組織デザイン起ち上げ期の失敗
こんにちは、みねおです。普段はLINE Fukuokaのクリエイティブ室 室長としてクリエイティブ組織のデザインをしています。
私がLINE Fukuokaに来てもうすぐ5年になるのですが、その間さまざまな経験をし多くの失敗をしました。 クリエイティブ組織の方がマネジメントをするにあたり、大きな課題があると感じています。それは「リーダーの延長にマネジメントが待っていること」だと思います。
振り返るにあたって、まず私の経歴をご紹介します。
私は27歳の頃にインターネットに振れるという、きっと皆さんと比べるとかなり遅くにネット業界に入りました。19歳から26歳まではバーテンダーをしつつスペインに遊びに行ったりしてました。
そこからスクールに入り、スクールの教材を作るバイト→出会い系サイト→YAPPA→livedoor→NHN→LINE→AEON→LINE Fukuokaという形になります。その中でマネージャーを担当したのはlivedoorからになります。
リーダーとマネジメントでは大きな差があります。多くの人が同じような課題に直面し同じような失敗をしていると感じています。私の失敗を公開することでなにか参考になればいいなと思いました。
さっそくですが、今回は、起ち上げ期の失敗にフォーカスしたいと思います。
起ち上げ期の組織の状態
私が入社したときの組織図としては
・イラストチーム
・デザインチーム
・テーマパート
という3チーム構成でした。
一応、前任の室長はいたのですが、開発組織の方が兼務で担当していたこともあり、メンバーが個人個人で業務を対応している状態でした。また、業務的にもやりたい業務とやっている業務の格差が大きくメンバーのフラストレーションもあったと思います。私が受けた印象も「チームと言うよりは個人事業主が集まっている状態」や「とても受け身なスタンスがあるなぁ」という印象でした。
感じた課題
私はLINE Corpでマネージャーをしていたので、LINE Corp、LINE Fukuoka両方の文化を感じることができました。 当然ですが、文化の違いはとても大きく同じLINEのサービスに関わっていてもこんなにも違うんだなと実感しました。 どっちが正しいってものではないんですけどね。
クリエイティブ制作でも受け身なところがあり、もっと自発的に業務に取り組んでもらいたいと思いました。
私がした失敗
結論から言うと私がとった行動は、「やり方を自分の成功パターンに変えてもらう」というものでした。
今がどういう状態なのか? なぜ、こうなっているのか?など、働いていたメンバーにはメンバーなりのプロセスがあったはずですが、そういうことよりも、自分がリーダー時代にうまくやれていた方法を取り入れました。
もう一つの失敗は、「いざとなったら自分がやる」という失敗です。
納期、クオリティーを両立させるために、メンバーにお願いしていた業務でもクオリティーが低いと感じたものは、最終的なブラッシュアップをすべて自分で巻き取っていました。
リーダーとマネジメントの違い
なぜ、上のような失敗をしてしまうのでしょうか?
その答えの一つがリーダーとマネジメントで求められる役割を理解できていなかったことだと思います。
私は違いをこう捉えています。
この大きな差を認識せずにリーダー寄りの視点で強引に動かしすぎたことで、私とメンバーの関係性は決して良いものではなかったと思います。それでも私は「より良いものを作るため」ぐらいの認識でしかいられなかったことを覚えています。
クリエイティブ職のマネジメントに就くルートは、多くの場合がシニアプレイヤーから選ばれるんじゃないかなと思います。 会社によっては、マネジメント研修などで課題を解決できているのかもしれませんが、お恥ずかしい話ですが、弊社ではマネジメント研修などが整っていませんでした。
これを意識することでかなり視点が変わってくると思います。
まとめ
振り返ると、今回書いたもの以外にも多くの失敗があるんですが、その中でも良かった点もあります。
それがウォーターフォール型でどんどん進めたことで、短い期間で担当する業務を300%増にすることができたことで、メンバーが色々なデザインを担当することができるようになりました。
以下、失敗と学びまとめです。
私がした失敗
・既存文化を無視して、自分が知りうる成功パターンにやり方を変えた
・メンバーを尊重せず、クオリティーを上げることだけを考えた
学び
・プレイヤーとマネジメントの差を明確に意識することができた
・現状には現状なりの理由があることを理解し、まずは現状把握することを重視できるようになった。(みんな当たり前って思うじゃないですか?けど、これやっちゃいがちなんですよ…)
・ウォーターフォール型にもいい面があることをしっかりと体験できた。
つぎの機会に、「伝える」について書こうと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?