも僕は『レディ・バード』のとにかく温かい感じが好きなんですよね。詳しくは私のラジオ番組にて。

『わたしを離さないで』(2010)

大学のゼミで鑑賞。ノーベル賞作家であるカズオ・イシグロさんの有名小説を映画化したものですね。全然話の流れは知らずに見たのですが、やはりこういう文学的といいますか、難しい映画はどうも好みではないみたいですね。どうしてもキャラクターに感情移入していき辛いといいますか、観客として見ている自分がすごく蚊帳の外のように物語が進行していってしまう感じがするんですよね。映画って難しいな。

『ブライド』(1984)

こちらも大学のゼミで鑑賞。それにしてもこんなマイナーな映画を教授は良く見つけてくるわ。今年フランケンシュタインの研究をしたこともありその関連作品、というか『フランケンシュタインの花嫁』の同人版みたいな映画。フランケンシュタインが完璧クズ男になり果てている代わりに、美しい花嫁とヒーローとなり頑張る怪物(なんと人間とも友情を!)の姿がとにかく素晴らしい。フランケンシュタインファンであればあるほど楽しめてしまう作品でした。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』(2019)

素晴らしい!!!!!アニメ全話見てからの流れだったのですが、90分という枠もあってそれぞれの人間ドラマがしっかり丁寧に描かれている印象。さらに言えば、劇場作品というだけあって作画が異常なまでにきれい。ちょっと引くレヴェル。流石は京都アニメーション。

まあ、なんといっても素晴らしいのは、前半パートで描かれるヴァイオレットちゃんの百合・男装・ツインテールですね。オタクホイホイ。


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