映画鑑賞記録 - 2021年3月編

3月から就活が始まりなんだかよく分からない悩みを抱えていますが、「まあなるようになるだろ」「当たって砕けろ」「別に死にはしないし」精神で生きてます。そんなこんなで映画を観よう!と思えるまとまった時間が少なく、ほぼ映画を観ることができませんでした。悔しい。まあエヴァ観たから良いでしょ!ちなみに4月に観たものを少し混ぜてます。最新映画の感想はなるべく載せたかったので。

新作

シン・エヴァンゲリオン劇場版

ついにですね・・・まあ、今更ここでウダウダと語る必要性もないですよ。

しかし。言うとすれば。Qを劇場で観て言葉を失ったあの時から8年半、これまで元気に生き、この作品を待てて本当に良かったなと。終わってよかった。ありがとう、庵野秀明。

詳しい感想はこちらまで。計4回語ってます。やりすぎ。

騙し絵の牙

昨年公開の映画『罪の声』の原作者、塩田武士さんの著作です。主役のキャラクター像を大泉洋さんにあてがきした作品になっており、しっかり実写版も大泉洋が主演を張っています。嬉しい。

一応原作も読んでいるのですが結構前だったのでほぼ初見感覚で鑑賞。「よくある原作実写モノ邦画」って感じで正直可もなく不可もなく、といった印象でした。起承転結の感じもあまり意外性は無い、しかしつまらないわけでもない、程よく楽しめる感じ。とりあえず見て損はないと思います。

個人的に松岡茉優さんが大好きなのですが、大泉洋というより松岡茉優が主人公だったので嬉しかった。そして出てくる人出てくる人みんな有名俳優なので見ごたえあり!池田イライザ、今まで演技観たこと無かったけど結構よかった。なんかいろんな意味で。

ミナリ

今年度アカデミー賞にて話題のアメリカ映画。予告も観ずに予習無しで鑑賞しました。

こういう映画、いちばん感想が難しい。アメリカの田舎で農業を営むために暮らす韓国系の家族のお話。夫婦間は上手くいっておらず、サポートとしてソウルから祖母を呼び5人で暮らすことになるが・・・といった物語。画の雰囲気、どこか哀しく温かい音楽は嫌いじゃなかったのですが、肝心のストーリー・メッセージの部分が自分には理解できず。これが自分の教養の足りなさが故なのか、映画として自分に合わないだけなのか分かりませんが、僕は観終わった直後に感傷に浸る間もなく「え、ここで終わるの?」「おばあちゃん結局何?」「誰も悪くないようで悪いし、でも悪くないし、何だこの気持ち」とモヤモヤして終わってしまいました。誰かこの映画が分かる人と話がしたい。

まともじゃないのは君も一緒

今年に入り邦画を中心に鑑賞するようになった僕なのですが、そんな中好きになった女優さんの一人が清原果耶さん。そんな彼女の主演作です。同じく主演を務めているのが成田凌さん。なんといってもこのコンビのテンポ感の良い掛け合い・会話劇が実に心地よい。

数学オタクで世の中の普通が分からない男に、意識高い系に憧れ世の中の普通を目指そうと生きる女が「普通」を教えるために女との距離の詰め方をレクチャーすることになるが・・・というコメディ。そもそも2人とも普通じゃない時点で「普通って何?」という部分が良い感じのコメディエッセンスになっている一方、現実に生きる我々にも問いかけるようなメッセージになっている上手さ。そしてコメディ映画としてバランス感のいいフィクション具合が気持ち良い。個人的にはかなりおすすめ作品です。

ノマドランド

こちらも『ミナリ』同様、今年度アカデミー賞にて話題の新作。『ファーゴ』『スリービルボード』にて過去2回のアカデミー主演女優賞を獲った名女優フランシス・マクドーマンドが主演。3回目の獲得なるか、といった具合。彼女がアカデミーを取った作品はどちらも観てるんですが、この人が主演を張るとこの人が画面に映ってセリフ喋るだけでそこに説得力と凄みが生まれてしまう、そんな気すらしてしまいます。今作も同様。

大企業の倒産により閉鎖された町に住んでいた主人公は、家を持たず車に住みながら旅を続ける「ノマド」として生活していくことになる、というストーリー。この映画の魅力は何といっても壮大な自然風景と静かな音楽、そしてノマド達の生き方にあると思います。前者はスクリーンで観る価値満載の魅力、まるで旅をしているかのよう。(旅をしているだけの映画だという批判もあるようです)後者は自分の知らない価値観の中で彼らがどう生きようとしているのか、という面白さ奥深さですね。すごい点が、実際のノマド達が作中のノマドを演じている部分。だからこそ彼らの生活が演出されたものというよりドキュメンタリーチックに自然に入ってくる感じがします。裏を返すとドキュメンタリーチックなモノにしかなってないような感覚もしてしまう、そこに大女優が主演を張ってることによるフィクション的説得力が生まれることで「結局どっち?」感も否めなかったかもしれません。人は選ぶもののとりあえず観てよかった。

旧作

アルプススタンドのはしの方 (2020)

んー。ひさしぶりにつまらない映画でした。去年かなり良い評判を聞いていたので観てみたのですが、正直言ってマジでダメでした。75分の映画なのに110分くらいに感じた。

ストーリー:甲子園1回戦に出場したある高校。その生徒の内アルプススタンドのはしの方で試合を見つめる男女4人のお話。

以下駄目だったところ:まずこれは高校演劇で全国制覇した脚本なんですよね。正直その範疇で納めたままでよかったと思います。4人のみの脚本を映像化しているかつ元々演劇なのでカメラワークが全然映画的じゃなく見応えがない、そこを抜きにしても脚本が良くない。結局の所お話がきれいごとばかりで整っているし、眼鏡属性成績トップ美少女や成績優秀美少女部長が登場する時点でなんかフィクション感に拍車がかかっていて、これも綺麗事に見える。高校生たちが等身大の高校生を演じる高校演劇脚本として舞台で演じられるならまだ見れたのかもしれません。まあそもそも脚本自体おじさん(というか先生?)が書いてるんすよねー。うーん。

そして許せないのが撮影場所。甲子園球場に何か月か交渉して許可が下りなかったらしく「地方球場で撮影してるけど甲子園というてい」で話が進むんですけど・・・うーん。このせいで作品に対する没入感もがた落ちしてるんですよね。ダメなら脚本アレンジしても全然いけたと思うし、甲子園側も許可頑張ってほしかったな、とも思う。どちらにしろこの作品を好む人がいるのは理解できる、でも自分は全然面白く感じれませんでした。

宇宙でいちばん明るい屋根 (2020)

前述した清原果耶さん主演。ファンタジー小説が原作です。家族に悩みを抱える少女がある日「空を駆ける」星ばあというおばあちゃんに出会い、人生が変わっていくというヒューマンドラマ。かつファンタジー。監督は『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』の藤井道人さんです。

とにかく画の綺麗さが大好きでした!物語上海や星空といった「深い青」が多用されるのですがそこが非常に美しい。そしてキャスト。清原さんのヒロイン力は強いし、星ばあ役の桃井かおりさんが流石すぎる。味がありました。あと音楽も良かったなー。原作が読みたくなりました。なんとなくですが森見登美彦作品が好きな方は受け入れやすいタイプの作風かもしれません。

エヴァンゲリオン DEATH(TRUE)² (1997)

シンエヴァに向けた鑑賞。何気に始めて観たんですけどずいぶん難解な総集編ですねこれ・・・正直「これ観ておけばアニメ見なくていいよ」なんてことは一切ない。とにかく不親切!!!しかし「うわ~旧エヴァやな~」感は満載なので楽しめなくはない。しかしそれまでって感じでした。素直にアニメ見返しましょう。

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを君に (1997)

何回か観てますけどやっぱりこの作品はイカレてますね。イカレてると同時に最高にエヴァンゲリオンしてる作品ですよね。作画も素晴らしいし。やっぱり、人類補完計画が発動して『甘き死よ、来たれ』が流れるところは本当に大好きなシーン。うつ展開・ガチでウジウジしてる碇シンジ含めとにかくいちばん『エヴァンゲリオン』が詰まってるのはこれ。ここから20数年たちシンエヴァで完結したことも含めるとやはりなくてはならなかった名作。

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