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長野から静岡まで、まっすぐ日本横断の旅

暖かくなって雪の心配がなくなると、どうしても遠出欲がうずいて止まらなくなってしまいます。
長距離移動は厳しい状況の中、状況と体調に万全の配慮をしつつ、以前から気になっていたルートを車で走ってくる計画を立てました。

この投稿は2021年4月中旬の記録です。移動の前後2週間以上、県境を越える往来はしていません。自家用車での単身移動を基本とし、人との接触と密をできるだけ避けてマスクと消毒など感染予防に努めています。身近な接触者の中に体調不良者や感染発症者はありません。

この道を走りたい

今回の旅の動機は、「この道を走りたい」。

長野県から静岡県まで、まっすぐ縦に伸びる道があります。山に囲まれた長野県、山梨県の山間を通る道を繋げて静岡まで行くルートを地図上で俯瞰すると、このとおり南北にほぼまっすぐ!

このルートは現在、中部横断自動車道が建設中です。
まだ完全に開通はしていないので、途中一般道も利用しながら、まっすぐ南下して静岡まで車で走っていきます。

見た目は「縦断」なのに、自動車道の名称が「横断」なのは面白いところです。南北の方角ではなく、日本列島の長い方を縦、短い方を横という解釈なのかもしれません。

※同様の考察を見つけたので参考にリンク張っておきます。

佐久小諸JCTから中部横断自動車道へ

長野県側からスタート。

上信越道から佐久小諸JCTで「中部横断道」(佐久北、韮崎)方面へ向かいます。

余談ですがこの「佐久小諸JCT」、所在地は小諸市にあるのに佐久の名前が先に来ています。実は小諸市と佐久市は名称に関しては長い因縁があるのです。

長野新幹線(現・北陸新幹線)開通前、小諸市を通るルートと佐久市を通るルートが検討された末、規格の関係で佐久市が選ばれ、それなら駅の名称を「佐久小諸」にするようにと要望を出したものの、小諸市を含んだ広域を示す「佐久平駅」となった経緯がありました。
そしてこの佐久小諸JCTの名称も、所在地は小諸にありながらおそらくは知名度の観点から佐久に優位をとられてしまったのです。ここを通過するたびにそんな歴史を思い出してしまいます。

2021年4月現在、長野県内の中部横断自動車道は無料です。一般道から直接無料区間に乗る場合は、国道141号線から佐久北ICを利用して乗ればOK。
(佐久北ICも、佐久市と小諸市にまたがる位置にあるんですよね)

長野県から山を越えて山梨県へ

長野県内の中部横断自動車道が開通しているのは八千穂高原ICまで。
ここからは一般道を国道141号線でひたすら山間の道を進み、山梨県に向かいます。

以前訪れたことのある、北風小僧の寒太郎の歌碑がある松原湖も、このルートからアクセスします。

山梨県に入り、日本屈指の高原リゾート地・清里を横目に通り過ぎ、山を下って北杜市にある長坂ICから中央自動車道に乗ります。

山梨県をひたすら走る

長坂ICから双葉JCTまでは中央自動車道との重複区間となります。

中央自動車道も諏訪地域を経由して東京方面と名古屋方面を結ぶ、長野県民にとっては馴染み深い高速道路です。

双葉JCTの分岐で「中部横断道」(静岡)方面へ。

ここから、私にとっては初めて走る道になります。南アルプス市はインパクトのあるカタカナ市で以前から印象に残っていた場所。市街地の真ん中を突っ切る形で通過します。

その先、トンネルの多い山間部をしばらく進むと、身延町にある下部温泉早川ICで降ります。ここから南部ICまでの区間は一般道を通るルートです。

山の谷間に流れる富士川に沿って、わずかな平地に連なる小さな町。

長野県もそうですが、山の多い地域にはこういう地形と町が多く存在しています。
川に沿うように曲がりくねりながら走る道路からみる景色は、重なり合う山と川と橋が次々と変化していって、ドライブするには楽しい道です。
生活と物流の動脈でもあるので、トラックや商業車も多く見かけます。

高速道路が開通してしまったら降りることのないこの道を、今このタイミングで走ったからこそ出会えた風景に感慨を深めながら、走ります。

静岡県側から伸びている中部横断道の入り口は、山梨県の南部IC。

ここにはICと併設するするような形で道の駅があります。高速道路でいうパーキングエリアのような位置付けも兼ねていて、まさにインターと直結していました。

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写真は帰路の撮影なので、お店は時間外。
でも駐車場とトイレと自販機は解放されているし、隣接してローソンもあるので、この場所で休憩をとることは強くオススメします。

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この先、再び中部横断自動車道を通って静岡県に向かいます。

トンネルを抜けるとそこは…

南部ICから再び中部横断道に乗ります。

山間部を抜けるためトンネルが多く、また開通したばかりのため片側一車線の対面通行。そして富沢ICを過ぎてからは静岡県に入るまでインターも休憩所もありませ

緊張しながら走る道のり、20km以上。

いくつものトンネルを抜けて、特徴のない山だけの景色を抜けて、いつの間にか県境を越えて、現在地も分からなくなってくるころ、新清水JCTの案内看板が出てきました。

清水!
この地名を見ると、いよいよ静岡県だと実感します!

すると。

前方に海が見えました。

あぁ、私のスバル、あれが太平洋だよ!

日本坂PAで休憩を取りました。

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来たよ、静岡!

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