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Android+iPadで #Clubhouse を使ってみたので、登録の流れと所感など

1月末から突如話題になった #Clubhouse (クラブハウス)は現在のところ招待制の音声SNSです。
招待枠が1アカウントあたり2人までという制約に加えて、iOS向けのアプリしか開発されていないことでAndroidユーザーにとっては参加自体ができない状況となっています。
有名人やネットユーザーが次々と参入する話題性に加えて、気軽に体験できない敷居の高さが、希少価値を上げてさらに盛り上がるポイントなのかなとも感じます。

私はAndroidユーザーなのですが、iPadと組み合わせることでClubhouseを利用できるようになりました。
まだ始まったばかりのサービスを使ってみて、現時点での所感などを記録します。

先に結論を言うと、いま焦って参加する必要はないと感じています。

2月上旬時点での環境で書いています。順次アップデートが行われていくと思いますので、ご利用の際は最新の仕様をご確認ください。

アカウント作成の流れ

先にiPadにアプリをインストールしておきました。
招待を受けてからでもいいようですが、初期設定まで済ませておくと後がスムーズです。

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ちなみにすべて英語です。
私は英語が苦手で直感的に読めないので、迷ったときは翻訳サイトで調べながら進めました。

電話番号を知っている招待者からClubhouseを通じて、Androidの電話番号あてに招待のショートメッセージが届きます。同時にiPadのアプリにも招待通知が届くので、そこからサインイン。

・メールアドレス
・電話番号
・フルネーム(本名)
・@から始まるユーザー名(すでに使用されているものは使えない)
・アイコン画像

上記設定を終えたらログイン。

誰に招待してもらったかはプロフィールに表示されます。
アイコンや自己紹介はいつでも編集可能ですが、フルネームの変更は1度きりというルールのようです。

また原則として連絡帳へのアクセスを許可するので、本名+電話番号という極めて高い個人情報に紐づけられる点は、意識しておいた方がいいと感じました。
誰かを招待しようと考えている場合は連絡先を登録する必要があります。
電話番号さえ登録していれば、相手がClubhouseをやっているかどうかも分かります。

招待してもらいたい人は、アプリをインストールしておけば、Clubhouseを利用している人の連絡帳一覧に「招待希望」のように表示されるようです。気付いた人が招待してくれる可能性があります。

一方で、こちらが連絡先を知らなかったり不要と思って削除した相手であっても、相手の連絡帳にこちらの電話番号が残っていれば、相手からはこちらの状況が分かるし、こちらからは相手の状況が分からないという事態になります。
例えばですが極端な話、こちらが知らない相手が一方的にこちらの電話番号を入手していれば情報が分かってしまいます。

アカウントを作成すると、フォローをオススメされます。

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Clubhouse側でアクティブの高いユーザーを自動で候補に挙げているのか、基準は分かりません。(落合陽一さんは非常に有名なClubhouseユーザーなので表示例として公開しています)
チェックが入った状態だとフォローしてしまうので、不要と思うアカウントは手動でチェックを外す必要があります。落合陽一さん以外は全員外しました。ちょっと手間でした。

トークルームに入ってみた

Clubhouseにログインすると、トップページにいくつものトークルーム(room)が並びます。
roomのタイトルは日本語で、代表的な参加者名が4,5人ほど表示されています。フォローしている人がいればその人が参加しているroomが上位に表示されるようでした。

タップすれば簡単にroomに入室できます。
話し手(スピーカー)、聞き手に分けられた参加者アイコンが並んでいます。

画面の下部にはメニューが表示されます。

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挙手してスピーカーが承認してくれれば話す側に加わることができます。「質問のある人」などという呼びかけの際に使われることが多そうです。
ピースマーク=退出は直感的にイメージしづらくて、慣れないうちは退出方法を探しました。
退出せずにホームに戻ると、参加中のroomの音声がずっと流れ続けます。

あと、挙手しなくてもスピーカー側に招待されることもあります。
上部から緑のポップアップが出現して、これもまた直感的に英語が読めないため、どっちがOKでどっちがNG(No, thank you)なのかが分からなくて戸惑いました(笑)。

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ちなみにスピーカーになっても自分の音声はアプリ経由では流れないので客観的に聴くことはできません。

チャットやいいねなどの機能もないので、スピーカー側からは参加者が聴いているのかどうかや話の内容についての反応が分からないです。
マイクオフの人が聴いているのか、席を外しているのかが分からないし、逆に参加側は聞き逃さないために席を外しにくいという面もありそうです。

Clubhouseの特徴と使用感

アーカイブされない、録音・筆記での記録も規約上NGということで、Clubhouseでしか聞けないその場限りのトークというのが特徴の一つになっています。有名人の「ここだけの話」がリアルタイムで聴けるroomは当然人気です。
ただ現時点で規約違反が厳密にチェックされているわけではなく、ユーザー個人のモラルに依存しているので本当のところは分からないですけどね。明らかに本名ではないであろう名前も見かけます。

テーマを設けたroomほど密度の濃い会話が展開されるので、音楽やラジオのように流し聞きながら作業というのは意外と難しいです。いま貴重な話をしているかもしれないという意識で耳を傾けてしまって、席を外したり抜けたりしにくい感じです。
逆に、プログラマーが作業しながら雑談するみたいなroomに入ったときは、キーボードのカタカタ音とゆるい会話を聞きながら、制作会社の片隅で間借りして作業している気分になって割と居心地良かったりしました。

roomに参加しているとバックグラウンドでずっと音声が流れ続けているので、話を聞きながら相手のプロフィールを確認したり、そこからTwitterやサイトに飛ぶことは普通に行われています。
人との繋がりや宣伝を広げようと思ったら、Clubhouse内でフォローするだけでなくプロフィールにTwitterとInstagramの情報を登録しておくと有効そうです。顔出し実名で活動している方はPRの一環として活用の幅が広がりそうなSNSだと感じました。
もちろん匿名アカウントを登録するとリアル情報と紐づけられる可能性があるので要注意です。

SNS初期特有の高揚感はものすごく感じます。

新しいサービスなので、全体的にみんなが使用方法を模索している感覚です。
メルカリでの招待枠売買が禁止されたり、相互フォローを目的とした無言roomが規約違反になったり、誰かがやってみたことに対してNG判断や規約が追いついていく段階です。
規約違反といっても垢バンなどのペナルティが明確ではないため、どの程度管理されていくのかも今後徐々に出来上がっていく部分だと思います。

誰に招待されたのかはずっとプロフィールで公開されるので、招待する側もされる側もお互いそのことを承知しておく方が良さそうです。
前述したとおり、元々ネット上で顔出し実名で活動している人にとってはそれほど大きな問題ではないかもしれませんが、個人情報の扱いと公開に伴うリスクを意識しておくことは大事かなと思います。

今はLINEやSNSの交換で連絡が取れてしまう時代なので、親しい間柄であってもお互いの本名や電話番号を知らない可能性も高かったり、「〇〇さんの連絡先って知ってる?」「知ってるよー」で本人不在のまま連絡先が共有されていたり、善意も悪意もないところで意図しない個人情報の流出は実際に起こり得ます。
逆に、昔の仕事相手や取引先、親族、とっくに交流も途絶えて長年連絡を取っていない学生時代の友人などが残っていれば当然繋がりやすくなります。思わぬ人から一方的に繋がられたり、出会い系みたいな存在も充分考えられます。
ミュートやブロック、いわゆる鍵アカのように自分のログイン状況を隠す機能もないので、しばらくは用心深く、慎重に扱うのがいいのではないかと思います。

これから変化していくサービス

Clubhouseを活用している人には招待枠が追加されるので、今後ますます参加も容易になると予想できます。

しばらく待てばAndroid版も必ずリリースされるし、招待制ではなく自由にサービス利用できるようになる可能性も充分あると思います。

ユーザーが増えれば機能面での要望と改善はこれからどんどん挙がっていくだろうし、まだ知られていない思いがけないリスクやトラブルが潜んでいる可能性も当然あります。
退会ができないっていうのも不自由ですよね。

いずれローカライズもされて日本語表示になるし、もしかしたら実名でなくても良くなる日が来るかもしれないです。

Clubhouseである必要はない

すでに様々な音声配信サービスは存在しています。

「あの人がClubhouseで話していたら聞きたいな」と思ったとき、それって今ある音声配信サービスでも充分実現できるんですよね。
イイネのようなアクションを飛ばしたり、チャット機能を備えていたり、アーカイブされていれば聞き逃しても後から視聴できたり、Clubhouseよりも成熟した音声サービスは多々あります。

Clubhouseでなければいけない理由はそれほど多くないと感じています。

・アーカイブされないから、有名人のここだけの裏話が聴ける
・スピーカーとして、ここだけの内輪話ができる
・新しいサービスだから興味深い

こんなところでしょうか。
新たな発信の場いうよりは、すでに発信力のある人が音声情報を共有する場としての有用性と希少性の高さで今のブームがある気がします。

一度聞き始めると離れるのは難しく、実名で結び付く分、多くのSNSにありがちな「Clubhouse疲れ」は絶対起きそうだし、Clubhouse卒業します宣言みたいなのも起きそうです。
音声のSNSと呼ばれるように、既存のSNSサービスとの住み分けが今後どのようになっていくのかをゆっくり見てからで十分かもしれません。

自分の活用方法はまだ未定

プロフィールもまともに書いてなくて、色々ルームを渡って雰囲気を味わってるところです。
Clubhouseでの立ち位置や方針はまだ決めていないのですが、本名+電話番号が今後も続く限り、リアル繋がりがメインになるので、自分の場合はそれほど新しい交流は広がらない気がします。人にも自分からは特にオススメしないかな。

新しいWebサービスの黎明期を体験しながら、他の利用者の感想を聞きつつしばらく様子を見守っていく感じです。

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