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創作する子どもたちに元気づけられる!

今日の講習は楽しかった。泣けてくるほど楽しかった。

一年に一回、母子生活支援施設のお子さんたちの教室を頼まれている。
いつも夏休みに開いている。
作った作品は、そのまま学校に持っていって夏休みの自由研究として提出されるらしい。いろんな事情でお家でじっくり親御さんと何かを作る機会が少ないお子さんたちにとって、この教室は大切な時間だと職員さんは言ってくださる。

もともと、お母さんたちに手芸を教えたいと思って始めた母子生活支援施設の手芸講習だけど、初めてここでやらせてもらったのも、お子さんの夏休み講習だった。
10年以上も前、その時の講習もよく覚えている。
「魚釣り」のおもちゃを作った。
3年生の男の子が「ゆきこ先生みたいなおもちゃ作家になりたい」と後で手紙をくれたんだよなあ。あの子はどうしているだろう。

学童さんのこの教室は、小学1年生から6年生まで男の子も女の子もごちゃませの講習で、おまけに私は布素材専門だから、作品を考えるのにかなり苦労する。
お子さんたちの、「好み」も「技術」も振り幅が半端なく広いからだ。

小学1年生の男子と、小学6年生の女子が作って満足するものってなに????

ということで、今回はウォールポケットに決定。それもベースはある程度作っておいて、そのままでもポケットは2つすでに付いている。色はあらかじめ選んでもらってこっちで縫っていく。飾りやポケットも何種類か作って持っていく。
講習では布やフェルトをポケット状に貼ったり、フェルトのアップリケを貼ったり、飾り付けを楽しんでもらう。
高学年の縫うことが好きな子は、ポケットを縫ってもらう。という感じ。

今までも学童さんの講習は何年もしてきているけれど、いつも大成功というわけではない。
高学年の男の子が多いと、照れが出てくるのか、なかなか素直に作品に取り組んでくれない。そういうのがカッコ悪いって感じで悪ぶっちゃう子が多いときは、もうはちゃめちゃだった時もある。それはそれでいい思い出だけど。

今回は低学年の男の子と、高学年の女の子が多い講習だった。
女の子たちは静かに着々と作品を作り続ける。丁寧に縫っている子もいた。
男の子たちは、初めは動き回りながらふざけながら、用意してきた材料を触りながら、少しずつどんな作品にするか、考え始める。
そしてやりたいことを形にするために、大人も一緒に知恵を出し合って考える。
そうやって少しづつ作品が出来上がっていった。

それにしても!
単純な形であっても、それがうまくいった時の輝いた顔ったら!
自信に満ちた顔といったら!

何かを楽しく創っているときの子どもたちって、こんなにイキイキするんだなあ。それがはっきり伝わる瞬間が確かにあった。それも何度も。

講習が終わった後、何人かの子どもたちが「楽しかった。ありがとう」と言いにきてくれた。「またしたい」と言ってくれたお子さんもいる。
職員さんに話すと、「うちの子たち、そんなことが言えるんですね」と嬉しそうだった。もちろん講習の最後に職員さんに促されてお礼はみんなで言ってくれたけど、これは自分の気持ちで言ってくれたんだなあ。

子どもたちが楽しかった時間は、私もサイコーに楽しかった。
私はいつも講習が終わると、カフェに寄って、コーヒーを飲みながら一人打ち上げをするんだけど、「ああ、これが私の仕事なんだ」と嬉しくて泣けてきた、そして「子どもは希望だ」と未来が明るく感じた、そんな講習の時間だった。

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