黄昏時
黄昏時
片宮もずく
黄昏時に決まりなんてないでしょう?
だって私が黄昏ているときはいつだって黄昏時
いつだって私がまん中に立って
針を動かしているのだから
文句は一切受け付けないよ
君は「そんなことない」と言ったね
君は真実を見ずとも言葉を綴れるんだね
すごいなあ
私を無視して針を動かさないでよ
勝手に動かすと溢れちゃうでしょう?
だから好きでもない音痴な曲を耳を劈く
くらいに流したよ
うるさいなあ
耳障りな音を片手に自室の戸を蹴った
汚れたくつで腐りかけた木目を踏んだ
10mの中で私は迷子になってしまった
私に目的と現在地を君が教えてくれなくちゃ
またいつの間にか黄昏時になってしまうよ
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