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フウセンカズラの種とたね

フウセンカズラという、つる性の植物があります。

ギザギザした葉、小さくて可憐な白い花、そしてなんといっても風船のように膨らむ種の袋。その種は黒字に白いハート模様で、とっても愛らしい植物。
フェンスに巻き付きながら育つので、グリーンのカーテンとしても使われます。風に揺れる姿もまた涼しげです。

過去に種から育てたことがあるのだけど、花が付くかどうかの頃に枯らしてしまってそれっきり、人の庭先に咲くフウセンカズラを眺める日々でした。

そんなとき、noteを通じて知り合ったうめがきたねさんがフウセンカズラの種いりませんかという記事を書かれました。

なんと、去年の2月!!

あぁ欲しい、でも個人情報は恥ずかしい、そうだ、静岡に行こう、その時に種を受け取れるか聞いてみよう。
とこかで種の受け渡しができればという軽い気持ちでの打診が、鳥の楽園にお付き合いいただくことになりました。

noteを始めてから、というかTwitter含めてケイの名前で活動しているアカウントで知り合った中で、初めて顔を合わせた人になり、文字ではなく音声による言葉を交わした唯一の人です。

譲り受けた10数粒のフウセンカズラの種。

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今度こそ大切に育てて増やしたいと思います。

5月

外はまだ寒さの残る信州。
温湿度管理も兼ねて、発芽までは室内で育てます。

使用するのは水でふくらむ種まき用の土ポット。

円盤状の乾燥した土に水を含ませると、土を支えるフィルターごと卵型にふくらみます。

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卵のパックにぴったり。
これ自体が何かの卵みたいにも見えてきます(笑)。

水をあげながら様子を見ていると、次々と発芽してきます。

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この瞬間の喜びはたまらないですね!

6月

本葉が出てくるころには外の気温も温かくなってくるので、外に出して日に当てます。

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だいたい1つのポットに2~3粒の種まき。発芽率はとても良好です。

ある程度葉が育ってきたら、植木鉢に植え替え。

土を支えるフィルターはそのまま植えてもOKとなっていますが、その後ずっと土の中に残り続けてしまうので、私は植え替えのタイミングで剥がします。根を傷つけないように気を付けながら。

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植木鉢は3個用意して、一つの植木鉢に2~3ポット。

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遅めの発芽もまだ続きます。
本当は間引きをした方がいいのかもしれないけど、もったいなくてすべて育てました。

7月

梅雨が明けて夏らしい日差しと気温になるこの頃、一気に成長しました。

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よく見ると葉にまだら模様。ハダニかなにか虫がついているかもしれないので殺虫スプレーで対処。こういう油断をしがちなので枯らしてしまう原因になるんですよね。

さらに一回り大きな植木鉢に植えかえて、ネットを設置。
ここからは一気に生長します。

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小さな白い花が次々と開花。カワイイ!

8月

花と同じくらい次々と種の入った袋がふくらみはじめます。

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名前の由来でもある、この風船が真夏に涼しさを感じさせてくれます。
すごくかわいくて毎日眺めていました。

夏らしい訪問者も。

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生き物たちが共存して成り立っている自然界です。

9月

熟した種が茶色く変色したら、いよいよ収穫時です。

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やった!種の収穫までたどり着けました!
乾燥しているので壊さないように気を付けながら、手で一つずつ回収。

こうしている間もまだ花が咲き続けて、実も増えます。

10月

気温の低下とともに葉が枯れ落ちて、最後まで残った風船が茶色く変色し終わったところで、今年のフウセンカズラは終了です。

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花と種はよく付いたものの、もう少し伸びると思っていたツルは一番長くて1メートル程度。グリーンのカーテンとはいきませんでした。
間引きはせずに肥料も与えなくて培養土のみ。

それでも種の収穫までたどり着けたので、フウセンカズラ栽培は成功と言えるのではないでしょうか。

種の成果

集めたフウセンカズラの種が入った袋はこのとおり。

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ここから袋を割って種を回収していきます。

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1つの袋の中は3つの部屋に分かれていて、それぞれに種が1つずつ。合計3つの種が取れます。
白いハートが茎とつながっている部分になるんですね。

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カワイイ。

中には小さくて生長しきれなかった種もあったけれど、数えきれないほどたくさんの種が取れました。

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今年もまた撒いて育てます。

うめがきたねさん、種をありがとう。

最後に私の人生の支えと言っても過言ではない、彼女のnoteマガジンを推しておきます。

彼女のおかげでむしゃさんと出会い、信州にフウセンカズラが増えました。

スキやシェア、コメントはとても励みになります。ありがとうございます。いただいたサポートは取材や書籍等に使用します。これからも様々な体験を通して知見を広めます。