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阪神の帽子の「ツバ」は何色がベストか考える特集

「ユニフォームに黄色が入っている時の阪神は弱い」
一部の阪神ファン・プロ野球ファンの間でまことしやかに囁かれている都市伝説です。

その根拠は、阪神がリーグ優勝した年はほぼ全て白黒モノクロが基調のユニフォームである、ということ。
実際は、30年代・40年代の優勝時のユニフォームには少し黄色が入ってる部分もあるんですが、70年代以降に登場したガッツリ黄色が入るパターンに比べればかなり黄色の分量は少ない。
特に、帽子のツバに黄色が入っているか否かで言えば、入っていない方が「ゲンがいい」ユニフォームとされるのも無理はありません。

そういう経緯もあってか、阪神ファンの中にはユニフォームに黄色が入っていることを(程度の差はあれど)毛嫌いする人もいて、特にツバに関しては「帽子のツバは黒」主義とも言うべき論調も存在します。

また、そんな話抜きにしても、シンプルに「黒+黄」っていうカラーリングが子供っぽい、といった意見も見聞きしたことがありますね。

しかし、実は黄色が入っているユニフォームの方が通算の勝率がいいという話もあったり…

因みに、私自身はどちらかと言うと、ユニフォームに黄色を入れるならツバは黄色の方がバランスがいいのでは、と思う派です。
これといって明確な根拠がある訳ではないんですが、何となくそう思う。

それに、同じく「黒ベースに黄色ツバ」の帽子を採用しているソフトバンクの存在も大きくて、昔から「黒」「黄」をチームカラーとしているチームとして先に折れる訳にはいかないという(ファンが持っててもどうしようもない)意地もあります。

以前は「あくまで黒+黄帽子の元祖は阪神なんだから」という言い方をしていたんですが、ユニフォーム史を学ぶ中で、黒+黄帽子の元祖は1973年に採用された日拓ホームフライヤーズ(現・日本ハム)の七色のユニフォームの中の一種だったという事実を知り、ガックリしたのが数年前。
阪神が黄色ツバの帽子を採用したのが1974年なので、一年遅い。

そういう「誰が元祖」話は差し引くとしても、特に2022年からの新ユニフォームに関しては、1974-75年モデルの雰囲気を感じるデザインであるという意味で、あくまでツバは黄色である方が望ましいと思っています。
パドレスではなく、あくまで74-75年

引用:週刊べースボールONLINE週刊べースボールONLINE

なんていう話はここまでにして、では実際にツバは黄色の方がいいのか、黒の方がいいのかを比較していきたいと思います。

プロローグ

本題に行く前に、この話を記事にしようと思ったきっかけからご紹介。

引用:スポニチアネックススポニチアネックス

なぜかユニフォームとヘルメットをそれぞれアベコベに着る中野、前川両選手。
これを見て、私を含めごくごく一部(本当にごくわずか)のファンが沸き立った訳です。

当初はこの画像を元にしてアレコレ言おうと思っていただけだったのですが、ネット越しの写真ですし、どうせならいろんなバージョンの画像を作ってアレコレ言おうと思い、今回の特集化に至ったという訳です。

2022年ユニフォームを元に

まずは、今シーズンから使用されているユニフォームを元に見ていきましょう。

帽子

引用:スポニチアネックス

この画像を元に…

左から、
ツバのみ黒にしたバージョン
②ツバ・天ボタン・空気穴を黒にしたバージョン
③ツバ・天ボタン・空気穴を黒にし、HTマークを黄色1色にしたバージョン
という形。

私としては、やはりツバは黄色の方が収まりがいいなという印象です。特にHTマークをツートンカラーにする場合はツバは黄色の方がしっくりくる
①の感じはHTマークが始めてカラー化した1972-73年のモデルに似た雰囲気ですが、正直垢抜けない印象です。②も同様。

③に関しては、これはこれでありだなと思いますが、ただ「完全にパドレスやん」っていう。

ヘルメット

引用:スポニチアネックス

この画像を元に…

左:ツバを黒にしただけのバージョン
右:ツバを黒にしてHTマークを黄色1色にしたバージョン

帽子とヘルメットでは印象が変わるかなと思って節を分けましたが、そんなに印象は変わらず。
やっぱりイマイチ垢抜けないような。
ツバを黒にするならHTマークは黄色1色の方がいい。
でも、それだとパドレス

いかがでしょう。「いやいや、これの方がええやん!」と思われる方もいらっしゃるでしょうか。
因みに、HTマークを白1色にするパターンも試しましたが、全くの論外だったのでご紹介していません。

逆のパターンは?

次は逆のパターン。
「ユニフォームに黄色が入っているけど帽子のツバは黄色じゃない」というパターンのユニフォームもいくつかあるので、それのツバを黄色にしてみて、どうなるかを見ていきます。

2022年ビジター 

引用:スポニチアネックス
引用:スポニチアネックス
諸般の事情により横並びに出来ませんでした。

左(上)が加工前で右(下)が加工後。
ツバは黄色でHTマークは黄+白のカラーリングです。

個人的には全く違和感ないし、むしろこれでもいいくらいなのですが、いかがでしょうか。
1974-75年オマージュという意味では完全にこっちの方がいい。多分、これだったらパドレスって言われることも少なかったかも知れませんね。
もちろん黄色じゃなくてもカッコいいことに変わりはありませんけども。

これは、私が常々言っているヘルメットのツバ縁ラインは入れるべきでない、という主張を基に、ついでに作ってみたものです。
こっちの方が締まりがあって良くないですか?

2012-14年ホーム

引用:週刊ベースボールONLINE
引用:朝日新聞DEGITAL

左が加工前で右が加工後。

このユニフォーム、久々にじっくり眺めて思いましたが、私が「ツバは黄色の方がバランスいいと思う派」になったのはこのユニフォームが原因ですね、おそらく。
そういう、このユニフォームに関するアレやコレやは、是非こちら↓を参照してください。

ただ、かと言ってツバが黄色だったらイケてるかと言ったら全くそうではないです。むしろダサい。これはダメですね。
黄色が入っていると言っても、どちらかと言えば60年代以前的な黄色の使い方なので、バランス的にはツバは黒で正しいのでしょう。

2018-19年ビジター

引用:週刊ベースボールONLINE
引用:デイリースポーツONLINE

左が加工前で右が加工後。

これはなかなかいいんじゃないですか?
ユニフォーム自体の黄色の使い方がベタなので、黄色のツバという要素と結構マッチしているとも言えます。

ただまあ、どうしても要るか要らないかで言えば、どっちかと言うとそこまで必要ではないか、とも。
黒のシックな雰囲気がこのユニフォームの売りでもあるので。
合わないことはないが、別になくてもいい

もし仮に、ホームユニフォームが白黒ベースのシンプルなデザインで、かつビジターがコレっていう組み合わせなら、めちゃくちゃアリだと思います。思いません?

2020-21年ビジター

引用:スポニチアネックス
引用:デイリースポーツONLINE

左が加工前で右が加工後。

黒一色という訳ではないので省こうかなと思いましたが、どんな感じになるか興味があったので一応やってみました。

正直、やった意味は特に見出せていません
ほんの少しでもいい感じになるかと期待してはいましたが…
いや、でも少しはマシになってる…?
皆さんどうでしょう。

一応、逆の逆パターンで黒一色にしてみました。
これだったらはっきりと「まだマシ」と言えるかなと思います。

その他

この他にも、「ユニフォームに黄色が入っているけど帽子のツバは黄色じゃない」パターンのユニフォームはいくつかありますが、いい感じの画像が見つからなかったり、そもそもツバの色がどうのこうのっていうレベルじゃななかったりするので、今回はこの辺で。

結論、は出せないけど

今回は黄色ツバor黒ツバという構図を、具体的なイメージに起こして「どんな感じだろう?」「こんな感じだね」と共有したかったというのが第一の目的なので、別に結論を出そうとは思ってなくて。

そもそも、こんなものは「目玉焼きにはケチャップかソースか」論争くらい答えのない問題なので、結論なんて出なくて当たり前なんですが。
因みに、私は問答無用で醤油です。

結局、個人の趣味に依るんでしょう。

ただ、60年代以前と70年代以降では、ユニフォームにおける色の使い方の方法論が全く違うので、趣味を語る上でもそれを考慮に入れる必要はあります。

私としては、近年の阪神の黄色の使い方は明らかに70年代以降的なものである、という前提を踏まえた上で、あくまで「黄色をユニフォームに使うなら、ツバは黄色にした方がバランスいいと思う」というのが個人的な見解です。

ただ、HTマークを黄色一色にするという条件下であれば、ツバは黄色でなくてもバランスが悪くならない、というのは今回の新しい発見でもありました。
その分、完全にパドレスでしたが。

皆さんはどう思われましたでしょうか。
新たな発見はありましたか?
是非教えていただけると幸いです。

以上、阪神の帽子の「ツバ」は何色がベストか考える特集でした。ありがとうございました。

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