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これぞ理想のユニフォーム! 〜広島編〜

各球団のユニフォームについて、こんなんだったらカッコいいだろうなぁという妄想をひたすら垂れ流していくというシリーズ企画、「これぞ理想のユニフォーム!」

第5回目となる今回は、広島東洋カープ編でございます。では、どうぞ。

他球団の記事はこちらから↓

現行ユニフォーム雑感

まずは、現在使用されているユニフォームについて、簡単におさらいしておきましょう。

ホームビジターともに、2009年のマツダスタジアム開場に合わせて登場して以降、長らく使用されているユニフォーム。
実は現行のユニフォームの中では最長寿のユニフォームです。

え?と思われるかもしれません。
確かに現行ユニフォームで長寿といえば、ソフトバンク(2005年〜)や、何と言ってもロッテのホームユニフォーム(1995年〜)が挙げられます。どちらも広島より長いです。ロッテに関してはNPB歴代最長です。

ただ、実はどちらも数年おきに細かい部分のマイナーチェンジを何回か繰り返していて、そういう部分も「変更」と解釈するならば、ソフトバンクは2021年から、ロッテは2020年から今のユニフォームを使用している、という見方もできる訳です。めちゃくちゃ新しい。

そういう意味で言えば、広島のユニフォームは2013年にヘルメットの色味が変更されたこと以外に変更はありませんので、広島こそが「現行のユニフォームの中では最長寿」ということになる、という訳です。

ただ、最近は左袖のワッペンがシーズンごとに張り替えられるという事もありまして、これをどう解釈するかについては学会でも意見が割れているところではあります。

そんな話はいいとして、この広島のユニフォーム。
控えめに言って「最高」の一言。

球場と同じく「ネオ・クラシック」の様式が採用され、洗練された赤と白の対比が美しいほどに鮮烈に映えています。
刺繍であしらわれた筆記体ロゴの風格、そして重厚感。ドがつくほどシンプルながら全く飽きのこない「至高のユニフォーム」です。

その上、「赤+白」かと思いきや、かつてのメインチームカラーである紺が要所でアクセントを効かせてくるという遊び心が粋なあたり。

ただ、例え「至高のユニフォーム」だとしても、私個人の好みとバッチリ合致しているかどうかとは話が別、というのが今回の肝で。
実際、以前書いた『プロ野球 ユニフォームランキング2022』でも、「実質1位」と称しながらも最終的な順位は4位としているという状況です。

いいユニフォームには違いないんですが、私自身の好みとは少し違っているんですよね。

改善案①(現行モデル準拠版)

では、まずは現行のユニフォームにちょっと自分好みのアレンジを加えるとしたら?というところから。

「現行ユニフォーム雑感」で示した選手の画像にちょこっと手を加えたものをご紹介する「改善案①」のコーナーですが、前回のDeNA編から引き続いてイラストを使用してのご紹介になります。多分この先もこういうスタイルになりそうです。

ホーム用
ビジター用

主な変更点は以下の通り。

・立襟仕様を廃止
・背番号及び胸番号のフォントを変更

元々「至高のユニフォーム」「実質1位」とかって言ってるくらいなので、そこまで大きく弄くり回すようなことにはなりません。
普段から見てて「あ、ここちょっと惜しいな」って思ってしまう部分をちょっとばかり、という感じ。

詳しく見ていきましょう。

●立襟は古い

まずは立襟。
ランキングの記事でも触れているんですが、ユニフォームの要素としてちょっと古いよね、っていう話です。

これは日本プロ野球では主に30〜40年代に採用されていた仕様。
主に60〜70年代あたりの雰囲気を志向するのが主流である「ネオ・クラシック」の流れの中では、やや古過ぎる感じがしなくもない。

現行のユニフォームで取り入れられているのは12球団中広島のみですし(ヤクルトも襟付きではありますが、ヤクルトのはいわゆる「リブ編み」という手法であしらわれている襟なので、立襟とは少し印象が違います)、MLBを見ても立襟仕様のユニフォームは見当たりません。

一方、日本のアマチュア野球では、特に「名門校」「伝統校」などと呼ばれる歴史のある大学や高校を中心に、今も変わらずに立襟仕様を採用しているチームがたくさんあります。
そういうユニフォームやプロ野球の昔のユニフォームを眺めていて発見したことがありまして。

それが「イケてる立襟ユニ=フル大文字のロゴ」という法則。
読んで字の如くなんですが、立襟にするなら胸ロゴは全部大文字になってる方がカッコよく見える、ということですね。
分かりやすい例だと早稲田大学とかあの辺です。

そういう点で言えば、今の広島のユニフォームはどうでしょう。
「Hiroshima」「Carp」とホームビジターともに大文字+小文字の構成で、しかも筆記体。
特にビジターに関しては、赤シャツ+白パンツの上下セパレートタイプになっていることもあって、立襟の古風な感じとの食い合わせの良くなさが際立っているように感じます。

普通に丸首の仕様にした方が、スッキリと今風な「ネオ・クラシック」の雰囲気になるのではないでしょうか。
ツヤッツヤの美しいヘルメットとの相性も良くなるでしょう。

立襟にしたいのであれば、法則に従って「CARP」ロゴにした方が収まりがいいと思いますね。

よりクラシカルな感じ。

「それも今のカープの個性だろ!」
「何でもかんでも枠にハメてんじゃねーよ」
なんていう風に言われてしまえばぐうの音も出ませんし、本当にその通りだとは思いますが、あくまで私個人の理想を言えばこんな感じになる、という話です。

●番号にも個性を

2つ目は背番号&胸番号のフォント。
これに関しては立襟ほどの熱量はないんですが、少し思うところがあるのでご紹介させてください。

現行のユニフォームに使用されてる番号フォントは、いわゆる「高校野球型」と呼ばれるものに近いフォントで、他球団だと中日も使用しています。

このフォント、やはり汎用フォントということもあって、「機械的に割り当てられてる感」を強く感じてしまうんですよね。
高校野球であれば、実際にポジションごとに番号を割り当ててるという側面があるのでさほど気になりはしません。

ただ、プロともなると背番号というのは選手のもう一つの顔であり、ユニフォームデザインという観点で見ても「ユニフォーム上において最も大きくデザインされるもの」でもある訳です。

それを汎用のもので済ませてしまう、というのはやはり寂しいものがあると感じてしまう、というのが正直なところでありまして。
別にめちゃくちゃに凝ったデザインにするべきとまでは言いませんが(一時期の西武みたいなのは逆にアレですし)、それこそさりげなく個性をアピールできるような面白みのあるデザインにして欲しいなと思います。

残念ながら私にはオリジナルのフォントをデザインできるような技術も知識もないので、今回はシンシナティ・レッズの番号フォントを使ってシミュレートしてみましたが、いかがでしょうか。

レッズとカープには元々デザイン的な面でも縁がありますし、雰囲気的にもバッチリあっていると思います。

改善案②(完全妄想版)

こちらは、私自身の理想をそのまま再現したものになります。

先に断っておくと、「今のカープ+私の理想」という意味では改善案①の時点で個人的には大満足のものが出来上がっています。

これから紹介する②に関しては、100%私の理想のみで構成されているものなので、その点についてはどうぞご了承ください。

ホーム&ビジター

ホーム用
ビジター用

「紺の存在感をもっと強めたい」というのがコンセプト。

広島のユニフォーム史において、個人的に好きなのが70年代中頃の「紺」→「紺+赤」→「赤+紺」→「赤」とチームカラーが移ろっていった時期のユニフォーム。
今回の妄想ユニは、ちょうど差し色扱いだった赤がメインカラーになり、紺がメインカラーから差し色になった頃のデザインのオマージュです。

何故この時期のユニフォームが理想なのかというと、ランキングの記事でも触れていますし、事あるごとに言ってることなんですが、私自身がとにかく「補色によるカラーリングに弱い」からです。
赤と紺は厳密には補色の関係にはないんですが、「暗い色と明るい色が組み合わさっている様」という意味で捉えて頂ければと。

なので、赤+紺のユニフォームはほぼ無条件で好きになります。
なので、70年代の広島のユニフォームは大体好きなんです。

プルオーバーだったりベルトレスだったりと、70年代的な(今ではダサいと言われてしまうような)仕様であることを考慮に入れても、やっぱりこの配色でやられてしまう。
今回は、それを現代的な雰囲気にアップデートしてみようと立ち上がった、という訳であります。

  • 帽子のCマークは「白+紺フチ」から「紺+白フチ」へ

  • ロゴ&番号は「赤+紺フチ」から「赤+白フチ+紺カゲ」へ

  • 袖のラインも、赤と紺の間に白を挟むことで色をより鮮明に

  • セントルイス・カージナルス風のストッキンングを採用

どれも、紺の存在感をさりげなく高めるために色々試してみた結果たどり着いたものです。

新旧のカージナルスのストッキング。
右が昔のもので、左はそれを再現した現在のもの。
今回は旧版のイメージです。

個人的にかなり気に入ってます。

オルタネート(サード)

オルタネート1

おそらく赤いユニフォームを廃止することに対しては一部のファンからの反発も予想されますので、オルタネートユニフォーム(サードユニフォーム)という形で赤いユニフォームを存続させました。
ビジターユニフォームを上下グレーするための隠れ箕です。

デザインの大枠としては現在のビジターユニフォームを踏襲したものになっていますが、左胸マーク仕様にして可愛らしさを演出し、2021年の「バリバリバリユニホーム」のようなイメージでラケットラインをより際立たせるような形であしらっています。

私の中で「オルタネートユニ=左胸マーク」という安易な発想があり、「左胸マーク=ラケットライン 」というこれまた安易な発想でこのようなデザインとしました。

因みに、帽子のデザインを現在のと同じ「白+紺フチ」にしているのはあえてのこだわりポイントです(ミスではありません)。
ホーム&ビジターとは逆に、赤いユニフォームとしての純度を高める狙いがあります。

なお、「どうみてもレッズのパクリじゃねぇか」などというツッコミは受け付けておりませんので、あしからず。

 そしてもう一つ。

オルタネート2

これに関しては単なるフェチです。
やはり、赤が基調のユニフォームとあれば、上下パウダーブルーのユニフォームを妄想せざるを得ません。

カッコええのよ。

そんな訳の分からない言い分に同意できる人のみ、このユニフォームをカウントして貰えればと思います。
それ以外の人は見なかったことにして次の章へ進んでください。

その他オプション

最後に、妄想が捗り過ぎてしまったがために生み出されてしまったモノたちの中から一部を抜粋してご紹介します。

70年代カープの「紺+赤」だった頃のユニフォームを元に、MLBに多いチームカラーが「紺+赤」のチームのユニフォームの雰囲気を踏襲してみたモノです。
カージナルスの他、アトランタ・ブレーブスやクリーブランド・ガーディアンズ(旧インディアンス)、ボストン・レッドソックスなどですね。

実際、70年代のカープはインディアンスのイメージを取り入れる形で「紺+赤」のカラーリングを採用していますので、一応歴史・背景的な正統性・必然性のあるデザインと言うこともできます。

個人的には大好きなのですが、流石に赤ヘルを廃止してしまうと暴動が巻き起こってもおかしくないので泣く泣く不採用としました。
ただ、テキサス・レンジャーズ的な「小物の使い分けスタイル」もアリっちゃアリなのではと思ったり思わなかったり。

ユニフォームは共通で、帽子&アンダーシャツ&ソックスのみ変えるスタイル。

それと、一つ迷っていることがあって、それが「襟ラインを入れるか否か問題」
「昔のオマージュ感」を高めるのであれば、襟ラインを入れた方が雰囲気出ますよね。
現行の他球団だと巨人、阪神、オリックスなどが例です。

逆に、襟ラインが無いとスッキリして今っぽい垢抜け感が出ます。
「赤」「紺」という有彩色同士のカラーリングであることを考えて、今回は襟ラインなしにしてみましたが、一応ありバージョンもご紹介しておきたいと思います。

ありバージョン

皆さん的にはどっちがいいですか?
個人的には、下に赤いアンダーシャツが入ることを考えると、特に首回りがガチャガチャしてしまうのではないか、と思うんですよね。

まとめ

シリーズ企画「これぞ理想のユニフォーム!」第五弾、広島東洋カープ編でした。

今回は、赤と紺のユニフォームということで過去一妄想が捗ってしまいました。分量もイラストの数もこれまでで1番多いです。
やっぱりかっこいいですから。ヤクルトだけではもったいないですよね。

今このまとめを読んでおられる方は、ここまでこんなモノにお付き合い頂いた方ということで、本当に頭が下がる思いです。

以上、シリーズ「これぞ理想のユニフォーム!」広島東洋カープ編でした。ありがとうございました。

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