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スーファミ世代から見たJRPG史(第2回:ファイナルファンタジー編)

まえがき

スーファミ世代から見たJRPG史、前回のドラゴンクエスト編に続き、今回はファイナルファンタジー編をお送りしたいと思います。

僕は80年代前半生まれで、FC末期〜SFC世代と言えます。いまでこそ、ドラゴンクエストと肩を並べる存在となったファイナルファンタジーシリーズですが、ファミコン時代はどうだったんでしょうね。

少なくとも僕の周りの同世代では、FF5が出るあたりまで、FFシリーズはあまり認知されていなかったように思います。FF3が100万本以上売れているので、世の中的にはそんなはずないのですけれども。

FF5やFF6は友達の家でよく見ていましたが、FFシリーズを自力でクリアまでプレイしたのは大学生のときが大半です。ドラクエと同じく、11と14はMMORPGのためプレイしていません。8と12もやっていないのは痛いなと思っていて、Switchのリマスター版も出ているので、またセールになったときにでも買おうと考えています。

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ファイナルファンタジー (1987)

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オープニングの演出(開始5分でご近所の皇帝討伐からのアバンタイトル)など、明らかにドラゴンクエストを意識していて、対抗心・野心が感じられるのが良いですね。ジョブシステムもドラクエ3に先駆けて導入

ファイナルファンタジーII (1988)

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サガシリーズの原型になったと言われるほど独特のシステムや、次々に現れるゲストメンバー。これ以降もFFシリーズはシステムが毎回コロコロ変わる傾向があり、ドラクエとの差別化はもうこの時点で確立されているように思います。

竜騎士リチャードなど、悲しい話も多いですね。FF4のカインやFF9のフライヤのように、このシリーズの竜騎士の恋は一途だけどかなわないことが多い。だがそれが良い。

ファイナルファンタジーIII (1990)

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4人の少年少女がクリスタルに選ばれた光の戦士として旅立つオープニングって、なんか『グーニーズ』『ネバーエンディング・ストーリー』『スタンドバイミー』あたりの80年代の洋画の匂いを感じるんですよね。

ドラゴンクエストシリーズが、勇者の血を引くものによる物語である血統主義であるのに対して、みんなも冒険に出ていいんだよというメッセージを感じます。

FC末期だけあって、超高速飛空艇などハードの限界に挑戦したような超技術に驚かされます(そのせいで2Dの移植が出せなかった)。天才、ナーシャ・ジベリの本領発揮。

ファイナルファンタジーIV (1991)

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FF3から1年程度で4が出ているというのも恐ろしい話なのですけども、たしか3と4は別のスタッフが作っていて、4から11あたりまでは同時に2ラインが並行して制作していくスタイルになっていたはずです。これも主要スタッフが固定されているドラクエには難しい芸当。

この作品もリアルタイムにやったわけではなく、周りも「FF5とFF6が面白かったしSFCで4も出ているようだからさかのぼってやってみたら、これもめっちゃ面白いじゃん!」という空気感だったように思います。

ファイナルファンタジーV (1992)

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FFは、5で急に低年齢層向けに舵を切ったように思います。それが我々の世代にとってはドンピシャでした。ドラクエかファイファンか(ここではあえてこう呼ばさせていただきます)、最も拮抗していたのがこの時代というイメージです。そこからファイファンに傾きかけたところに、ドラクエI・IIリメイクや『トルネコの大冒険』が出るのですが、それはまた別のお話。

サウンド面で語ると、モコっとした独特の音で、最もSFCらしい音のように思います。決して良い音質じゃないんだけど、なんか落ち着くんですよねえ。

ファイナルファンタジーVI (1994)

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天野喜孝のパッケージデザインがもう、いま見ても超かっこいい。スタイリッシュなんです。サウンドもなんかSFCらしからぬシャープさ。パッケージ絵が、ちびキャラか天野絵かで相当印象は違いますね。

当時は、奇数番号のタイトルはシステム重視、偶数番号のタイトルはストーリー重視と言われていたように思います。FFの対象年齢に合わせて一緒に大きくなった僕たちは、もうこの頃にはすっかりFFサイコー!となっていたように思います。FFは完全に時代の最先端を行っていました。

ファイナルファンタジーVII (1997)

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中二な内容なんですけど、実際僕らもリアルに中二だったのでそれでヨシ!初の3D作品でここまで盛り沢山なのはすごいことです。FF6の魔石からさらに進化したマテリアシステムもよくできてます。

いまも人気の高い作品なのですけど、僕は発売から10年くらい経ってプレイしたので、さすがにグラフィック的に厳しさを感じました。ストーリーも、21世紀になっちゃっていたので世紀末感がちょっと合わない感じでした。

つまり間が悪かったです。ちょうどリメイクも出たので、改めてプレイするとまた変わってくると思います。

ファイナルファンタジーVIII (1999)

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おそらくこれが最も賛否両論の問題作でしょう。僕がプレイしていないのが残念なのですが、なんじゃこりゃ?という周りの反応だったのは覚えています。ドロージャンクションシステムよりも、こっちがレベル上げると敵も強くなることに抵抗感が強かった記憶があります。

近年になって再評価が進んでいるような気もしているので、ぜひプレイしたいと思います。

ファイナルファンタジーIX (2000)

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これだけパッケ絵じゃないのは僕の趣味。旧作ファンにおおっ!と思わせる演出が多いんですよね(クリスタル、再びは、ややスベってたけど)

星の王子様のような、童話的なモチーフに乗せて哲学的なテーマ、この作品で言えば生きる意味を問う物語が好きなので、FF9は個人的にお気に入りです。

PS末期に、かつドラクエ7とほぼ同時期に出てしまったこともあり、影が薄い作品かもしれませんが、僕の個人的な思いとしてはそれくらいの立ち位置であることが良いのかなと思います。PS5で高画質リメイクするようなものでもないでしょう。

ファイナルファンタジーX (2001)

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もしリアルタイムでプレイしていたら、「うわあ、PS2ってすごい!さすがFF」となっていたでしょう。システム的にもグラフィック的にも完成度が高いです。というか、スフィア盤やバトル時の行動順表示システムをパクったゲームが出過ぎ。21世紀のRPG全般に大きな影響を与えた作品であることは間違い無いです。

僕がプレイしたのは10年後くらいだったので、すごいはすごいんですけど、衝撃というほどではなかったです。それは単に、FF10をパクったゲームを散々遊んだあとだったからというだけなんですけども。

ファイナルファンタジーXIII (2009)

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あいにく近年の作品をあまりプレイしておらず、一気に13まで飛びます。一本道と過剰に叩かれたゲームではあると思います。それを否定するつもりはありませんが、バトルシステムはかなり凝っていて楽しいです。グラフィックももちろん高水準。

ちょっとストーリー展開に無理があるかなとも思うのですけど、後年の『アナと雪の女王』も似たような感じだったから、別に気にするもんでもないのかなと思い直してます。

いまプレイするなら?

ドラクエより悩むのですけど、FF10リマスターかなと思います。PS4・Switchの現行機やPCでプレイ可能なので、入手のしやすさも含め。

それ以外の選択肢となると、つまり現行機を持っていない人向けということになるので、スマホで出ているほかの作品でしょうか。4がSFC世代的にはおすすめですけれども。さすがに値段が高いのでセール待ちでしょうか。


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