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自分の意志で、未来をつくる:POSIWILL CAREERレポ

いま自分がこの場所で働いているのは、いつかに備えて自分を鍛えるため。
そう思い続け、気づけば社会人になってから4回目の春を迎えたのが、2020年4月のことだった。

世間では未知のウイルスが蔓延し、皆が先の見えない状況に不安を抱えている。
そんな状態の中、未だにこの先の展望が見えていない焦りが日に日に増していった。
「このままここに留まっていてはいけない」そう直感的に思い、わたしは転職を決意した。

とはいえ、はじめての転職活動。何から手を付けて良いかもわからない。
とりあえず、人材業界で働く友人や転職経験のある友人に話を聞いてみたり、聞き覚えのある転職サイトやエージェントに登録してみたりしたものの、「どういう転職がしたいの?」というはじめの質問で、答えに詰まってしまう。
エントリーや面接といった行動に移る前に、まず自分で方向性を定めないと進まないということを痛感した。

新卒就活時にも口すっぱく大事だと言われた自己分析を自分なりにやり直してみるものの、嘘はついていないはずなのに、なぜか自分でも納得感がない。
誰かに相談するにしても、知り合いに対してこんなぶれぶれで情けない状態の自分を見せることに、強い抵抗を感じていた。

そうして、転職活動には進展のないまま春が終わり、季節が移り変わった。

「POSIWILL CAREER」というサービスとの出会い

POSIWILL CAREER(旧ゲキサポ!キャリア)を知ったのは、もやもやした思いを抱えながらも行動が止まってしまっていた今年の夏のことだった。
確か、転職活動に関するnoteやSNSの投稿を読み漁っていたときに、偶然目に留まったのだと思う。

「気になる、けど高い」それが第一印象だった。
エージェントのように紹介が売上につながるというビジネスモデルのしがらみもなく、純粋にキャリア設計の支援をしてもらえるのはとても魅力的だ。一方で、効果が目に見えないサービスに、海外旅行へ行けてしまうくらいの金額を払うのにも不安を感じる。
「無料カウンセリングだけ受けてみた」というSNS投稿を見かけ、サービスを利用する決心はつかないものの、何もしないよりは転職活動のヒントになるかもしれない、と思って申し込んでみた。

30分間の無料カウンセリングでは、カウンセラーさんに、当時抱えていたもやもやをとりとめもなくお話しした。
いま勤めている会社のビジョンには共感できないこと。かといって、自分が何をしたいのかが言語化できなくて焦っていること。

そこでのカウンセラーさんとの会話で、自分では見えていなかった視点に気付かされ、ひとりで何か月もぐるぐると悩んでいたことを打破できるかもしれないと感じた。
一か月間は返金保証もあるとのことで(※当時のスタンダードプランの場合)、「自分で数か月悩んでも変わらなかったのだから、まず受けてみて判断しよう」と、思い切って申し込みを決意した。

約2か月半のトレーニング期間に行ったこと

最初の1か月は、自分のこれまでの足跡をたどるようにして自己分析を行った。
子ども時代はどんな環境で育ったのか。どんな経験をして、それらをどう捉えているのか。
毎週の課題と面談を通して、自分の行動や思考の癖、それらを形成した過去の体験を整理していった。

当初わたしは自己分析に課題があると思っていたけれど、過去の体験やそれらに対する自身の感情は比較的鮮明に記憶していたこともあり、この段階はトレーナーさんにフォローしてもらいながら、案外さくさくと進めることができた。
本当に苦労したのはこのあと。自分の目指す未来を言語化し、転職軸を定める段階だった。

わたしは過去を振り返り内省することは得意でも、未来について考えることがめっぽう苦手である。
プログラムの最初に受けるストレングスファインダーでも、過去と現在の因果関係について考えるタイプであることを示す「原点思考」が一番強く現れていた一方、「目標志向」や「戦略性」は弱い傾向にあった。
そのためか、テーマが今後のキャリアの方向性に移った途端、事前課題の回答も埋められず、面談でも言葉に詰まることが多くなった。

そんなわたしの様子を見て、トレーナーさんは元々のプログラムの順番を変更して進めてくれた。
キャリアの方向性を定める前に、まずはいろいろな求人を見比べて、自分自身の「興味の種」を見つけること。
「みんな普通は順調に進みたい方向を決めていくんだろうか」と自信を失いかけていたので、個人の特性に合わせてやり方を工夫してもらえることはとてもありがたかった。

とはいえ、求人紹介サービスではないので、自力で転職プラットフォームや企業ホームページ等を見て探さなければならない。
数多ある求人から惹かれるものをピックアップして、その理由を掘り下げて言語化する工程は、正直とてもしんどかった。
けれど、求人の検討と面談を繰り返すうちに、ようやく自分のありたい姿や方向性を定めることができた。

そこからは求人応募、面接練習や振り返りといった実践的なトレーニングに入った。
自身の特性や進みたい方向性を理解しているトレーナーさんからアドバイスをもらえるので、非常に効果的だったと思う。

結果として、途中で苦戦はしたけれど、卒業面談直後にここで働いてみたいと思える企業から内定をいただくことができた。

トレーニングを受ける前の自分と比べて変わったこと

いちばん変わったと思うのは、キャリア設計に対するスタンスだ。
POSIWILL CAREERのトレーニングを受ける前は、「未来のことなんて、綿密に考えても意味がない」と思っていた。
自分のやりたいことや興味関心はその時々で移り変わる可能性があるし、自分の意志だけでコントロールできないライフイベントも今後発生するかもしれない。
一方で、自分の現在地への不満や、目指すビジョンを明確に持っている人への憧れはあり、現状を肯定することもできないまま、ずっとその狭間でもがいていた。

実際には、やりたいことが一生変わらない人なんてほとんどいないし、ライフイベントを経てもその中で自分の興味関心を活かして働いている人は多くいる。
いま振り返れば、自分が苦手とする「未来について考えること」から、何かと理由をつけて逃げていただけだな、と思う。

それに何より、今後何十年も波に流されるまま、受動的に生き続けるのは、きっと退屈で楽しくない、ということに気付いたことが大きかった。
わたしはいまでも、「自分は何かの目的を達成するために生きている」とまでは思えない。
けれど、同じ数十年を生きるにしても、自分で進みたい方向を決めて舵を切るほうが、ずっと楽しいだろう。
そう前向きに考えられるようになったことは、わたしにとって大きな収穫だ。

金額に見合う効果が得られるのか?

POSIWILL CAREERの利用を検討するにあたって、おそらくいちばんネックになるのがその料金だろう。
商品やサービスの謳い文句でよく見る「飲み会を何回か我慢すれば…」という金額ではない。
しかも、対価が目に見える形で返ってくることは約束されていない。
少なくともわたしは、申込を決意するのに覚悟が必要だった。

その安くない金額を支払う価値があるかどうかは、完全に「人による」と考えている。
わたしがPOSIWILL CAREERをおすすめしたいのは、こんな人だ。

・自分の好き嫌いをはっきりと言語化できない人
・周囲の知人や友人に自己開示をすることに抵抗があり、人生に関する相談がしづらい人
・今後のキャリアについて、戦略的に考えることが苦手な人

逆に、将来のビジョンが明確な人や、自分の志向を深く理解している人は、物足りなさを感じる可能性がある。キャリア設計は受動的で良いと割り切っている人にとっても、あまり意味がないかもしれない。
自分に合ったサービスかどうかを見極めるという意味でも、転職活動に悩みを抱えている人、サービスの紹介を見て興味を持った人は一度無料カウンセリングを受けてみると良いと思う。
(カウンセラーさんは誰に対してもむやみに勧誘するのではなく、抱えている問題がプログラムを通して解決できそうな人におすすめしていると聞いている)

最後に

POSIWILL CAREERを利用することによる本当の価値は、「目先の転職活動の成功」ではないのだと思う。
現に、自分の理想の将来像について突き詰めた結果、現職に残る選択をした人もいると聞く。

今後、今回設定した目標通りに進まないこともあるかもしれないし、自分や社会の状況が変わる可能性だって十分にある。それは、自分がもともと能動的なキャリア設計に消極的だった理由でもあった。
けれど、2か月半のプログラムを通して、そんなときに次の一歩をどう踏み出すのかを考え、自分で道を作っていく意識を得られた。

この2か月半は、今後ずっと続く自分の未来に対する投資であり、リターンはここから先の自分の行動にかかっている。
数年後、「あのときPOSIWILLに相談してよかった」と言えているように、妥協のない行動と選択を続けていきたい。

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