胸が、あたたかくなる
大好きな人がいた。
少し雑に書く字も、たまにしか見せない笑顔も、なぜか同級生にも敬語使うところも。
特に、あの人の書く文章にいつもドキドキした。
私にはない視点で、私とは全く違う切り口で文章が進む。
言葉に向き合う姿勢が、キラキラ見えた。
大好きだった、想いを伝えることはできなかったけれど。
そんなあの人が、こう言ってくれた。
あなたの文章がすごく好きなんだよなぁ。なんかこう、胸が温かくなる。
緻密で、考え抜いた文章を書くあの人が、
こんなにも単純な言葉で私の文章が好きだと言ってくれた。
言葉に向き合うのが苦しくなってきていた。
言葉に向き合えば向き合うほど、自分の拙さを突きつけられる。
自分の底から出てくる言葉をうまく拾い出せない。
そんな時に、不意に私にくれた言葉。
私はきっと一生忘れられないし、ずっと心の支えになっていく。
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