とりあえず乗っかってみる
▪️普段は断る試着に応じてみた
先日、久しぶりにスポーツ用品店に行った。歩く頻度が多いため手持ちの運動靴が劣化しつつあり、そろそろ買い替えを考えていた。
スポーツ製品はシンプルなデザインと機能性から UNDER ARMOUR を選ぶことが多い。だから今回も同メーカーの運動靴を中心に見て回った。
と、通りがかりの店員に「運動靴をお探しですか?」と声を掛けられた。
正直、この手の声掛けは苦手である。「良かったら試着してみてください」なんて言われても断ることが多い・・・が、このときは少し違った。
「入荷したばかりの靴を展示するところなのですが、展示する前に試着してみませんか?」とのこと。
店員さんの言葉に触発されたわけではないが、ふと「ま、たまには試着に応じてみようかな」と思った。
試着にあたりメーカーを気にしなかったが、後ほど「On」というスイスのメーカーであり、製品は「Cloud 5」であると知った。
土踏まずの部分と、かかとが気持ちよかった。
店内を小走りしてみたり、ジャンプなどをしてみたが、足全体への負担が普段履いている靴よりも少なかった。
運動靴は履き潰すという考えであったため、これまで履き心地や足への負担を考えたことはなかったので、運動靴への認識が変わった。
また、偶然だろうか商品の精度なのかわからないが、これまで履いていた靴よりもフィット感が違った。まるで自分の足に合わせて作られたかのような感覚だった。
普段は断る試着に応じてみて、
足への負担を意識した靴への認識が変わり、
自分の足の完全にフィットする・・・。
−–-というわけで、その場で購入することにした。これまで運動靴にかけてきた金額からすると高めだし、衝動買いと言えるが、何かの天啓のようなものを感じた。
▪️とりあえず乗っかってみて、気づいたこと
靴を買って運動として歩くのが楽しくなった。「この靴なら走りたいな」という気持ちがポッと湧くことがあるときは、歩いている途中で走る機会も増えた。走ることで肉体にも新しい負荷と刺激が加わり、少しずつ体つきや心肺機能も変化している気がする。
・・・ふと、この体験を振り返ってみると、最初に「店員さんからの試着に応じてみた」ことが起点となっていると思う。
つまり、「とりあえず乗っかってみた」ということがポイントである。
いつも通り試着を断っていたら、運動靴との出会い、認識の転換、運動と肉体のあり方……こういった変化はなかったと思う。
また、以前の自分だったら店員に話しかけられるのが嫌だったが、今回の件で別に嫌でもない、むしろ色々と教えてもらえて楽しかったという自分の変化にも気づくことができた。
▪️決めつけから抜けると、知らない自分が見える
誤解なきようお伝えするが、衝動買いや短絡的な行動を推奨しているわけではない。たまに「とりあえず乗っかってみる」があっても良いという話をしたいのだ。
人間はどうしても「自分はこういうものだ」と決めつけてしまう。
しかし、たまに視点や視座の異なることをすると、
「あれ、今の自分ってこうなんだ」
「今まで知らなかった世界を知れて面白い」
「このジャンルってこんなに進化してるんだ」
ということがある。
ときには「もっと早くに知らなかった」と思うこともある。
しかし、それはおそらく日常にチャンスがたくさんあるのだと思う。
こうしたチャンスに対して「とりあえず乗っかってみる」ということをしているかどうかの違いだと思う。
それは「自分はこういうものだ」と決めつけしているから逃している。
そのままだと、いわゆるマンネリ化の日常になったり、特に変化の激しい世の中において適合しにくくもなってしまう。
となると、たまには意図的に「とりあえず乗っかってみる」ということがあっても良いと思うのだ。
それは「普段ならやらないこと」「いつもの自分とは逆の思考をする」ということでもある。
それを多くの人は面倒と思って、理由をつけては同じような選択をしてしまう。それは楽だろうが、葛藤や試行錯誤の先にある楽しみは見出せない。
▪️とりあえず小さなことに乗っかってみる
・・・と言っても、別に大げさに捉えなくてもいい。本当に小さなことから乗っかってみればいいと思う。
私で言えば、やりたいことに関する記事にコメントをいただけた「おおさわ|訪問介護事業 暖-はる-(代表)」さんから、一番最初のガンダムをお勧めされたので視聴しているところだ。
ここで「ガンダムってシリーズたくさんあるし・・・」と思っていたら、日々の中でガンダムを見ようと思わなかったと思うし、日常で「よし、今日はガンダムを見るか」という考えもなかっただろう。(作品の感想は長くなるので割愛するとして)
「とりあえず乗っかってみる」というのは、これくらいでいいのだ。
とりあえずでいい、
できそうならやる、
ちゃんとやらなくていい、
途中でやめてもいい、
・・・といったくらいのほうが、気楽かつ継続できると思う。
運動靴の試着をもって、何となく思ったことを記事にしたのもまた、読まれるかもとか、読んだ人の評価とか気にせずに「とりあえず自分の出来事や考えを書いてみるか」というくらいの話である。
ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。
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